5月9日は妙法寺からスタートし、横尾団地を抜けて栂尾山から須磨アルプスを逆時計回りに歩く事にしたのですが・・・。
この指標にはちょっと困惑した。
これは横尾団地から啓明学院脇を登ってきた左手の公園奥から栂尾山への階段に向かう登山口の指標であるが、これから向かう方向が高倉台とある。
確かにこの先で六甲山系全山縦走路と合流するのだが、左へ登れば栂尾山で、離宮道に沿ってまっすぐ進めば右手に高倉台へ渡る歩道橋がある。
だから決して間違いではない。
しかし高倉台へはこの公園の前を通る車道沿いに橋を渡った方が早いので、ここの指標には書いて欲しくない。
『縦走路合流まで50m』とかに書き換えてもらえないだろうか?
階段を登り始めると高倉台~高倉山~鉄拐山~旗振山越しに淡路島と明石海峡大橋が見えてくる。
六甲山系全山縦走は塩屋からのスタートが旧来のルートらしいが、住宅街を大勢の参加者が歩く訳に行かないので、須磨浦公園の駅西側の展望公園で受付を済ませてから、まず鉢伏山を一気に登るところからスタートするのが公式である。
スタート直後は時間も早朝5時で真っ暗の中、ヘッドランプを付けた集団で渋滞するので、敢えてヘッドランプなしで旗振山まで全力疾走で駆け上がるのが基本。
ヘッドランプを点けない理由は「ハイスピードで迫られたら、ゆっくり歩きたい参加者に余計なプレッシャーを与えてしまう。」っていうのが一つと、「同じような考えを持った参加者に自分の居場所を教えてしまうので、ペースメーカーにされたくない!」っていうのが一番の理由です。
なので、他の参加者には失礼のないよう、明るく元気に挨拶しながら、「あれ?今誰か抜いて行かなかった?」って抜かれた事すら幻影に思えるくらいのスピードで登ってしまうのが僕流の礼儀です。(笑)
でもそれで一度、真っ暗けの旗振山から鉄拐山の道中で、何度も歩いて絶対に間違えるはずのない道を間違えたらしく、いつの間にか一の谷へ迷い込んだ事がある。
僕は山の中で姿の見えない足音に迫られる体験を何度かしているのですが、この時も前と後ろから足音に迫られて左の脇道へ進み・・・するとまた前方から足音が接近してくるので、更に左の急斜面を全力の藪漕ぎで逃げたら、無事に本線に戻れたという体験をしている。
こんな海や住宅地の近くの山とはいえ、一の谷って場所柄も踏まえると油断のできないミステリースポットではあります。
という訳でその時はせっかくスタートが早くて、旗振山を先頭で通過したアドバンテージをそこで失ってしまい、その年は全山縦走のタイムを更新するモチベーションを序盤で崩してしまったという。
まあそんな感じで参加者の集団は高倉台に着く頃には大きくばらけているので、高倉台の住民にはそこまでご迷惑を掛けずに済んでいるのかな?
ただそこからのこの栂尾山への登りがとにかくヘビー!
高倉山のおらが茶屋までの階段も同じくらい強烈で、登るのも下るのも膝にダメージが蓄積されて大変なのだが、この日はここからが本格的な登りとあって、高校生二人はまだまだ元気でした。
何度見ても嫌になる階段です。
まだ少し登ります。
少し登ってからはやや緩やかになりますが、栂尾山の展望台まではもうしばらく林道を登ります。
このプレートの上をショートカットすれば展望台までは早いのですが、どうもなっちゃんが厚底スニーカーを履いている兼ね合いで山歩きに苦手意識を持ってしまったらしく・・・
それにバレリーナが足を捻ったら一大事なので、南側の斜面を大きく巻いて展望台へ登った。
栂尾山山頂にある櫓の上からの展望。
意外と夜景が綺麗だったりする場所ですが、初夏は虫だらけなのでお勧めできません。(笑)
この櫓の下ではスズメバチが警戒して飛び回っていました。
こども病院の跡地が寂しいですね。
あの病院前の交差点は離宮道の下り坂で、スピードが出やすいから意外と事故も多く・・・
僕が小学3~4年生の頃に同級生が名谷から板宿まで自転車で行こうとして事故をし、そのまま目の前にあるこども病院へ担ぎ込まれて入院したなんていう事もありましたし、僕が以前活動していた頃のサイクリングチームの練習中には、お調子者の大学生メンバーがバランスを崩してヒデさんに接触し、ヒデさんが大落車を起こす事故もありました。
色々とアクシデントの話ばかりですが、こうして山の上から見下ろすとなぜか感慨深いです。
二人もこの景色に登ってきた手応えみたいなものを感じたみたいです。
さあ、スズメバチに付き纏われないように次の横尾山を目指します!
