2020年11月18日水曜日

2020年4月の思い出・・・その④『妙号岩と菊水山』

 今年はコロナウイルスの影響でどこも大変なので、山登りにうつつをぬかす暇はないだろうと考えていました。


しかし内心ではアルプスに行きたくて仕方が無く、暇さえあれば練習できる岩場を探して感覚を磨いておきたいと思うようになる。



鈴蘭台の神鉄車庫の横を抜けて行くと・・・


石井ダムの方に向かう訳ですが・・・


そう、この正面の右側の山に前から登ってみたかったんです。


妙号岩という岩山なのです。

橋のたもとのこの看板のところから侵入するのですが、いきなり滑りやすい道なので、自信のない人は入らない方が良いでしょう。


あの山のどこかに『南無阿弥陀仏』の文字が彫られているのでしょうか?

しばらくは獣道を踏み跡に沿って歩きます。


掴みどころのない岩盤が現れました!

さすがにこれは僕も登る気にはなれません。


下は今登ってきた急斜面です。

失敗はここからの落下を意味します。


右側には何とか登れそうな岩場があります。

さあ登ろう!と登り始めた瞬間、バランスを崩して落ちました。

辛うじて岩場の引っ掛かりを掴んで態勢を整えたので、頭から落ちずに着地できました。


左手には更に奥へと進むルートがありそうです。


とりあえず懲りずにもう一度、右側の階段状の引っ掛かりを登ってみました。

途中で草ボーボーな箇所があり、そこから先へ登れば上まで行けそうでしたが草ボーボーなので、帰りにこのポイントを見つけられる自信が無く、がっちりとホールドできる岩も無かったので、今回は無理せず他のルートを探る事にしました。

あの奥のルートへ進んでみます。


見晴らしの良い岩場に出てきました。

向こうの山の尖った岩の上に登って立ってみたいですよね?


とりあえずこの岩場の上に登ってみようと思います。



登る前に岩場から撮影。

向こうに菊水山の山頂が見えます。


石井ダムの向こうには薄っすらと兵庫区の街並みが見えます。


更に奥に進むルートがありますが、後で散策します。


岩場を登りました。

ここのテラスからはなかなかの眺望です。

山頂はもっと素晴らしい事でしょう。


岩場の傾斜はこんな感じで、ここから上に登るなら落ちたら死ぬって覚悟が必要です。


岩壁には既にハーケンが打ち込んであって・・・

要するにハーネスとザイルとカラビナを用意しろって事を示しています。


これまた掴みどころがないので登れる気がしません。


指で引っ掛かり、つま先で踏ん張れそうなところはここだけ。

上までは届きそうもありません。(汗)


北側の斜面はこんな感じですので、高度感も半端ない眺望です。


唯一指を突っ込めそうな亀裂もここだけ。

これだと足を滑らせた途端に指を折ってしまいそうです。

とりあえず3度登ろうとチャレンジしましたが、3度とも途中で手が滑って落下しました。

グローブを忘れた僕が悪いのですが、3度とも肝を冷やしました。

落ちる度に着地して近くの岩や木にしがみつき、何とか勢いを殺したので転がり落ちずに済みましたが、さすがに心が折れました。

結局下山ルートが別にあるならともかく、他の安全なルートも知らないままここを登るのは危険だな~って思ったので、10分程登れそうなルートを探りつつ悩んでいましたが、潔く諦めて違うルートを探す事にしました。


木の枝にヒヨドリがとまっています。

どこにいるか判りますか?


ここも行けそうで確実なホールドが無いので諦めました。


奥のルートを進むとこんな感じ。

この斜面を左へ行くと土砂崩れの現場になるので危険です右へ登れば妙号岩に回り込めそうな予感はします。

ただ、ここで嫌な感覚を覚える。

この感覚はまた『見えてはいけない何か』がすぐ近くに迫ってきている感覚。

前に君影町からロックガーデンを経て石井ダム方面へ向かうルートを歩いた時にもこの嫌な感覚が襲ってきて引き返した事がある。

炭ヶ谷に比べたらまだ、その気になれば強行して突き進んでも大丈夫な感じですが・・・。

僕は自分の感覚とか勘を素直に信じるようにしているので、「まずいな・・・。」って思った時は無理にその道を進まないようにしている。

何の事かもうお解りでしょうか?

