トミーさんの落車後、安木浜で全員揃ってから、再び西へと進む。
僕の心の中には餘部くらいまで行きたい気持ちがあったものの、女性陣の体力と脚力の消耗具合と、トミーさんのダメージの不透明さを考えた時に、これ以上距離を伸ばしたくないなぁ~って気持ちになって・・・
ただ、食事場所がねぇ~。
目ぼしい所が見つからなくて・・・
だからといって今更、竹野海岸方面へ戻って食事なんて考えられないし・・・
香住までは近いようで遠い。
安木浜海水浴場から10km少々・・・
海岸沿いのアップダウンがある事、お腹が空いて集中力が切れ始めている事などを考慮すると、30分以上走らなければならないし、香住の港町はここいらで一番大きいので、お店を探すのも一苦労するかも知れない。
となれば、手前の柴山港に賭けるしかない!
そこまでなら半分の距離なので20分もあれば余裕で行ける。
柴山かにのブランドでも有名な港町なので、気の利いた海鮮料理のお店とかもあるんじゃないだろうか?
そんな期待を胸に・・・
ようやく柴山港に到着したのですが・・・
留美さんは笑っているようで、実はお腹が空きすぎてもう死にそうになっています。
当然かには11月中頃まではあるわけもなく・・・
それらしい料理屋さんは全く見当たらない!
いか釣船は何隻か停泊していたけど、周りには加工工場くらいしかない!
シーズンオフの港町は長閑で・・・しかしなんだか寂しいなぁ~(汗)
そしてこの時点では僕は気付いてなかったのですが・・・
もしも・・・もう少し頑張って香住まで行っていたなら、そこでは香住がにを食べる事が出来たのである。
香住がにはズワイガニではなく、紅ズワイなので、9月中旬には既に解禁されていたのです!
紅ズワイはズワイガニより深海に住んでいるので水分の浸透性が高く、その分足が早くて身がスカスカになりやすい。
しかし水揚げしたばかりの紅ズワイを生で食べたら、それはそれは甘くてみずみずしくて、たまらなく美味しいのである。
そう・・・香住で食べるのなら、間違いなく紅ズワイは最高のランチになっていたのである!
うっかりしていた。
他にも、あと僅か100mだけ・・・もう少し香住寄りに走っていたら、柴山港にも『山珍飯店』という地産地消の食材を活かした中華料理屋さんもあったそうだ。
悔しい・・・(涙)
なんで手前で右折してしまったんだろう・・・。
結局柴山港郵便局までUターンして、郵便局前にあった、活魚・会席・仕出しの看板を掲げている『花駒』さんに入る事に・・・
ところがご飯が残り3人分しか無いという事と、刺身定食を出すにも魚が無い!っていう話だったので、なぜかまさかの肉うどんを注文して食べる事になりました。(苦笑)
「日本海で美味しい海鮮丼!」とかいう、淡~い夢はあっさりと断たれました。
それでも日本海の小さな港町で食べるうどんって考えたら、十分過ぎるくらい美味しかったので、それはそれで良かったです(笑)
無事にお昼ご飯も食べ終わったところで・・・
帰りのルートですが、僕やトミーさんのように200km程度なら、最初からそのつもりで走れば、問題なく完走できるっていう人なら・・・
例えば香住から県道4号線を南下し、国道9号線を八鹿町の方まで走って帰るとか・・・
途中村岡町から国道482号線で帰れば、出石まではほぼ道1本で行けるので、但馬を満喫して走るルートも選べただろう。
ただしこの新しい道は、神鍋高原へ抜けるトンネル(広い歩道が整備されているので走れなくはない)が長過ぎるっていうのが気になるので・・・
いやいや・・・
今回のメンバーではそこまでハードなルートは通れない!
距離を重視して最短で帰るなら、これまた・・・やはり香住から国道178号線を走れば、豊岡まであっという間だったのかも知れない。
しかし・・・178号線の一部はバイパス化してしまって、自動車専用道路になっているのだ。
結局来た道を逆に戻り、竹野から県道9号線で城崎温泉へ抜けるのが、一番無難かなぁ~って思い、もと来た道を東へ走るのである。
柴山からの上り・・・景色が綺麗って言うだけで、そんなに楽な上りではない。
女性陣はもう出来たら上りは走りたくない・・・そんな心境だったでしょう。
特に留美さんは今回、上りでかなり足を引っ張っていました!