こういう表記だと判りやすいですね!
横尾山の山頂です!
ここから下って行くといよいよ今回のメインルートである『馬の背』に近付きます!
尺取虫まみれでうんざりしている図です。
時期的に尺取虫が増えてきているので、敢えて岩場の多い・・・でもなっちゃんに芦屋ロックガーデンはまだ早い!って事情で須磨アルプスを選んで来たのですが・・・。
まさかの虫の多さに僕もうんざりしてきました。
そしてなっちゃんは岩場の急斜面にどう歩いて良いのか戸惑っています。
馬の背の位置が判りました!
馬の背の一部が見えてきました。
が実はここの時点で本線から外れています。
ここも随分歩き慣れたルートなんです。
確かになっちゃんの歩きやすいルートを選びながら巻き道を進んだりしたものの、まさか自分が本線を見失うとは思いもよりませんでした。(汗)
「あれ?こんな滑りやすい不安定なルートだったかな?」
とんでもない急斜面を木の枝や根を掴みながら下ってきて、どうにも道らしい踏み跡も少ないので一旦二人をここで待機させ、僕一人でこの先の急斜面を降りてみる。
すると先ほど我々を抜いて行ったトレイルのお姉さんが、慌てた顔で登り返してきた。
「ここから先は切れ落ちていて・・・行けない訳じゃなさそうですけど、ちょっと自信が無いので戻ります。」って。
ただでさえ崩れやすく滑りやすい岩質なので、まともに掴む場所もないこんな危険なルートが馬の背へのルートな訳が無いので、僕も引き返してもう一度ルートファインディングをする事にしました。
二人にはルートを確認するまではじっと動かないように伝えています。
もっと手前に左手に下る道がありそうです。
どうやら巻き道を歩いたから分岐を見逃したみたいです。
それにしても最近僕のルート間違いが多いので、もう少し慎重に状況判断しないとなぁ~と思いつつ・・・いざ馬の背へ!
以前に比べたら怖さが緩和されていました。
鎖場も鉄階段も歩きやすくて・・・
少なくとも南側斜面は転げ落ちても大事には至らない感じ。
スキップで渡れそうな感じです。
指標の形から馬の背の中間から離脱できる道のある事が判断できます。
そこを右手に下ると水野町(離宮公園の東側)に下山できるみたいです。
久々に来た馬の背でしたが・・・奥穂高岳の馬の背とは比べ物にならないくらい歩きやすくて・・・しかも楽しいです。
それでもなっちゃんにしてみたら、これは間違いなく大冒険だった事だろう。
少しは怖がっているのかと思ったら・・・
やはり若者は慣れるのが早いなぁ~。(笑)
切れ落ちた北側斜面に身を乗り出して写真撮影とか・・・
最初は向かって左手のピークに見える所から、あの急斜面を下っていたのだ。
そりゃまともなルートじゃない訳ですよね。(苦笑)
でも岩場に自信のある人だったら・・・
スリリングで楽しめるルートかも知れませんね。
命の保証はできませんけど。
馬の背を通過した頃、先ほどのお姉さんも本線で渡っているのが確認できました。
やはり迷いやすくなっているのかも知れませんね。
判りやすい指標や看板が必要だと思います。
東山の山頂から横尾団地へ下山するルートの最中でまた蛇と遭遇しました。
蛇はガサガサとは言いません!
草や落ち葉の上をシュルシュル~っと這いずる音で判断できます。
まあまあ大きめのシマヘビでしたが、写真でも判断できないくらい自然色に同化しています。
そして尺取虫がたくさんぶら下がっている公園近くの登山口を走り抜けて無事ゴール。
それにしても疲れました。
意外と須磨アルプスはここだけ単体で歩いても歩きごたえがあるので、体力に自信の無い方はくれぐれも無理しないように歩いて下さい。
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