そう決めていたお祭りデーなのに・・・
I藤様はお仕事でまた来れませんでした(涙)
それでも僕とH川様、N様2号は約束どおり集合!
そこにO様1号&2号と、お祭りを期待したO本君とそのお友達のO本君2号・・・
実にイニシャルOが4人も集結!!
計7人で出走する事になりました。
そして僕は宣言したように試乗車のトンプソン・シリウスでN様2号(N御堂筋君)を迎え撃つ。
なので今回はシリウスが、ヒルクライムでもロングライドでもこなせるオールラウンダーという肩書きが、本当に正しいのか?を検証します!
実際に今回の上りで僕がN様2号に負けるようなら、16年共にしている愛車ジタン・マッハ3001の方がよっぽどマシって結論になるだろう。
まあサイズが大きくて扱い難い部分を差し引いても、N御堂筋君くらいは押さえ込みたいっていう希望を胸に走り出しました。
とりあえずいつものように摩耶ケーブル方面へ上っていく。
そしてこのままウォーミングアップと称して摩耶ケーブル駅前まで上るのでは?とドキドキさせといて右折。
「今日の1本目はここじゃないんですよ!」
護国神社前の交差点で「じゃあそろそろインナーに切り替えて・・・」
そう言った瞬間、既ににH川様は腹をくくった表情で「ああ、ここを上るんですね・・・」
そうです。
1本目は長峰中学の上りをユニオン教会前まで上りました。
まず後方でO本君2号のシフトチェンジでトラブッた音が・・・
しかし長峰の上りは一度脚を止めたら、次は無いってくらいの急斜面なので止まれない。
どうもN様2号もO本君2号のスローダウンに巻き込まれたのか少し出遅れた模様。
なので僕は39T×23Tのギアをゆっくり回しながら、シリウスがどこまで脚を温存させてくれるのか試してました。
56サイズのフレームはヘッドチューブ長が155mmもあるので、元々のハンドル高が高い事もあって、僕の身長だとダンシングで体重をしっかりと前輪に乗せる行為が難しい。
ダンシングをする際は両肘を曲げて、使いたくない上腕筋の力に頼りながら体重移動を工夫する。
そして超激坂区間が終わって分岐点。
そこを左へ進んで少し傾斜が緩くなったところで、N様2号を待ちながら色々とギアを試してみる。
39T×28T・・・軽過ぎて気持ち悪っ!そして恐ろしく進まないから精神的に堪えられない。
39T×25T・・・スプロケの歯が3本減るだけでズッシリと重くなったが・・・まだまだ気持ち悪いくらい軽い。余程えげつない急勾配でもなければ使いたくない。
という訳で、やはり自分には23Tが限界で、それより軽いスプロケ設定は気持ち悪いって事がここでは判明しました。
そうしていると後ろから粗い息使いが聞こえてきました。
かなり良いペースで追い上げています。
「これはN御堂筋君やなぁ~。さあ来るなら来い!刺してみろ!」
しかし追いつくだけでも倍ほどエネルギーを使う激坂。
後半の緩くなった区間でさえ13%以上はあるので、さすがのN様2号にも僕を一気に抜き去る爆発力は残っていない模様。
しばらく音で様子を伺いながらペースを保っていましたが、残り100mに差し掛かったので、少しダンシングしながらスピードアップ。
39T×19Tでジワジワと速度を上げてN様2号を牽制する。
もしそれでも差を詰めてきたら、17Tにシフトアップしてぶっちぎる気満々で走りましたが、結局そのままゴールまで2人で走りきる。
N御堂筋君が苦しそうな顔をしていたので、僕も「ああ~しんど!もう死にそう~。」とかってしんどそうに振舞う。
ここはお互い「しんどいけどまだまだ行けるで!」っていうのを極力表に出さずに探りあい・・・(笑)
いや~!シリウス、よく上るわ~!
タイムさえ気にしなければ長峰の激坂でさえ、終始シッティングのまま上れちゃいますねきっと。
サイズが合っていれば、どれだけ驚異的な走りが出来ていただろうか?
3着にO様2号!
しばらく自転車に乗ってなくて調子が悪かったのに、最近は筋トレをしている効果が出てきた模様。
続いてO本君1号!
