走行会から帰って来たら既に試乗を楽しみに来られた方が何人か店前でお待ち頂いていました。
コーダーブルーム試乗車は、結局10台まで台数を増やしました。
「エヴァディオさんが10台用意するというなら、当社も負けてはいられませんから!」とは、コーダーブルーム営業マンの藤谷さん。
MTBの『ドレソンXC』もあります。
このモデルは実際にXC(クロスカントリー)レースで走っているエリートライダーの意見を基に、泥詰まりのしない設計で・・・しかもロープライスでいきなりレースに出場できるよう、シマノのディオーレコンポーネント&油圧ディスクブレーキに、FOXのフロントサスペンションを装備して、重量は11kg台の軽量に仕上げているという頑張り過ぎの1台です!
価格は実に160000円(税別)だという。
本当に採算が取れているのかが心配になる程のバリュープライス!
一応コーダーブルームの試乗車は、前日までには10台全ての搬入及びセッティングは終了しており・・・
後はエヴァディオ試乗車待ち!
エヴァディオさんも連日遠方への営業行脚で、実は前夜の深夜に愛知へ帰ってきたばかりだとかで、本来は当店に朝一に到着する予定で考えて頂いていたのですが、さすがに無理はお願いできませんので、お昼までに到着って話で・・・
その代わり到着後のセッティングとか、きっと大忙しになるとは思いますが・・・
ところがエヴァディオさんは高速道路の事故渋滞で、到着が少し遅れそうとの事!
待っている間に記念撮影の準備を・・・
横断幕までご用意頂いていました!
13:00になったので、とりあえず参加者の皆さんはコーダーブルームの試乗車に乗ってミニサイクリングツアーに出発!
現在既にコーダーブルームのファーナ700-105(2015年モデル)に乗っているH江様も参加されまして・・・
まず2016年モデルのファーナ700が大幅に優しい乗り味になった事と・・・
何よりそれに対してファーナSLがどこまで素晴らしい仕上がりなのか・・・
今乗っている2015年モデルのファーナ700から乗り換えるならどちらにするか、或いはエヴァディオの『バッカスSL』がご自身に合っているのか・・・
それらを確かめるべく、ミニサイクリングツアーでは『ファーナSL-105』を試乗。
逆に僕は初心者に是非オススメしたいロードバイクの1つである、『ファーナ700-105』で参加。
ファーナ700シリーズはティアグラモデルとクラリスモデルに関しては、身長150cm未満の女性でも乗れるサイズが用意されていますので、女性の参加者にはティアグラモデルの395mmサイズに乗って頂き・・・
僕が今回ミニサイクリングツアーのルートに選んだコースは、比較的信号に影響されなくて、更に車通りも少なく、道は広め・・・歩行者や他のサイクリストにだけ気をつけて走るコースにしました。
一応・・・神戸大橋と摩耶大橋において、上り坂への適応力も試して頂き、ポートアイランドでは平地での加速や反応の良さも確認して頂く内容となっておりまして・・・
序盤はロードバイク初心者もいますので、操作に慣れてもらう為に和やかにスタート!
行きの神戸大橋は極めてゆっくりと走り・・・
北公園のみなと異人館の前で記念撮影!
そこから自動車学校前までは工場に出入りするトラックなどに注意しつつ緩やかに走り、大学通りから各々に高速巡航を楽しんでもらう。
神戸夙川学院大学前のT字路を右折してからロータリーまでのスプリントでは、H江様が素晴らしい反応を見せる。
まず僕がフェイントをかけると、H江様がすぐに反応!
H江様は元々そんなに攻撃的な走りをするタイプではないという認識が僕にはございましたが、想像以上の鋭い反応速度だったので・・・
「これはフェイントで終わらせたら、カウンターもできないまま逃げられてしまう・・・。」って本能的に感じてしまいましたので、つい本気で迎撃をしてしまいました(笑)
しかしファーナSLに対してファーナ700は若干反応速度がもたつきます。
時間で言うと加速が乗ってくるまで、コンマ3秒出遅れる感覚です。
NAエンジンとターボエンジンの違いみたいに思えるほど、ファーナSLの加速は鋭いです。
結局ロータリーに差し掛かるまで、H江様を完全に引き離す事ができないままスプリント終了!