その代わり下りでは、そこそこ速度を上げて楽しんでいましたが・・・
アイウェア(サングラス)も無しに良く頑張ってます。
佐津を過ぎて、再び安木浜を通過!
僕は上りながら先ほど蛇を踏んだ付近を気にする。
僕に自転車で踏まれて、それで死んでいたら嫌じゃないですか?
ところがどこにも蛇の姿がなかったので・・・
「良かった~!きっと無事に道路を横断して行ったんだ。」
ホッとしました。
そして相谷港を通過。
実は今回僕が一番気に入った風景なんですけど・・・
海賊の隠れ里みたいな風情が、妙に気に入ったのと・・・
エメラルドグリーンの入り江が神秘的ですね。
竹野までの道中も・・・
こんな美しい海と・・・
風景を満喫しながら走ることができたので、本当に幸せな休日です。
『海の幸本舗ますだ』の前でクルクル回りながら干されているスルメ。
トミーさんが撮影している。
フェイスブックになんてアップするのだろう?
『イカ』か?『スルメ』か?『美味そう』か?
いつも一言だけしか載せないトミーさんのタイムライン。
突っ込みどころ満載で面白い。
名古屋~横浜間を走っていた時のタイムラインなんて、自転車と地面しか写っていない写真で、『富士』とか『箱根』とか書いてあっても、その写真からじゃイメージできねぇ~よ!って誰もが突っ込んでいました。(笑)
とりあえずここからは県道9号線で城崎温泉を目指します。
日和山よりはマシですが、最後の峠道・・・
鋳物師戻峠(いもじもどしとうげ)さえ越えれば、もう山はありません!
出石まではのんびりと流すだけです。
「さあこれでもう上りは最後なので頑張りましょう!」
そう皆さんを元気付けたつもりが・・・
S藤様は「もう上りは終わりました・・・」と解釈したらしく・・・
「店長のうそつき~!」と後ろで文句を言いながら、峠のピークを目前にして留美さんと2人、自転車を押しながら徒歩で上って来られました。(汗)
う~ん。
日本語って難しいですねぇ(汗)
そして無事城崎温泉街まで戻ってきました。
温泉寺の前で撮影!
またしても留美さんは下りを快調に飛ばして来たみたいで・・・
シャッターが追いつかなかったです。(笑)
城崎の温泉街って・・・倉敷の美観地区に雰囲気が少し似ていますね。
そして県道9号線はこの城崎大橋を渡って久美浜方面へ伸びるのですが・・・
この台風とか増水時に流されたりしないのか?って思えるような佇まいに哀愁すら感じてしまうが、どうして、これはこれで風情があっていいですよね。
今回はもう少し豊岡寄りに走って、こちらの結和橋を渡りました。
尾道のJRを跨ぐ歩道橋を髣髴させるスロープが、どうにも味わいがあっていい!
ここを渡ると残り2km程で玄武洞に到着します。
橋の上から城崎方面を望みます。
次に城崎へ来るのはいつになるかなぁ~。
こちらは玄武洞方面の風景・・・
これから県道548号線を走り南下します!
城崎からの帰り・・・特に車の場合、県道3号線が混雑するので、抜け道には便利であるが、玄武洞の前後だけは道路が狭い為、対向車に要注意で走って下さい。
僕は元々地質学とか・・・ようするに地学が得意分野だった事もあって、こういう場所に来るとつい寄り道がしたくなります。
今度はピントがぼけてしまいましたが、周りの安全を確認した上でパシャリ!
K林様は少しペースを抑えにはいったのか、最後尾で走っておられます。
この後JR北近畿タンゴ宮津線の高架下を潜って・・・
六方川の水門の前まで出てきました。
振り返ったら北近畿タンゴ宮津線の線路橋が見えますね。
なかなか雰囲気のある町並みでした。
S藤様の走りを見ている限りでは坂道さえ走らなければ、もう少し速度を上げても大丈夫そう。
しばらくトミーさんが風除けになりながら速度を抑えて走っていたのですが、ゴールも近いので速度を上げてもいいんじゃないかなぁ~って思っていたら。
S藤様が「私まだ行けますよ!」っておっしゃって下さったので・・・
「では先頭を引いてもらってもいいですか?」ってお願いしました。
それでS藤様に引き続き、留美さんも前へ出て走る。
途中、狩野牧場のジェラートを食べたいなぁ~とか思いつつも、出石に帰着するのが17:30を回ってしまうと、さすがに薄暗くて観光もできないと思い、泣く泣く諦める。
出石川沿いに走っていると『たじまっ娘』というブランドのお米のサイロが見えてくるので、これが朝に左折した鳥居橋東詰の交差点になる。
そうすると左手に出石文化会館のドームのような建物が見えてくるので、いよいよゴールだという実感が湧いてくる。
そして辰鼓楼のところまで帰ってきたのが16:40!
