2018年6月30日土曜日

数年ぶりにロードバイクに乗ってみようか・・・ってお考えの皆さんへ。

「10年以上前に購入したっていうロードバイクを引っ張り出して久々に走ったのですが・・・。」って言うお客様が来店されました。

どうやらSTIレバーのフロント変速側がアウターに入ったまま、インナーへシフトダウンできないという症状のようでした。

5600系のシマノ・105を装着していましたが、5600系まではシフトワイヤーはアウターケーブル外出しの所謂『触角タイプ』なので、レバー内部でインナーケーブルが摩擦で破断するタイプのトラブルは稀なんですよね。

そうなると旧型に良くありがちのグリスが硬化して・・・ってあれかな?と思ったのですが、実際にはSTIレバーのラチェットに癖が出来ていて、インナーからアウターへ引っ張り上げた後に、更にもう一度アウターへ引っ張り上げる動作をすると、カチッ!とラチェットがもう一段階巻き込む症状になっていて・・・

そこまでやっちゃうとラチェットの解除が引っかかって、レバーが固くなるという現象が起こるので、お客様的には「壊れたんじゃないだろうか?」って心配になってしまう訳ですね。

一応レバー内をグリスアップして、いくらかは操作が滑らかになりましたし、ディレーラーの可動域も合ってなかったので、ついでに調整して・・・

要するにアウタートップの際にフロントディレーラーとチェーンが擦ってしまうのが嫌だったりすると、ついアウター側へ目一杯レバーを引っ張ってしまう心理状況に陥ってしまいますので、今回はストレスにならないようにチェーンが絶対に擦らないようにセッティング。

リアディレーラーのインナーケーブルもやや伸びていたので、それもテンションを調整し、気持ちよく変速が出来るようになったお客様は喜んで帰られました。


自転車はTREKに吸収されてからのLEMOND(レモン)・アルプデュエズ。

当店と同じ名前の自転車なので僕も嬉しい気持ちになりました。



久しぶりにロードバイクに乗られる方に気を付けて頂きたいのは、例えばSTIレバーの場合、特に7400系とか最近では7700系のデュラエースや、その同世代のコンポーネントによく見られる症状として、ラチェットが引っかからない(特にリアの変速)ってパターンが多いです。

そういう場合は主に古くなったグリスが悪さをしている場合が大半なので、STIレバーを外し(ブラケットカバーも外して)イノテック105に浸けておくと、翌日までには生き返っているはずです。

イノテックが高いと思われる方はミシンオイルのような、粘度の低いオイルに浸けておいても効果的です。

ただイノテックは揮発性が高いので、クリーニングが楽でいいのです。

低予算で揮発性の高い・・・となるとパーツクリーナーに浸けるっていうのも有りです。

その代わりイノテックが元々チェーンの動きを滑らかにする効果があるので、同様にSTIレバーの動きを良くする効果があるのに対して、パーツクリーナーは汚れを除去するのみなので、必ず仕上げにグリスアップをして下さい。

尚、7800系デュラエース以降の世代になって、ワイヤーをアウターケーブルごと内蔵式にしたものについては、摩擦が増えて・・・特にインナーケーブルの頭が飛ぶような破断が多いです。

その場合STIレバー内に切れてほつれたインナーケーブルが引っかかり、それが原因でレバーそのものも動かない場合があるので、無理やり動かさないように注意して下さい。

STIレバーにはインナーケーブルの頭を引っ張り出すポケットが付いているので、そのポケットの蓋を開けて頂くと大丈夫です。

シマノがどんなに今のインナーケーブルの摩擦係数が低いと言い張ろうが、それを鵜呑みにしないで・・・STIレバーのインナーが擦れる部分には必ずグリスアップするようにして下さい。


それ以外ではチェーンの伸びやヘッドのがたつき、ブレーキシューのゴムが硬化していないか・・・あとはタイヤとチューブの状態をチェックして下さい。


「変速の入りが悪くなって気分が悪いから乗らなくなって・・・。」

そんな方が疑って欲しいのはシフトインナーの伸び。

初期伸びを放置して乗っている方も多いので、まずはそこを疑う。

次にディレーラーハンガーが内側へ曲がっていないか?

曲がっていたら変速性能は著しく低下します。

上り坂に差し掛かってから慌ててシフトダウン・・・ガチャガチャン!って雑な変速になりつつ、その上ダンシングでペダルに大きな負荷をかけていたりすると、ディレーラーハンガーやリアディレーラーに応力が加わって破損に繋がることがあります。

変速機に優しい乗り方を心掛けて頂きたいポイントです。

曲がったハンガーは修正できる場合もありますが、何度も修正すると金属疲労で折れてしまう場合もあるので、予備のディレーラーハンガーを1~2個用意しておいても良いかと思われます。

右側へ落車(風で倒された場合も含む)した場合もそうなっている可能性が高いので、是非疑ってみて下さい。

それらが問題ないのに違和感がある・・・

例えばリアの変速がトップに行くほど入りが悪い場合。

①ワイヤーのテンションが高すぎる。(上記の初期伸び対策で引っ張りすぎている)