「H江さん!随分速くなりましたねぇ~!」
「いや~!ファーナSLの反応が、思いの他良過ぎて自分でもビックリですよ!」
とりあえずウォーターフロントで再び記念撮影をして・・・
なかなか優雅なひとときですねぇ。
帰りの神戸大橋までは速度を抑えて軽く流す。
神戸大橋では他の自転車や歩行者などの往来に気を付けつつ・・・
僕は最後尾から一気に加速。
今回はH江様も反応が遅れて追いかけてはきませんでしたが、その後倉庫街を抜けてからの・・・
摩耶大橋の上りで僕は出し抜くくらいの気持ちで加速したにも関わらず、H江様がピッタリと追いついてきます!
「速っ!H江さん速っ!」
手を抜いたつもりなんてありません。かなりマジで走ったんですけど・・・(汗)
結局千切る事ができないまま橋を越える。
H江様が確実に速くなっているのは判っていますが、そうは言っても・・・恐るべしファーナSLって感じでしょうか。
平地も上りもイケイケな自転車です。
HAT神戸のウォーターフロントをバックに・・・
そして無事に事故もなくゴール!
ゴール後参加して頂いた皆さんから、色々と試乗車に対するご意見を頂きました。
まずメリダのリアクトDA(2015年モデル)を愛用しているお客様曰く、ファーナ700-105は乗りやすいけど、いい自転車なのかどうかは自分では判らないとの事。
そう聞いて僕がリアクトDAに乗ってみて感じたのは、コーナーリングが面白い!
低重心で安定感もあり、攻めれる!攻めれる!
体重もあって身体もガッチリした方には、このくらいの剛性が必要なんだろうなぁ~と納得できるくらいのしっかりした自転車でした。
ファーナ700も剛性は十分しっかりしていますが、乗り心地を優しくする演出が、逆に身体の大きい人にはボケた乗り味に思えてしまうのは否めないといったところでしょうか。
次にファーナ700-ティアグラの395mmですが、乗りやすくて乗り心地もいいし初心者にはピッタリだと思うというご意見でした。
ただそのお客様はエヴァディオのペガサスに乗った事があって、その乗り味の軽快さを知ってしまったら、それより良いって思える自転車には現在出会えていないとの事。
しかしファーナ700-ティアグラは128000円(税別)とお買い求めやすい金額ですが・・・
ペガサスはフレームだけで300000円以上する訳で、そこは比較対象外ということで、あくまで入門したての初心者に薦めるロードバイクと考えた場合、ファーナ700シリーズは間違いなく日本人の大半を、満足させられる自転車だと言い切ってもいい仕上がりだと言えます。
そしてレイル20(ミニベロ)もすごく乗りやすいし、上り坂もスイスイ上れて、これはこれで非常に良い評価を頂きました。
僕はファーナ700-105に乗ってみて、改めて楽な自転車だなぁ~と感じました。
長距離を無理なく流したい時にはこの自転車ですかねぇ。
そもそもコストパフォーマンスが狂気の沙汰ですね。
前後セットで約60000円のホイール(アルテグラ)を装着し、コンポーネントはフル105!
そしてタイヤも1本6000円はするタイヤで・・・
フレームはアルミですが、そこそこ軽いフレームですし、フロントフォークはフルカーボン!
それでいて完成車価格160000円(税別)って破格過ぎます。
重量もカタログ値より軽くてペダルレスで約8.5kg(500mmサイズ)でした。
多少の個体差が出たとしても十分な軽さです。
そしてH江様は頭を悩ましていました。
ファーナSLにはすごく感激したらしく、こんな過激な反応速度と、鋭い加速が体験できるのはとても嬉しいとおっしゃっていました。
ただ・・・H江様にとって、ファーナSLはとても素直で解りやすい自転車ですが、速度域が上がってから少々車体が暴れるのと、レーシーな味付けが微妙にしんどいらしく、ちょっと購入を迷ってしまうそうだ。
僕も含めて多くの方は、ファーナSLの路面インフォメーションは、コツコツと突き上げこそしますが、基本的に角の取れた丸い振動なので、レーサーとしては比較的優しい乗り味だと感じています。
ただロングも気持ちよく走りたいH江様には、もう少しバネ感のあるしなやかな乗り味の方が好みなのかも知れません。
ちなみに僕がファーナSLに乗った場合は、特に加速後に車体が暴れるような挙動は感じられず、恐らく体幹を鍛えれば克服できるレベルの事だと感じています。
そして僕らが帰還した頃には、もうエヴァディオさんが到着して、試乗ブースの組み立ても終わっていました。