O本君2号の事が気になりながらもO様2号にプレッシャーを与えながら走りました。
そしてO様1号とH川様を最後に引き離してO本君2号がゴール。
O本君2号は「上りは嫌いです!」とは言っていましたが、最後の伸びを見ている限りでは、間違いなく隠し兵器を秘めています。
元自衛官って事を考えても、並み以上の基礎体力を持っているのは間違いないので、これはI藤様と同じかそれ以上の脅威かも知れません。
僕とN様2号はそう感じました。
次に回復走と称して表六甲の鶴甲区間を走行。
あくまで回復走なので、3本目の上りに向けて、1本目の激坂で乱れた体調を整える為の上りです。
僕とN様2号は終始呼吸を整えながら9分40秒でゴール。
これだけ余力を残して10分以内で走れたら十分かな~って感じ。
それから少し遅れてO様2号がO本君1号&2号を引き連れてゴール。
いくら筋トレで、去年の夏に近い力を戻しているとはいえ、まだまだ今のO様2号にはかなりハイペース。
「Oさん大丈夫?O本君2人を従えて上るなんてきつかったでしょ?」
「いや~!きつかったっす。2人ともあえて僕を抜かずに遠慮して走ってる感じで、ものすごくプレッシャーでした。」
「Oさん!次が本番やけど、ハッキリ言ってメッチャきついよ。」
「そんなにヤバイんですか?」
「最大勾配25%あるらしいよ!実は僕も今回初めて行くんやけどね~。」
「えっ?25%ですか?そんな恐ろしい斜面が神戸にあるんですか?」
「まあ岡本周辺は住宅地だらけだから、基本的にコースには入れたくないけど、実はそういう隠れた激坂スポットが存在するんですよ。」
25%の激坂って話に、さすがに皆さん顔色を悪くしていました。
実際Uターンして御影方面へ抜けようとしていたら・・・
O様2号が出遅れているので、N様2号に呼んできてもらったんですよ。
すると・・・
「店長ダメです!Oさんがちょっと吐いちゃったみたいで、ここでリタイアしますって!」
「そうですか。致し方ありませんね。」
そしてそこからは6人で岡本を目指して、御影や住吉の山手のアップダウンを楽しく(?)走る。
岡本梅林公園の更に上へ向かう上りに、その25%という悪魔のような斜度が存在します。
実は以前よりここの坂道は強烈ですよ!って噂は聞いていました。
この付近にお住まいのお客様が2組おられまして、そのお客様からここの坂道の話を散々聞かされていたので、いずれは行かねば・・・と思っていたんですよ。
その激坂手前にある梅林住宅で補修工事をやってる関係で、ちょっと車の出入りが多いのがネックでしたが、何とか上ってきました!
いきなり13%を超える住宅街の上りに脚を使ってしまいますが、僕はダンシングが使えない状況になっていたので、出来る限りシッティングで楽に回せるギアを選択。
というのも、最初の長峰の上りではそれほど気にならなかったのですが、鶴甲の上りからダンシングをする度にパキパキと音がするようになり、試乗車として出す前に変速周りやら組み付けのチェックはしていたのに、もしかしてBBが緩んできたのかな?って思ったんです。
ところが後で発覚した事なんですが、鈴鹿ロードへの出展に向けてメーカーさんの方で慌てて組み付けていたからなのか、フロントフォークの下玉押し(ベアリングを抑える皿)がしっかりはまってなかったり、ヘッド上のシールドベアリングがカップにきっちり収まってなかったり・・・
これはフレームの塗装後に、内側の余計な塗料を削り取る作業ができていなかったので、少しベアリングが浮いて隙間ができる。
だからダンシングをするとパキパキという音がして、恐くてダンシングができないって状態になっていたんですね。
なので、せっかくの25%ですが、満足な状態でN御堂筋君と勝負ができない事を悟り、ちょっと悔しいけど必要以上に引き離されないようについて行く。
坂道が一段ときつくなる直前に、ここでO本君2号がアタック!
僕を交わしてN御堂筋君を捕らえにかかる。
すごくしなやかで爆発力を秘めたダンシング!
「へぇ~!こんなん見せられたら俄然やる気が出てくるやん!」て思わずシフトアップしてダンシング!
パキッ!パキッ!
「あ~!もうなんでやね~ん!」
敢え無く僕はスローダウンしてシッティング。
でも坂道が一気に15%を超えた辺りで、N御堂筋君とO本君2号もスピードが落ちてきた。
極端に激坂になると、絶対的な筋力やトルクがものを言うようになるので・・・
ここぞとばかりに僕は差を詰める。
不思議な事に15%以上の勾配だと、39T×25Tの気持ち悪いくらい軽いギア設定でも、シッティングなら普通に回せるって事が、改めて確認できました。
そして25%ゾーンに突入!
ってタイミングで僕の10m先でN様2号が止まり、続いてO本君2号もストップ。
「えっ?どうしたの?」
「すみません!余りの急斜面に前輪が浮いて、バランスを取ろうとしたら後輪がズルッと滑ってしまい、思わず止まってしまいました。さすがにこの坂で一回脚を止めてしまったらもう乗れないです。」
珍しく言い訳していたN様2号。それにしても御堂筋君に似ているなぁ(笑)
でもまあ前輪が浮くのも仕方が無いです!