②リアディレーラーの可動域(H側)が狭い

次にロー側へのシフトダウンでチェーンがスプロケの内側に落ちてしまう。

これはリアディレーラーの可動域(L側)を狭める必要性がある


フロントディレーラーについては無理をせず自転車屋さんに任せて下さい。


あとタイヤはしばらく空気が抜けたまま保管していた場合、タイヤのビードとリムの間にチューブが挟まっている可能性があるので、必ず1周グルっと確認してから空気圧を上げるようにして下さい。

チューブが噛んだまま空気圧を上げるとバーストします。

タイヤのひび割れや硬化(劣化)も確認して、必要と感じたら惜しまずにタイヤは新調して下さい。

以上、久々にロードバイクを引っ張り出して乗る方々にお伝えさせて頂きます。

2018年6月21日木曜日

フレキシギア・フリーパワーについて・・・

最近テレビで紹介されて当店でも問い合わせが増えているんですけど・・・


こんな夢のような部品があるんですよ。

クランクの中にシリコンを仕込んで反発力を応用し、少ない力でトルクを発生するという仕掛けらしく・・・


実は当店で取引している『アサヒサイクル株式会社』の2017年モデルで『エクシア』という自転車が、フレキシギアのFG-0というクランクを採用していたのですが、そんな自転車があった事すら全然知らなかった!

営業さん・・・何も教えてくれないもんなぁ~(笑)

実際全然売れなくて廃版になるとともに、在庫は一斉処分されていて、現在はもう在庫切れ状態。

知ってたら買っていたよそんなの!


で、現在FG-1という新型のクランクがラインナップされており、価格もそれなりにするのですが・・・


部品の卸はする予定無しだそうです。

きっと製造コストが結構するのでしょう。

卸価格を採算ベースに設定した場合、小売価格が更に高くなるとすれば致し方ないのかな。


ギアの歯数も48Tまでラインナップがあって面白いなぁ~って考えていたんですけど、自転車販売店的にはほとんどメリットのない話で終わってしまい、残念でならない・・・

そんなネタでした。

お問い合わせ下さいましたお客様方、朗報ではなくて大変申し訳ございませんでした。

2018年6月20日水曜日

有馬街道を走るサイクリストへ告ぐ!どうか旧道を走って下さい!

天気のいい日は朝から頑張って有馬街道を上っているサイクリストがいるのですが・・・

本線は狭いうえに、車やバイクの交通量が多いので危険です。

菊水ゴルフ場入口より南側は旧道でも上って来れます。

距離も高低差も変わりません。

最大傾斜は旧道の方がちょっときつい程度です。

旧道はバスが走行する事があるので、下りの際はオーバースピードにならないよう、くれぐれも注意が必要ですが、本線(新道)よりは落ち着いて走れます。

有馬街道はただでさえ行儀の悪いバイクが、縦横無尽に車をジグザグに追い抜いたりしている事が多いので、自転車の存在に気付いた時には手遅れで、どちらかが追突する・・・そんな恐れもございます。

しかも新道の場合は山麓パイパスの出入り口もあるので、分岐や合流の付近はかなり神経を遣います。

自転車に乗っている本人もですが、車を運転している人も神経を遣います。

自分だけの道路ではありません。

周りの交通にも気配りが出来るようになって下さい!

それが事故を減らし、誰もが気持ちよく走る為の最低限のエチケットです。

と言う訳で、少しでも事故のリスクを減らす為に、どうか可能な限り旧道を利用するように気をつけて下さい!

(もちろん菊水ゴルフ場入り口前から水呑交差点までは逃げ道がないので、本線で頑張らないと仕方がないのですけどね。)



同じく表六甲を走る場合も、六甲登山口の交差点から上るよりは、高羽交差点から上る事を勧めます。

登山口からの方が車の通行量は少ないのですが、道が狭くバンピー(路面が悪くて跳ねやすい)なのでお勧めができないのです。

高羽からの方が2車線で道路も広く見渡しが良いので、たまに意地悪で幅寄せする車や、クラクションを鳴らしてくる車がいるのは確かですが、登山口からの道よりは神経を遣いませんし、事故のリスクが少ないです。

それに高羽からの方がスタート地点の標高も低く、鶴甲を登り切ってからケーブル駅前で旧道に合流する際、多少ながら一旦標高を下ってからまた上るので、距離も多少伸びますが、それ以上に獲得標高を稼げます。



あと神戸から東六甲を上りに行く際・・・

大きな道路をメインに行くとなると、獅子ヶ口交差点(現・夙川学院前交差点)~甲寿橋交差点まで行って左折し上るパターンか、阪急逆瀬川駅の高架下を潜った最初の信号からスタートして、一気に一軒茶屋まで上るパターンがポピュラーですが・・・

まず獅子ヶ口から甲寿橋までのルートは『建石筋』という道路で、西宮市内でも交通量の多さではトップクラス。

三田や有馬方面と繋がっている通勤や営業の動脈的生活道路なのに、道は狭くて勾配はきつく、バスの便数も多いので・・・まずもってロードバイク初心者には絶対に勧められません!