既に何人かのお客様が試乗もされており、『バッカスSL』も『ヴィーナスRS』も非常に好評でした。
尚、新型ばかりではなく、『ヴィーナス01』や『ペガサス』等もあったので、本当に色々と乗り比べて自分の好みの乗り味がどれか・・・
それぞれ個性の違う自転車を乗り比べて、改めて知る事ができた貴重な時間となりました。
『ヴィーナス01』も今乗ってみたら「意外といいかも!」って感じられる自転車で・・・
ただエヴァディオらしくない味付けだったので、今まで評価していなかったのかも知れません(汗)
正直大手メーカーの完成車150万円のロードバイクを買うくらいなら、『ヴィーナス01』の方が値段は40%程度ですし明らかにコストパフォーマンスが高いです。
しかしエヴァディオの自転車といえば、自分自身のポテンシャルまで引き出してくれそうな不思議な感覚を与えてくれるところに真髄がある。
初代ヴィーナスがそうであったように、ヴィーナスRSとバッカスSL、ペガサス・・・
それぞれ性質は違うものの、乗った瞬間『何かできそうな気分』にさせてくれる、そんな不思議な力が宿っています。
ヴィーナスRSのバネ感は半端なく、乗ったお客様の95%は「まるで異次元のようで信じられない!」とか、「こんな自転車に乗せられたら、今まで乗っていた自転車は何やってん?って気分にさせられる。」、「楽しくて楽しくて仕方が無い!」と、非常に嬉しそう(楽しそう)に試乗した感想を聞かせて頂きました。
H江様にとってはちょっとリズムが合わなかったらしく、「僕には金属フレームのしなりがピッタリなのかも・・・。」って話で、早速バッカスSLに乗って頂きました。
そしてバッカスSLとファーナSLのSL対決が始まりました。
どちらもアルミフレームなのに超軽量で、デュラエースのコンポーネントとホイールは1400g程度のもので組み立てた場合の完成車重量は6.8kg前後になります。
乗り味は先ほども書いたように、ファーナSLが反応速度が良く、素直に踏んだ分だけガンガン加速してくれる自転車なのに対して、バッカスSLはギアと回転数をキッチリ合わせて走れば、自分のイメージする以上の加速をしてくれる自転車。
そういうとファーナSLの方が操作しやすくて楽な分良い自転車のように聞こえますが・・・
バッカスSLはヴィーナスRS同様、ものすごくバネが良いので、コーナーリングに進入する直前にしっかりブレーキをかけてフロントに加重を移動します・・・
そうすると通常はフロントタイヤのグリップを中心に踏ん張って曲がるイメージなんですが、エヴァディオの2台はバネのようにしなって、感覚的には後輪が滑って回頭性が良くなっているような感じで、全体でクイックに曲がり・・・そして溜め込んだバネの力が、クリップポイントからペダルを踏み込んだ瞬間に加速をアシストしてくれて、まるでオーバーテイクボタンでも押したかのようなダッシュ力を体感できるのであります。
後輪のトラクションがしっかり働いているその走りは、まるでFR駆動のスポーツカーのような走りで、実際に乗って判る人は判るはずなんですが、まるでRX-7を運転しているような気分になれます。
なので乗っていて楽しいかどうかって話になると、圧倒的にエヴァディオの自転車は楽しいです。
そしてバッカスSLは全力でスプリントをしても、まだまだ走れる脚を残せます。
逆にファーナSLは反応が良い分反動も大きく、全力でスプリントを仕掛けたら、次のスプリントまでの回復に少なくとも3分は休憩が欲しい感じです。(それでもガチガチに硬いカーボンフレームよりは、全然楽過ぎるくらいですが・・・)
そういう訳でSL対決は好みで分かれるけど・・・
どちらも同じくらい魅力的な自転車である事が判明!
コストパフォーマンスと乗りやすさでいうなら『ファーナSL』しかありません!
ポテンシャルの高さと飽きない乗り味を求めるなら『バッカスSL』ってところでしょうか。
メーカーの特徴としても、コーダーブルームさんは初めてロードバイクを始める人に適した自転車作りを得意としており、今回も小学生から高校生までの若いライダーや女性ライダーには圧倒的な支持を受けていました。
しかも本来430mmサイズがピッタリと思われる女性が、465mmのファーナSLに試乗して・・・
「これにします!」って決められた時、普通ならそこで465mmのサイズを提供するじゃないですか?
