2015年3月7日土曜日

古い自転車生き返らせます!ついでにホイールの回転テスト・・・


先日O様1号が若かりし頃に乗っていたという、ジャイアントのクロスバイクを預かりました。

長らく倉庫に眠っていてホコリまみれ・・・

それをまた乗れるように生き返らせて欲しいという内容でした。

まずフラットハンドルにラピッドファイヤーでの変速というモデルだったのですが、僕の提案でドロップハンドルにSTIレバーでの変速が出来るように変更したのが、今回の一番の変更ポイントです。

まずこの自転車は92~93年頃のモデルで、リアのスプロケットは7段変速!

つまりエンド幅126mmなんですね。

そのエンド幅を開いて8~11速化に対応させる事は可能だったのですが、今回は出来るだけローコストでって話だったので、3×7段変速に対応する新しいシマノ・ターニーのSTIレバーを採用しました。

とはいえ、20年以上前のコンポーネントに、新型の変速レバーを組み合わせるって言うのが、なかなか完璧に大丈夫って言えないチューニングメニューになりますので、結構気合を入れて取り掛からないとならない作業です。

しかもブレーキはカンチタイプなので、巷で言う「STIレバーとカンチブレーキの相性は良くない!」って話に逆らったメニューなんですね。

まあとりあえず心配は当時のディレーラー(変速機)の可動幅と、現在のSTIレバーのワイヤー巻取り量とのバランスが上手く調整レベルで収まるのか?

その辺はギャンブルみたいなものでしたが、意外に何とかなるものですね!

レースで使う機材としたら「ウ~ン・・・」な反応速度ですが、ポタリングやサイクリングレベルで使用する分には十分な変速スピードでした。

カンチブレーキに関しては、キャリパーブレーキほどカツカツのクリアランスでセッティングするのができない!ってだけで、チドリの長さ調整(これが作業のキモ)後、そのチドリを引っ張って手で引っ掛けられるギリギリの長さで、インナーワイヤーの長さを決めれば、十分コントロールできるレベルにセットできます。

って訳で作業時間はディレーラー(変速機)のクリーニングを含めて1時間半くらい・・・って思ったんですけど・・・

前後のホイールのハブの回転がやたらゴリゴリするのとか・・・フレームの汚れも気になって・・・

結局ヘッドパーツ以外・・・約4時間かけて丸ごとオーバーホールしてしまったんですね。

ハブベアリングは研磨で何とかなるレベルだったんですが、玉押しの方がガリ傷だらけでした。

幸いハブ本体のカップ側に損傷が見られなかったので、玉押しのガリ傷部分のバリだけ研磨して、グリスを気持ち厚めに盛って、オイルで粘度をソフトにし・・・

だいぶスムーズに回転するようになりました。

それでも前輪を指で摘んで回してみて時間を計ったところ・・・

1分10秒回った後17秒振り子運動を経て静止。

「1分27秒?早過ぎるな~。オーバーホールしてそれはないやろ?」



それで気になって、つい他の自転車も前輪の回転をテストして、比較してみる事にしたんです。

丁度コーダブルームのクロスバイクが入荷して組み立てていたので・・・


まずレイル700Aですが・・・

ハブはジョイテックなので期待は出来ません。

回転1分で振り子運動15秒の計1分15秒・・・グリスが硬過ぎるのか、元々こんなものなのか・・・


次にレイル700を・・・


これは知ってのとおり、700Aより僅か12000円プラスするだけで大違い!っていう逸品です。

こちらのハブはノバテックを使用!

今までのレイル700では回転から振り子運動まで込みで、多少の個体差はあるものの、おおむねどれも6分50秒~7分30秒って実績がありましたが・・・

今回は回転3分15秒で振り子1分24秒のトータル4分39秒。

「やはり今回のロットはグリスが硬めなんかな?」

それでもデュラエースのC24が2分30秒前後で静止する事を考えたら十分な数値ではあります。


次に試乗車兼、中古車として販売中のトンプソン・フォースに装着しているTRC(ポルトガルのブランドらしい)をテストすると、3分30秒回ってからは逆回転無しで静止。

これはある意味バランス取りができた良いホイールだと言えるのと、オマケで付いているホイールとは思えないくらい優秀な成績だと思えるんですね。



では次にサーベロの試乗車に付けているゼンティス・スカッド4.2を回してみました!

すると8分20秒回転した後、4分振り子運動をして静止。

驚異的な数値ですね!

さすがはゼンティスと言うべきでしょうか?

まあ前後セットで356400円は伊達じゃないですね!


次に僕のX-LIGHTに現在装着している手組みホイールですが、丁度15年前に組んだFRMの超軽量ハブです。

もう10年使っていなくて、やはりホコリまみれになっていたホイールですが、特にオーバーホールもせずに、そのまま回してみます。

記録は4分05秒回転して、更に1分15秒の振り子運動。

これはオーバーホールすればもう少し期待できますね!


そして最後に・・・やはり僕が使っているTOKEN・C22Aです。

こいつがまさかの真打ちとなるなんて・・・

記録は9分53秒回転後、2分45秒の振り子運動をして静止。

ゼンティスよりも回る結果にビックリ!

以前後輪だけタクリーノの上坂氏にバランス取りして頂いたのですが、この結果を見て前輪もバランス取りしてみたくなりました。

さすがTOKENのチラミックベアリング!

しかしこのホイールが税別5万円だなんて言ったら、ホイールに何十万円もかけている人に大変申し訳ない話になるので・・・

そこが難点ですね(嬉しい悲鳴)!

ちょとまた今後も暇とタイミングが合えば、色々なホイールをテストしてみたいと思います。

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