北山の焼肉屋前の信号までは、ある程度走れる人でも泣きそうな気持ちになります。

そして逆瀬川駅前交差点から川沿いに上るルートですが、このルートが何時ごろからレギュラールートになったのかは不明ですが、15年以上前は逆瀬川駅前からタイムを計るっていうのはイレギュラーでした。

理由としては途中に数か所の信号区間があるのと、やはり交通量が多いのに道がそこまで広くなく、ゴルフ場横の道は側溝の蓋もされていないので、転落するリスクも少なからずある。そういった事情により複数人数のサイクリストが我先にと、タイムやスピードを争って走るには危険だから、ここではタイムを計らないっていうのが暗黙のルールになっていたという記憶があります。

と言う訳で東六甲のタイムアタックをするなら甲寿橋交差点~一軒茶屋までの約7kmで行なって頂きたい訳なんですよ。



それを言えば表六甲も・・・って話になるかも知れませんが、高羽交差点をスタートして最初の信号である神大前の横断歩道はタイミングが悪いと捕まりますが、比較的すぐに変わるので、手前からタイミングに合わせてペースをコントロールすれば滅多に捕まりません。

その次の鶴甲2丁目交差点は50%の確率で捕まりますが、変わるのは早いです。

そこからは新六甲大橋の交差点まで信号がありません。

結局一番厄介なのはここの信号なんです。

捕まって休みたい気持ちが強くなって、集中力を削がれます。

タイミングよく渡れるとしても、信号を渡ったすぐそこが表六甲の最大傾斜区間なので、急いで渡らないといけないって気持ちで無理してペースを上げると、一気に脚を使い切ってしまいます。

僕が若い頃表六甲を好んで走らなかった理由が実際にそれで、タイムアタックしたくても、悉くどこかで躓いてしまうっていうのが、とても煩わしかったという記憶があります。

なので古くから表六甲のタイムを計っている人の中には新六甲大橋の交差点をスタート地点として上る方もいるくらいです。



と言う訳で有馬街道も、旧道と新道の交差点で捕まるのが煩わしいって考えで、ずっと新道を上って来られる方がいるのは事実なんですが、どうかリスクの少ないルートを選択して下さいますよう、重ねてお願い申し上げます。

2018年6月10日日曜日

エヴァディオ試乗会レポート


微妙な天気ながらもぼちぼちと試乗会にご参加下さる方々がお見えになり・・・



まずはアルミフレームのバッカスSLに乗って頂く。

「アルミフレームとは思えない挙動と加速の伸び!」

「まるで後ろから押されているような加速だ!」

誰もがそうおっしゃって下さいます。




次にチタンフレームのペガサスに乗って頂く。

「すごくいい!」

「持っても乗っても軽いし、楽に走れる。」

万能過ぎて「とにかく良いという言葉以外に表現が見つからない。」との事です。




最後にヴィーナスRSに乗って頂きます。

「踏んだ以上に加速するっておっしゃった意味が良くわかりました!」

「低速からずっと一気に速度が伸びていく感じが気持ちいい!」

「時速30kmを超えたくらいからしんどくなるかと思ったら、あっという間に40kmくらいまで加速して、そこから更にまだ加速が出来るって確信が持てました。」

それがヴィーナスRSの真骨頂です。

参加された方々もLOOK675や、スペシャライズドのベンジに乗ってらっしゃるような方々ばかりでしたので、その方々が上記のような反応を示してくれたと言うことは、エヴァディオのフレームの良さが間違いないって確信にも繋がります。

試乗を終えて帰って行かれるお客様の目が、キラキラとしているのがある意味収穫の試乗会となっています。

「騙されたと思って乗りに来て下さい!」

僕はそう言ってましたが、「これは素晴らしい自転車に出会えた!」って反応が返ってくる事がとても嬉しいです。

エヴァディオ試乗会!準備完了しました。


今のところ雨は持ちこたえています!

今回は社長が試乗会にお越し頂きました。

雨の降らないうちにお越し頂きますよう、よろしくお願い申し上げます!

ラインナップとしては・・・

ヴィーナスRS・・・・・・・・・3台

バッカスSL・・・・・・・・・・2台

ペガサス・・・・・・・・・・・・1台

またヴィーナスRSの内2台はデュラエースの油圧ディスクブレーキ仕様です。

ディスク搭載に向けてフロントフォークがどう強化され、味付けされているのかが楽しみです。

Di2モデルもあるので、まだ体感したことのない方は是非お試し下さい!

あと・・・まだ発表前の新作カーボンホイールもご覧いただけます。

フレームの詳細などもエヴァディオの社長が解りやすく教えて下さいます!