しかしコーダーブルームさんは当店の意向(お客様の適性サイズじゃない自転車は絶対に売らない!)も考慮して、試乗会に用意していなかった430mmサイズを後日送ってきてくれまして、両方跨いで頂いて、フォームがしっくりくる方を選んでもらって下さい!という気の利かせようなんです。
本当に初心者のお客様にとっては非常にありがたい心遣いだと思います。
そしてエヴァディオさんは、乗り手の要望に応えてくれる自転車作りを得意としているので、ある程度乗り慣れた人が乗ったらその凄さが嫌でも伝わる・・・そんな自転車が特徴です。
2台目以降の購入を考えていて・・・尚且つ、自分の走りに応えてくれるような自転車が欲しいっていう人にはエヴァディオしかないでしょ?って感じですね。
特に今回エヴァディオさんの自転車に乗って、最も評価の高かったのがこのサドル!
プラスチックベースなので一見乗り心地が悪そうに見えるでしょ?
とんでもない!!
すごくしなやかで、ペダリングに合わせて変形してくれるので、サドルに太ももやお尻が引っかかるようなストレスはほとんど感じない!
恐るべき『自転車との一体感』を演出してくれる最強のスパイスです。
お陰様でこのサドルだけでもかなりの注文が入りました。
今のところカラーは24色用意しているそうなので、気になる方は当店まで!
そして余談ではございますが・・・
このヴィーナスRSのシートクランプですが・・・
黄色の車体に関してはどこかのショップさんで既に壊されたそうで、片方のねじ穴がバカになっていました。
MAX6.5ニュートンとは書いていますが、2点締めなので、左右それぞれ4ニュートンも締めれば十分です。
アホみたいに馬鹿力で締めたり、片側ばかり先に締めたり・・・といった素人みたいな締め方はしないようにご注意頂きたいものです。
2点締めの場合は左右交互にトルクをかける。4点締めの場合は対角線毎左右交互に・・・。
そして車のホイールや自転車のディスクローターのように、5点締めや6点締めの場合は対角線で星を描くように、何周かかけてトルクを上げていくものなのです。
そういう訳で試乗車を借りたショップさんは、必ず慣れたスタッフの方が監督の上で触るようにしてあげて下さい。
締め付けトルクが感覚で判らないようでしたら、必ずトルクレンチを用意して下さい!
少し話は反れましたが、ヴィーナスRSはやはり最高です!
今回の合同試乗会は終了しましたが、エヴァディオさんからヴィーナスRSの520mmサイズと、バッカスSLの500mmサイズを各1台、延長して試乗車をお借りしています。
正直ヴィーナスRSの520mmはトップチューブ長(水平換算)545mmあるので、僕には気持ち大きめで・・・
しかもヴィーナスはワンサイズ小さ目を選んだ方が、より走りに鋭さを感じたので・・・
身長175cm以下の人だったら、迷わず490mmサイズ(トップチューブ長525mm)を選び、ステムの長さやハンドルのリーチの長さ、シートピラーのオフセット量で微調整をしてもらえれば、十分セッティングはできると思います。
初期ロットはトータルで50本しか製作していないそうなので、ご予約はお早めに!
肝心な自転車の注文としてはコーダーブルームさんの自転車の方がご制約としては多かったのですが、エヴァディオさんも今回・・・バッカスSLを1本ご注文頂きまして・・・
更にはヴィーナスRS、バッカスSL、ペガサスの3車種とも、それぞれにご検討中のお客様が何人かおられるような状態です。
以前当店でバッカス01を製作したK林様もヴィーナスRSに乗って・・・
「あかん!これ欲しなったわ。こんな自転車反則やわ!」と大絶賛で、本気で購入を検討している模様。
大腿骨の骨折から退院したばかりのヒデさんも試乗会に駆けつけて・・・
自宅で既にローラー台でのリハビリを始めているとかで、今回も色々乗り比べてみた結果、「ファーナSLは素直に良い自転車だと感じましたが、それ以上にヴィーナスRSのポテンシャルの高さに驚きました。まだ本気で踏めない身体なのに、ここまで走れるなんて!」と大絶賛!
僕としては大手メーカーのフラッグシップバイクのインプレッションを差し置いて、コーダーブルームやエヴァディオのロードバイクの方が全然いい!特にヴィーナスRSは別格だ!と豪語してしまった以上、それが嘘では無い事を一人でも多くの方に感じて頂けてとても嬉しかったです。
まだ試乗した事のない方は、是非試乗車のあるうちに、この異次元の乗り味をお試し下さい!
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