アキラ君が今夜、家族の為に調理をするらしい。
「何を作るの?」って聞いたらパスタだそうだ。
初めての料理だからそういう簡単なものから始めるのがいいと思う。
20歳で初料理・・・これって世間的には早い方?遅い方?
僕が初めて食べ物を作ろうと思ったのは小学2年生。
小学校から行ったパン工場の見学で、鈴蘭台にあった千田のパンの工場(現・神戸養蜂場の第2駐車場)へ行った際に嗅いだパンの香りに感化されて、「家でパン作りにチャレンジしたい!」って思った訳ですが・・・。
散々必要な材料を捜し歩いたのですが、当時北区の花山に住んでいた僕は地元のスーパーや鈴蘭台、湊川のダイエーなど、どこを探してもイースト菌が見つからなかった。
パンを作るなら絶対にイースト菌がいると本にも書いてあったのですが、早く作りたい気持ちがウズウズして、祖母に電話をかけて聞いてみる。
「パンってイースト菌なしで作れんもんかなぁ?あとオーブンなんて無いからフライパンで作っちゃダメかな?」って。
祖母曰く、「イースト菌が無けりゃパンにはならないけど、それだけ材料が揃っているなら何かは作れるでしょ?フライパンでも作れなくはないからやってみたら?それよりもガスを使った後は必ず元栓を締めるんだよ!」って、むしろ火やガスの事故の方を心配していたのが印象的だった。
祖母が料理をしている時に何度も手伝いに入っていたから、その辺の鉄則みたいなものは心得ていました。
とりあえずイースト菌なしでも膨らむように念じながら、必死に小麦粉を練って練って・・・
それをフライパンで焼いたらパウンドケーキができて・・・
これが意外に上出来で、美味しく仕上がった。
この時は父親に教わったミルクセーキ作りにもチャレンジして、下手くそだったけどシェイカーを振って作り、ケーキと一緒に食べたのが、初調理の思い出です。
それ以来は卵焼きやハムエッグなど、卵料理からフライパンのテクニックを身につけて・・・
初めて失敗したのは冷凍して保管していたピラフを解凍し、フライパンで火を通す際に、小学2年生の知識ではピラフはパサパサでないと美味しくない事は理解していながら、必要以上に油をひいてしまい・・・
解凍したピラフなので当然、油が撥ねて手や顔が熱いし・・・パサパサどころか油ギトギトのバターライスみたいになってしまい大失敗。(笑)
そういった経験があったお陰で、小学5年生から一人暮らしを始めた際もそんなに苦じゃなかった。(実際には毎日自炊していた訳ではなく、近所に住む祖母の手料理を食べる事の方が多かった。)
アキラ君と同じ学生の頃だと・・・彼女とのデートで、当然そんなに高級なレストランばかり行くお金があるわけでも無く(当時は今ほどファミレスが多かった訳じゃないし、勝手な価値観でデートでファミレスなんてカッコ悪いと思い込んでいた。)、朝早く起きて弁当を作り六甲山でピクニック・・・なんて事も多かったです。
まあ、アキラ君も今夜の料理で・・・仮に上手くいかなくて課題が残ったとしても、記憶の新しいうちに再チャレンジして、あれこれ隠し味とか包丁さばきとか研究して、楽しく料理ができるようになってもらいたいものです。
考える! 調べる! 探求する! 行動する! 失敗から学ぶ!
そういう積み重ねが仕事にも反映されるものだと期待しています。
「お湯を沸かしていきなりパスタを茹でたりしないでね!先にソースだったり、パスタに混ぜる具材の下ごしらえをしてからだよ!」
そう言ったらギョッとしていたアキラ君。
彼はパスタを作る!って考えると、具材の事よりもパスタを茹でる事ばかりを意識する人なのです。(笑)
彼のお父さんとお母さんの感想を早く聞いてみたいなぁ~!
0 件のコメント:
コメントを投稿