再度山には『キャンピングカーで生活している仙人』がいるって噂は、意外と有名かと思われます。
二本松の駐車場だったり再度公園だったり・・・しばらくは西区へ移動していたらしいですけど、今年の2月頃から再度山に再び舞い戻って来られました。
まるで弘法大師のような方ですね。
実はこの方S様といって、自転車業界でも有名人のようで・・・
フランスでツール・ド・フランスの追っかけをしているおじいちゃんみたいな生活を、この神戸で実践しているような方です。
たまに夜23時頃、再度山ドライブウェイで北区へ帰ろうとすると仙人が自転車で上っている瞬間に出くわす事があります。
夜の再度山はイノシシか走り屋か、もしくは仙人と遭遇する危険性がございます。
もちろん仙人自身が危険な訳ではございません!
車で接触でもしたら大変だという話です。
そう・・・この仙人と呼ばれるS様は、当店に度々立ち寄って下さるお客様でもございます。
いつも無茶苦茶な冗談ばかりお話されるので、それはそれで面白い方なのですが・・・
自転車のボロボロ加減が半端無いので・・・
いつも気にはなっています。(笑)
ただ年代が年代だけに、乗っている自転車の年季の入り方は、ある種異常なレベルで・・・
触りたくない!ってお断りするショップも多いのかも知れません。
1980年代のVIVALOのシクロクロスにアルテグラと呼ばれる前の600のリアディレーラー・・・
7速仕様なのにスプロケは9速なので、チェーンも9速用を使用・・・
クランクは1990年代まで人気だったストロングライトのCNC削り出し・・・
「なんでクランクにそんなにお金かけていながら、後はチャンポンして乗っているの?意味が解かへんねんけど!」って、僕はいつも腐しつつも、S様の年齢や風貌からは想像できないくらいタフなところに一目置いています。
「そんな事は解かってんねん!解かってんねんけどやなぁ、まあそう言わんと頼むわ!」ってお願いされちゃうと・・・
それで何がタフかって言うと、仙人は今年の初めに落車して手首を骨折したにも関わらず、自転車で再度山のピークから神戸港まで通勤して、夜もあの坂道を上って行き・・・
まだ完治していないのに『ツアー・オブ・ジャパン』の追っかけを、この自転車で自走するのだと言う。
仙人と呼ばれるだけの事はされています。
だから僕も敬意を表してお付き合いさせて頂いております。
どう、この年季の入り過ぎた自転車!
生活されているキャンピングカーも不動車かと思うくらいコケにまみれているのに、実はちゃんと走るという、都市伝説かよ!って言いたくなるような話です。
塗装も年々酷くなってきて、もはやVIVALOかどうかすら判断しにくい自転車ですが、とりあえずBBのガタツキが酷くなってきたって話でしたので、BBを交換する事になりました。
「これいつの時代のBBなんですか?」
「いつやったかな?古過ぎて合う工具が無いって、どこ行っても相手にされへんねん。」
「まあ工具は何とかなるとして・・・半分腐りかけてるから固着してしまって・・・硬いなぁ~!」
「そうやねん!なんとかしてくれ。」
「無茶いうなぁ~!」
そもそもストロングライトのクランクを外すのさえ、専用のクランク抜きがないと無理で・・・
最悪カンパニョーロのクランクを外す手段でやってみようかと思ったら、仙人がクランク抜きだけは家で見つけて持って来てくれました。
BBはJISのスクエア(コッタレス)タイプで問題なかったので、タンゲ製のBBを用意しました。
シャフトの長さもバッチリ合わせたのですが・・・
「BBが入らへん!」
苦労して古いBBを外したものの、BBハンガー内が錆びて・・・ネジが立っていない模様!
止むを得ないのでタップして綺麗にネジを立てました!
鉄粉が出過ぎ!
お陰で新しいBBは手で回せるくらいスムーズに入る。
これで当分ガタツキに悩まされなくて済むでしょう!
あと問題はホイールと7速用のスプロケ&チェーンを用意しないとね。
ホイールは骨折した方の手が握力が無くて、再度の下りでブレーキが握れないって言うもんで、ロープでブレーキレバーを握った状態に固定して下山してるのだとか・・・
「このホイールに交換してまだ1年くらいでしょ?既にリムサイドが反ってるやんか!」
「ブレーキかけっぱやからなぁ~。」
「じゃあなんで再度山の上に住むの?根本的にそれが原因でしょ?」(笑)
まずは自転車よりも仙人の手首を完治させて下さい!!
一応7速のスプロケで、歯の組み合わせの良いのを見つけたので・・・
近々修理の続きをしないとなりません!
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