2021年3月17日水曜日

中古自転車については毎度結構厳しめにお伝えしているし、ブログでも書いているのですが・・・?

 今日も中古自転車についての問い合わせがあった。


予算は3万円くらいで、最初はクロスバイクを・・・と言っていたのですが、途中で「やっぱりロードバイクの方がいいかな?」って・・・。


クロスバイクでさえ3万円の中古車って、そんなに良い状態の自転車が無かったりしますが、ロードバイクなら尚更というか・・・ゴミしか見つからないだろ?って結論です。


そういうゴミだったらメルカリやヤフオクでゴロゴロと転がっていますよ。


ヤフオク利用者の中には「有名ブランドしか知らないような素人に毛が生えた程度の利用者」が圧倒的に多いので、逆にマニアックなブランドとかだと意外にも状態の良いお宝中古車が激安で落札できる場合もあります。


メルカリはそれ以前の問題で出品者も良く解っていない人が多いので、クラックの入ったフレームや部品を『ジャンク品』と明記せずに出品している可能性が比較的高いみたいです。


そういうのであれば3万円で有名ブランドのジャンクロードバイクを手に入れる事は不可能ではありません。


しかし店に問い合わせる場合、自転車の状態など店の信用問題にも関わるので、例え中古とは言えどもさすがに店頭販売で3万円のロードバイクは有り得ないって判らないものでしょうか?


ところがロードバイクを求める人の中には中古車に関わらず、新車であっても「型遅れの在庫があったら安く売ってもらえませんか?」等と平気で聞いて来る人が時々いる。


何言ってんの?


例えば自動車を安く買う為に試乗車に使われていた車両を新古車として購入するとか・・・

ディーラーのノルマ達成の為に無理して大量にメーカーから買い取った車両を利益度外視のセール価格で売りさばくのとは訳が違う!(最近ではドイツの某自動車メーカーがそういうやり方でディーラーいじめをしていたと槍玉に挙げられていた。)


ロードバイクは車で言うところのフェラーリやポルシェでなくてはならない。


年式が新しいから高性能なのか?


そうではない!


どんなモデルにも年式によって良かったり悪かったりは存在するけれど、新しいものがすべて正義ではない。


それに性能や価格では代えられないその年式、そのモデルだけの特別なこだわりがある場合も稀にあったりする。


例えば僕が「ここの自転車はものすごく良いんです!」って宣伝している自転車メーカーであっても、価格と性能のバランスが悪かったり、前モデルより性能が落ちたりアッセンブルパーツがデチューンされてしまったり・・・それでいて仕入れも高くなっていたり・・・


そんな事になったらたちまちそのメーカーの自転車は取り扱いはしなくなります。


本来自転車業界ではメーカーや卸業者の方がパワーバランスが圧倒的に上です。


僕らのような小売店は取引をさせて頂いている立場であり、大手のメーカーになればなるほどノルマも厳しく、取引を断ち切られないように必死にすがらないといけない訳ですが・・・


僕はそもそもそういう体質が、良い自転車を生み出そうというメーカーの取るべき態度か?と疑問に感じている側の人間なので、安くても妥協の無い自転車や、高くても価格以上の性能やプレミアの付く自転車を、それこそ自信を持って売りたいと日々考えて商品選びをしています。


大体今の僕は自転車屋を経営している立場だから止むを得ず時代の流れに沿っているだけで、本来ロードバイクの完成車なんてありえない!って時代にロードバイクへの情熱を燃やしていた世代ですので、どうしても「完成車売りなんてするからどのモデルも安っぽく見えるし、世の中が無駄な中古バイクで溢れるのだ!」と思えてしまうのである。


本来はフレーム選びから始まって、自分の実力と求めるスペックによって部品のアッセンブルを「ああでもない!こうでもない!」と悩んで完成に近付ける・・・その過程があるからこそ世界に一台だけの自分の愛車に対して愛着が湧くし、物ではなく相棒として大切に乗ろう!って気持ちにさせられるのである。


そんな時代から自転車と向き合ってきたからなのか・・・例え完成車と言えども、ロードバイクが売れ残り、それを不良在庫にする事自体が心苦しいし悲しい事だと僕は思っています。


当店の在庫の中には敢えて店頭に並べないで、長らく箱に入ったまま組み立てずに保管していたロードバイクもあります。


それは単純に不良在庫な訳ではなく、もう二度と手に入らない名車(絶版車)だから、下手に組み立てて店頭でホコリまみれにしたくないし、自転車の価値も判らない人には絶対に売りたくないから出し惜しみして隠し持っていただけ。