だってそこ・・・まさに25%の激坂区間ですもの。
写真だと伝わりにくいですが、ビンディングシューズだと歩く事もままならない傾斜です。
向こうの赤い車の先にゴールがあります。
「あとちょっとでゴールだったのに残念やったね~。また改めてチャレンジかな。」
少し遅れてO本君1号が来ましたが、H川様とO様1号の2人は・・・
写真に見えるあの駐車場の前で心が折れてしまったそうで、そこから歩いて上ってきました。
「よく歩いて上って来れましたね?」
ところで向こうに座っている建設業のお兄さん方は、どうも『弱虫ペダル』をご存知みたいで・・・
「あれ京都伏見のジャージやん!」とか話していたので、僕が・・・
「御堂筋君!噂されてるで!」って言ったら・・・
お兄さん方が笑いながら「こんな坂よく自転車で上るねぇ~。でも漫画みたいに軽々とはいかんのやね?」って。
「そりゃ漫画みたいに簡単には上れませんよ~!」(笑)
「そういうもんなんやね~。ハハハ!」って。
さすがに25%ですからね(笑)
ちょうど25%地点のカーブにはこのような登山口があるので判りやすいと思います。
ただしここで立ち止まっていると、登山客に「邪魔!」って怒られるので、次回は絶対に止まらずに上り切らないといけませんね!
この後山手幹線で帰ったのですが・・・
対向車線を確認せずに右折してくるトラックや、路駐車があるので自転車のラインが内に脹らむのが予測できるはずなのに、ウインカーも出さずに左へ車線変更してくるベンツとか・・・
この日は僕だけではなく、いつも余裕すぎるくらい安全マージンを取って走るN様2号までもが「今日はありえない車やバイクが多いですね~!」ってお怒りモード!
僕も帰りはシリウスの平地巡航性能を確認する為に、何度も最高速チャレンジを仕掛けるも、ことごとくウインカーも出さずに発進する路駐車や、信号待ちで無理やり最前列まで出ておきながら、時速50km弱で速度頭打ちのスクーターとかに進路を塞がれ、思うように速度を伸ばせませんでした。
とりあえずこの日は時速53.5kmまでしか出せませんでしたが、まだまだ速度は伸びる感触がありました。
僕の目算では軽く60kmは出せそうです。
でも予想通り45km前後までは一瞬で加速しますが、そこから伸ばすのが大変で、丁寧なペダリングでジワジワと回転数を上げて、更に時速48kmあたりで一度シフトチェンジのタイミングで壁がきます。
そこでもう一度フレームの波長にシンクロさせるのが難しいのですが、それが決まれば次に56km前後でまた同じようにシフトチェンジのタイミング。
そんな感じになりそうです。
サイズが大きいから尚更波長を掴みにくいんだとは思いますが、もう一度本気で走ってみて、その程よいポイントを探ってみようと思います。
トンプソン・シリウス2.0のインプレッションは引き続き行いますのでお楽しみに!
ところで話は変わり、お店に戻ったら途中で離脱したO様2号が待っていました。
体調もマシになったとかで、早速シリウスの試乗車に乗りましたが、時速37kmを過ぎたくらいで伸びなくなって失速。N様2号もチャレンジしましたが、40kmを超えたくらいでしんどくなったそうです。
N様の身長なら乗りこなせるサイズなのに、「この自転車は僕には向いてませんわ~!」という感想だった事からも、この自転車は相当脚力が強くないと、硬い乗り味に負けてしまうという事が何となく判りました。
逆に乗りこなそうなんて思わずに、何となく乗ってみたH川さんなんかは、「この自転車軽くてなかなかいいですね!」っていう評価でした。
H川様には大き過ぎるサイズですが、元々ペダリングの綺麗なH川様は余計な力を掛けずにペダリングをするので、意外とシリウスの波長にシンクロしやすかったのでしょう。
そういった意見の違いからも、まだまだシリウスから引き出せるポテンシャルはあるのだと、僕は確信しています。
そしてO様1号は、野口さんのホイールを自らのラピエール・ゼリウスに試着し、これまた悦に浸っていました。
「おお~っ!デュラエースのホイールより全然いい!このホイール欲しいわ~!」って。
ただいま野口さんホイールの注文が殺到しています!
特価で購入できるのは先着5名(5本)までですので、どうかお急ぎ下さいませ!
最後に翌日もシリウスに乗る事を考えて、すぐにパキパキ音の元凶を見つけて対策を施してから組み付け直しました。
それ以来、今のところパキパキ鳴っていません!
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