狩野牧場のジェラートを我慢した分は、ここのソフトクリームを楽しむ事で相殺する。
全員アイスが食べたいモードになっていたのですが、特に僕は瞬間移動で食べ終わってしまい、うっかり撮影をし忘れました(汗)
ちなみに僕は黒豆きなこのソフトクリームを頂きました。
そばのソフトクリームもオススメです。
S藤様は特選抹茶を選択したそうです。
その後時間も時間なので、少し早い晩御飯にしましょう!って話になって。
辰鼓楼のすぐ裏にある、『登城』さんで出石そばを食べる事になりました!
とりあえずそばを45皿注文!
留美さん以外は10皿です。
サービスで出してくれたお茶が美味しかったのと、何より自転車をテラスに入れさせてもらえたので、安心して食事ができました。
薬味に使う卵や長いも等、産地にこだわったものばかりで、今まで入った出石そばのお店の中でもトップクラスの美味しいお店でした。
店員さんの対応も素晴らしかったので、次回も是非ここで食べたいと感じましたね~。
料理人のK林様も「ここのは美味しいねぇ~。」って大絶賛!
そして結局、僕とトミーさんは10皿ずつ追加したので、20皿完食した証の手形を頂きました。
これを3つ集めたら、年間フリーで出石そばが食べ放題になるらしい。
しかし・・・
そんなに通えるか?って話でもある。(笑)
余談ですが、トミーさんはS藤様が残した1枚も食べたので、実は21皿完食です!
薄暗くなる前に自転車を車に積み込んで・・・
出発する頃には一気に暗くなりました(汗)
出石の城下町を出て、県道10号線に入るや否や・・・
「うわっ!マジか!あぶねっ!」
狸かと思ったらまさかのハクビシンが車の前へ飛び出してきたのです!
しかもこっちがブレーキしたら、ハクビシンは一旦Uターンして逃げようとしたのですが、再び車を発進したらまた戻ってきて・・・
まさかの2度目の急ブレーキ。
フロントバンパーにゴツンと当たる音はしましたが、跳ね飛ばしてはいません。
そして踏んだ感触もありません。
後ろを走っているK林様は、何事もなくついて来られています。
つまり大丈夫だろう。
後で確認した際も、特にバンパーに割れも傷も無かったので、無事に車の下を潜って逃げてくれたみたいです。
害獣といわれるハクビシンですが、さすがに自分の車で轢き殺したくはないですから、またしてもホッとしました。
本当にこの日は自然の猛威(笑)に振り回された一日でした。
走って疲れて、食べて眠くなった僕は、意識朦朧となってしまい・・・
それでも意地で西紀SAまでは無事に帰ってきました。
トミーさんに「何か集中力の回復するサプリはありませんか?」って聞いてみたら、実に素晴らしい補給食を頂き・・・
お陰様で、神戸まで集中力が途切れる事無く帰って来れました。
トミーさんは走っている間はアドレナリンの効果で走り続けていましたが、帰りはびっこを引いていたので、腰の打撲が相当痛くなっていたのでしょう。
頭も打っていたので、念の為に精密検査を受けるように伝えて解散!
後日トミーさんから検査の結果、問題無かったですとお知らせを受けて、これまたホッとしました!
本当は10月もサイクリングを予定していましたが・・・
次回は11月15日辺りに実施しようかと考えています。
また思い出に残る楽しいサイクリングをしましょう!
そしてK林様のお店にも、是非食べに行ってみたいです!
K林様の仕込みで作った惣菜を頂いて食べた事がございますが、これがすごく美味しくて、しかも食材の選び方はかなりのセンスを感じるものがあったので、他の皆さんを連れて行っても満足してもらえるお店じゃないかと確信を持っています!
忘年会シーズンに入る前に・・・是非。
結局今回のサイクリングは距離103kmで、獲得標高3200m以上あったとかで、思った以上にハードだったみたいですが、S藤様は初の100km越えを達成できて、本当におめでとうございます!
これでしまなみ海道も自信を持って走れそうですね!
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