天国に一番近い・・・といえば表現がオーバーに聞こえるかも知れません。
世の中には標高2300m以上の高地なのに、石窯を使ってパンを焼いているパン屋さんもある訳で、たかだか六甲山系の・・・という話ではありますが。
しかし・・・
これは前週、魔界と呼んでも過言ではない激坂に、果敢にもチャレンジをした坂バカ(坂道中毒者)達が、今回も懲りずにイカレた坂道を登頂した際、一軒の美味そうな蕎麦屋に出会った・・・そんな物語です。
出走メンバーは僕とI藤様、ダブルO本君の計4名。
O本君2号は岡本梅林以来の参加なので、魔界は走っておりませんが、うちの走行会に参加して以来、分かれ道が現れたらつい坂道の方を選んでしまうようになったのだとか・・・
いいですねぇ!そう言えるようになったって事は、レーサーの資質があるって事だと思いますよ!
自分を追い込めないようでは、勝負どころで底力を発揮するなんて夢のまた夢ですから。
「今日も初めて走るところへ行こうと思ってるんですよ~!」
「どこですか?」
「芦有ドライブウェイのゲートまで!」
そうです・・・ライト坂を浄水場まで上る事は頻繁にありましたが、そこより上は車でしか走った事がありません。
自転車は料金所より中に入れない決まりがあるので、『行くだけ無駄』っていう感覚がずっとあったんですね。
でも心の底では一度は上ってみたいって気持ちがあったので、今回の決行に至りました。
芦有ドライブウェイのゲート(料金所)まではかなり強烈な上りです。
住吉山手9丁目の壁や、西岡本の魔界を走った今となっては、僕らにとって大した登坂ではありませんが、それでも普通の人には有り得ないような上り坂です。
最初のライト坂で脚を使い切ったら、絶対にまともなスピードでは上り切れません!
浄水場まで温存して、それでもちょっと苦しい上りが続きます。
ヘアピンを6つ残した地点で一瞬脚を休められる箇所がありますが、そこを過ぎたら最後のヘアピンまではダラダラと上る感じです。
僕は苦手ですね。
どちらかといえば強弱があった方がリズムを作れるので走りやすいんですよ!
それにしてもヘアピン付近から望む大阪湾の景色は最高です!
ヘアピンを残すところ4つというところでI藤様がアタック!
僕の記憶では2つ残した辺りで傾斜がきつかったような覚えがあったので、あえて追わずにI藤様がペースダウンしたタイミングでカウンターを仕掛けようと模索。
ところが残り2つになった段階で次のヘアピンまでの、ほぼ直線な道路を見てビックリ!
「あれ?こんなに斜面緩かったっけ?」
恐らくは10%超えの斜面ですが、今の我々にとっては緩斜面なんですね(苦笑)
次の瞬間、「これではI藤さんに逃げ切られる!」って判断に切り替わったので、ゴール前で抜くつもりで少しペースを上げる。
ラストから2つ目のヘアピンを曲がったところで、I藤様がラストのヘアピンを曲がり切っていなければギリギリ追いつける!
そう思って曲がったら、僕の追撃を悟ったI藤様が更にスピードアップしており、既に最後のヘアピンを曲がり切っていました(汗)
僕が諦めモードに入った瞬間、ずっと後ろについてきていたO本君2号がアタック!
僕はそれに従う形でゴール。
少し遅れてO本君1号も無事ゴール!
向こうの木々が邪魔で判りにくいですが、丁度3人の真後ろくらいに料金所があります。
そしてこの左の側道を芦屋カンツリー倶楽部(ゴルフ場)方面へ進むと・・・
そこには和と近代建築を融合した、オシャンティな蕎麦屋さん(むら玄)があるのです。
ガラス張りの向こうには芦屋川と下界の風景が望めます!
少し紅葉がかった風景の中で、職人さんが蕎麦を打っていますね。
朝ごはん抜きで走っている僕をはじめ、皆さんお腹が空いてきたらしく・・・
そこにふわりとかつおだしの香りが漂ってきて、4人のハートをドキュンと打ち抜く。
「う・・・美味そう。あかん!よだれが出てきそうや。」
この苦しい坂道を上った者が食べたなら、ここの蕎麦はより極上の味わいであるに違いない!
そう思うとここは天国に一番近い蕎麦屋って表現がしっくりくるのであります。
しかし今回はまだ準備中の時間でしたので・・・またお昼時に改めて訪れようかと思います。
とりあえずせっかくなので、芦屋カンツリー倶楽部までの激坂を上ってから折り返し下山!
しかしダブルO本君は揃って下りが苦手!
浄水場の交差点でしばらく待つ。
それからはやはり初めて走るルートで、住吉川沿いの道を白鶴美術館を過ぎて、川を一度渡ったところの交差点を右折し、本山町田中経由で住吉台へ上りました。
道中『石カフェ』なる看板を見て気にはなりましたが、ポタリングで来るには結構険しい上りなのでしばらくは採用できないだろうな~。
とりあえず住吉台の一番上まで上ってから折り返し、またまた花元石材前まで来ちゃいました。
最初はO本君2号だけ上ってもらおうと思ったのですが・・・
「そりゃどうせならみんなで上りましょう!」って話になり。
また住吉山手9丁目の壁を4人で上りました!
しかしI藤様の異次元のような速さには誰もついていけず・・・
ただただヘロヘロになって下山したのでありました。
9丁目の壁についてO本君2号は「僕・・・こんな有り得ない坂道を体験したのは初めてなので、最初見上げた時は無理だと思いました。何とか上れた今はとても清清しいです。」との事でした。
また面白そうな坂道を探しておかないといけませんね!
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