僕は引っ越しの際に物件探しとかすると、『心理的瑕疵あり』と記載されていない物件でも、過去に自殺や事件があった物件などは建物に入った瞬間判りますし、酷い物件だと玄関に近付く事すらできない物件もあります。

灘区某所にある自殺の名所の横に建っている邸宅は、とても素敵な家だったので一度内覧予約をしたものの、現地に行くと余りに強烈な気配を感じて玄関に入る事すらできなかったという経験があります。

当店のお客様にお願いされて一緒に物件探しをした事もございましたが・・・僕が「あっ、ここはダメ。場所は好きだけど、ここは絶対にやめた方が良い!」って言った物件があって。
そこを後で不動産屋さんに確認を取ってもらうと、隣の部屋で大学生が首つり自殺をした事が判ったそうです。

そうかと思ったら引越し前に内覧した時は何ともなかったのに、いざ住み始めたら不思議な現象ばかり起こる事故物件に3年程住んでいた事もありますが、その3年の間に信頼していた人に騙されて大金を奪われたり、230万円したローレックスを盗まれたり、車に乗っていて立て続けにもらい事故に遭ったりと、散々な3年間だった記憶がございます。

なので山の中にいる時でも、嫌な気の溜まっている場所には長居をしないように心掛けています。


帰りにこんなルートを発見しました。

ここなら普通にフリーで登れそうです。

しかしさっきの嫌な気配がついて来るのを感じて気持ち悪かったので、さっさと撤退する事にしました。


下山してもう一度見上げる。

最後に見つけたあのルートを今度登ってみようかな?

って、よく見たらそのルートと思われるところなのか、最初に登ろうとした岩壁なのか、薄っすらと『南無阿弥陀仏』の文字が見えています。

あの文字を活用して登る事はできないだろうか?


あっちの岩山にも魅力を感じます。

しかし先ほどの気持ち悪い気配のするポイントを抜けないと行けない。

他にも入れそうな登山口はあったけど、結局例の場所の近くをかすめて行く感じだったので、ちょっと一人で行くのは気持ち悪いなぁ~。


とりあえず石井ダムへ向かう。


石井ダムから菊水山山頂を望む。


これは今やって来た方を振り返って撮影。


この石井ダムの階段を下りて向こうの神鉄の線路の下辺りで『六甲山系全山縦走路』と合流します。

そこから菊水山の山頂まで登って、そこから帰宅です。


走行会でも度々自転車を担いで登っていた階段ですが、なかなかの高低差です。


縦走路に向かう途中で見かけました。(虫嫌いな人は閲覧注意!)


縦走路に合流したので、ここから菊水山へ登り返します。


縦走路の指標も立っています。


久々にこの道を歩くけど、ちょっと鬱蒼としてきたんじゃない?

何だか不気味な雰囲気になっていました。

因みにここから菊水山山頂までの標高差250mを、32歳頃までの僕なら7~8分程度で駆け登っていました。(当時全山縦走に参加していた僕は、須磨浦公園のスタートから菊水山山頂まで2時間足らずで歩けていたのです。)

2年前の僕でも15分程度で登っていたと思います。

それを今回は何分で登れるでしょうか?


とりあえず言える事は菊水山は縦走路で最大の関門(難関)です。

西から東へ向かう際はこのどこまでも続く階段で苦しみます。

東から西へ向かう場合は吊り橋を過ぎてからの岩場登りで苦しみます。

特に東へ向かう場合は続いて鍋蓋山の強烈な急勾配を登るので、尚更追い込まれます。


こうやって菊水ゴルフ場が見えると、つい藪漕ぎをしてゴルフ場のフェアウェイに逃げたい気持ちになります。


とっても怠いです。

ここで歩荷トレーニングを積んだら、穂高や槍ヶ岳の長丁場も随分と楽になる事でしょう。


この黒い階段が見えてきたらもうあと少しです。


黒い階段は何度か途切れますが・・・


この眺望を楽しめる広い箇所が1ヶ所だけあるので、そこまで登ったら、山頂まではあと3分で到着します。


西側は木が邪魔で見えにくいので・・・


更に5m程登ったところに岩の上に立って見晴らせる箇所があります。


そこから2分程登ると・・・


菊水山山頂です。

はあはあぜえぜえと息を切らせながら25分もかかって登りました。

完全に身体が鈍っています!


ところで山頂の展望台からは眼下に先程登ろうとした妙号岩も見えます。


上の写真は妙号岩から君影団地までを結ぶ稜線を撮影したものです。

ここのエリアを『君影ロックガーデン』と言いますが、芦屋とは違い歩く人が少ないのでかなりもの寂しいルートです。


もう少し大気が澄んでいたら和歌山や四国まで望めます。


下山途中でシャガの花が沢山咲いていたので撮影。


菊水山山頂から家までは15分で下山できます。

この日はトータルで2時間の山行でした。

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