10万円台のリーズナブルな完成車(ロードバイク)の中にも、稀に価値のある自転車は存在する。


更に言うと中古のロードバイクにも価値の高いものは存在する。


むしろ中古車になって新車より高くなったものも中にはある。


僕も一人のロードバイクファンとしていつか状態の良い中古車を見つけたらなんとしても手に入れたいと思っている自転車が何台かあります。


でもそれが何かは教えません。


教えたら競争率が上がり、更に相乗効果で価値も急騰します。


そうなるとますます手の届かない自転車になってしまうので、僕が密かに探している自転車が何かは絶対に公表しません。


もちろん新車当時のようにキビキビと走れるかどうかは判りませんが、中古のロードバイクというのは実用性よりもコレクションする事に意味があるので、乗らなくたって問題ないのです。


恐らく「中古で3万円くらいのロードバイクを探してるんですけど・・・。」って人たちにはその辺の事情というか、ロードバイクの歴史や伝統、その時代その時代による素材や造形のこだわり方などは一切知識として持ち合わせていないでしょうから、単純に中古ママチャリの延長程度に考えているのでしょう。


だから尚更話していて、噛み砕いて説明をしても相手の心に響いていないなぁ~って判ると、途端に不快極まりなく感じるのです。


全く生きる次元の違う人種との会話に思えてしまうのです。


別に店としてお高く留まるつもりは一切無く、当店は初心者に対して優しい販売店をモットーとしていますし、僕が自転車屋を始めたきっかけは広く多くの人にロードバイクの楽しさや、ロードレースの素晴らしさを知ってもらいたくて、その伝道師の一人になるくらいの気持ちでいたからなのですが・・・


ところが他人様の価値観というものはあまりにも幅広く、志が高ければ高いほどそのギャップに絶望したり・・・たちまち同じ土俵で話せなくなってしまうもので、僕のように自転車が好きで好きで商売を始めたマニアの中にはこのような苦悩を抱いている方も少なくはないと信じています。


たまにそういう20世紀のロードバイクに対する価値観を持ち合わせた来客があったりすると、懐かしい旧友に再会したような気持ちにさせられて会話が弾むこともあり・・・


少なくとも競技車両や一時代を築いた名車に関しては、そのように崇高な趣味の領域だと理解して向き合って下さる方が増える事を祈りたい日々でございます。

2021年3月3日水曜日

『FREE POWER』の問い合わせがまた増えているが・・・

 「フリーパワーのサドルってつけてもらえますか?」


今日はそんな問い合わせでした。


サドル・・・?


きっとペダルとサドルの違いも解ってらっしゃらない方からの問い合わせでしょう。


ペダルは惜しい!でもどちらでもなく正解は(チェーンリング付)クランクですよ!



3年前にテレビで紹介されて知っている方もいるかも知れませんが・・・



エラストマーゴムを使ったこういう構造により坂道を楽に感じられるので、電動アシスト自転車いらず!って謳い文句の部品ですね。


過去にもブログで触れた事があるのですが、また複数の問い合わせがあったのでまた書きますね。


まず僕はフリーパワー装着の自転車で、国道2号線のJR線を跨ぐ須磨の橋を渡った事があります。


結論としては通常より1~2枚重たいギアで上れたので、上り坂に強い事は間違いありません。


しかし力の加わり方や、脚へ伝わる感覚などが独特なので、かなり違和感を感じる乗り物だと感じました。


僕のようにロードレースなどの経験のある人で、ペダリング時の感覚の変化に身体を合わせられるスキルをお持ちの方なら上手に活用できるかも?っていうレベルの商品なので、電動アシストに匹敵するのか?と問われると、一般ユーザーの感覚で言えば断然電動アシスト自転車の方が楽でペダリングもナチュラルです。


それでいて部品代も決して安くありません。


今は一部の自転車チェーン店やネットで購入できるみたいですが、僕が3年前に問い合わせた時は「郵送は出来ません!卸販売もしません!東京まで買いに来て下さい!もちろん定価です!今後も卸売りの予定はありません!」って話だったので、「ダメだこりゃ~!」って諦めた経緯があるので、今更ネット販売と小売りに卸しているって話を聞いたら胸糞悪い以外の何ものでもなく・・・。


だから取り扱いなんて頼まれてもしたくない!


取り付け交換などの作業はお願いされたら当然行ないます。


でも部品は各自でご用意下さい。


そして付けてから「思ったほど変わらない・・・っていうか、ペダルを踏む感覚が気持ち悪いんですけど。」ってクレームも受け付けません!


愚痴はいくらでも聴いて差し上げます。(笑)


結局は電動アシスト自転車を買うのは高いから・・・って安易な考えで、迂闊にその部品に走ったあなたの責任です!


それにエラストマーゴムは2~3年も使ったら劣化すると思われます。


使用頻度のハードな人や重たいギアを使う人なら尚更短命な部品だと思いますので、エラストマーゴムの交換も定期的に行なう必要があるでしょう。


総合的に判断して僕はオススメしません。