2015年3月29日日曜日

ママチャリ改造計画・・・


前にも軽く触れてはいましたが・・・

以前留美さんが通勤で8年ほど使っていたシティサイクル。

それを2年前に泉君と僕とで部品を移植&追加して・・・

写真のようなシティとタウンのハイブリッドサイクルに仕上げ、僕が使用していたんですね。



しかしレンタサイクルを借りにきた外国人の男性に、いたくこの自転車が気に入られ、何度か貸して差し上げるも・・・

その度に体重100kg近くはあろう、長身かつマッチョな身体でガシガシと乗り回され・・・

BB(ボトムブラケット)がほぼ死にかけていたんです。



しばらくはBBにグリスを多めにぶち込んで、増し締めして騙し騙し乗っていましたが、さすがに僕が毎日乗るようになったら途端にガタが出てしまい・・・

先日TOKENのシールドベアリングタイプのBBを手に入れて、とりあえず装着するところまではお話したと思うんですよ。

TOKENの中では一番安いスチールボールのシールドベアリングですが、それでもさすがはTOKENのベアリングです。

交換後のペダリングの楽な事!



そしていよいよ待ちに待っていた秘密兵器が届いたのであります!!


ドッペルギャンガーのクランクセットです。

最近また何かとネットで騒がれていたドッペルギャンガーですが・・・

その件については、また改めてお話をさせて頂くとして・・・


元々つけていたクランクセットと比較してみました。

長さは165mmから170mmへとサイズアップ!

本来165mmのクランクで統一されているママチャリ規格なので、身長170cm以上ある人であれば、この長さが170mmになるだけでも、その恩恵は計り知れないのですが・・・

何より今回の大きな変更ポイントは、チェーンリングのギアの歯数!

元々のチェーンリング(右側)が40T(歯数が40本)なのに対して、ドッペルのそれは52T!

ロードバイクで言うところのインナーとアウター程の違いがある。

これでもう・・・坂道は死ぬ気で上らなければならない設定になるのである!



とりあえずそのまま装着して『Qファクターのズレ』を確認。

Qファクターのズレとは簡単に言うとフレームの芯からペダルまでの距離の、左右におけるズレの度合を言います。

これが大抵の場合、左右で違うものなんです。

左側はクランクのみなのに対して、右側はチェーンリングが付いているので、通常は右側のペダル位置が広くなる傾向がある。

左右のペダル位置のズレが大きければ大きいほど、長く乗ることで骨盤にストレスを与え、モアレ写真検査に引っかかるような身体(脊髄)のズレが生じるようになるのです。

基本的に長い距離を走ったり、スピードを出す為に作っていないママチャリに関して言えば、そんな人の身体のメカニズムを考慮した設計にはなっていないって事は当然だとご理解頂きたい。

逆に健康の為に自転車をする人は、そんなところまで考慮して自転車に乗って頂きたいので、根本的にお金のかけ方っていうものに、明確な理由というものが存在します。

そして今回の僕のプロジェクトは、日常生活においてもストレスのない乗り物である・・・最強のママチャリを作るという課題であります。


事故歴のない普通の丸パイプのフレームなので、特に芯から計測しなくても、側面からクランクの内側まで計ればそれでいい!

左側の幅は55mmでした。



対する右側は60mm弱。

左右で約5mmのズレがあるという事になります。


5mm・・・まあ本来なら許容範囲でしょう。

自転車メーカーによっては、ホイールのセンターが5mmズレていてもOKを出すところがあるそうです。

それに比べたら些細なレベルの話です。



しかし僕は気に入りません。

せめてロードバイク並みのクオリティにするのであれば、3mm未満のズレでないと・・・

古館伊知郎さんじゃありませんが『容認』できません!



じゃあどうやってママチャリのQファクターのズレを、プラスマイナス0に近付けるのか?

左側のペダルの根本に、厚さ2.5mmのスペーサーでも入れるのか?

それとも左右でシャフト長の違うペダルを用意する?

それだといずれにしても、クランクのねじれ強度が左右で大きく変わってしまうので、できれば避けたい手段です。

という訳で、今回はある意味乱暴なやり方で、合理的な手段を選択しました。


とりあえずチェーンリングのサイズが二回りくらい大きくなっているので、フレームのチェーンステー部分と、チェーンリングのチェーンガードが接触しないようにクリアランスを保つイメージを持ちつつ・・・


BBまで一度全てを外し、BBハンガーの右側をフェイシングカッターで切削する事にしたのです。

実はママチャリのBBハンガーのシェル幅はJIS規格とはいえ、全てが必ずしも68mm幅ではないという事実がある。

70mm幅でシャフト長が120mmという規格もあるのですが・・・

この自転車は70mm幅で、実測70.5mmあった事から、最大2.5mm切削したとてもTOKENのBB(68mm幅でシャフト長122mm)を装着できるのであります。

ただ・・・先ほど言ったクリアランスをキープする事が優先なので2.5mm削れるかどうかは厳しいかも知れません。




安いハイテン素材のフレームなので、かなり粗めにガリガリと削れてしまいます。


凄まじく鉄粉まみれ!


まだBBハンガーのシェル幅は69mm弱ございますが、これ以上削るとさすがにチェーンリングとのクリアランスが恐いので・・・

今回はこれでとりあえず再度組み付けを開始する。


さあ今度は先に右側の幅を計測!

仮組みの時よりも締め込んだ事もあって、57.5mmという結果が!

5mmのズレの半分を調整しました。

ここで考えて頂きたいのは、フレームをどんなに加工しようが、BBのシャフト長は変わらないというカラクリです。


なので左側は、素直にフレームを削った1.5mm分だけ外に開きました。

つまり56.5mmになったという事です。

これでQファクターのズレは僅か1mmに収まったのであります。

まあ上出来か・・・


チェーンリングが大き過ぎてカバーの取り付けは出来ませんでしたが・・・

なんだか迫力が増したでしょ?

ストレスを無くすはずが・・・上り坂がしんどい!!

なかなかスパルタンなママチャリに仕上がってしまいました(笑)

平地では時速40km巡航も難しくないパフォーマンスになったところは、成果あり!って感じです。

2 件のコメント:

  1. BBのハンガーは削らなくても走行できますか?
    リアディレーラーの交換、または調整ってしてますか?
    宜しければ教えてください。

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    1. kawayu 86様
      コメントありがとうございます。
      正直BBハンガーを削るかどうかは車体によって判断が必要な箇所ですので、むやみに大丈夫とは言えません。ママチャリのハンガーは70mm幅が多いですし、Qファクターのずれも気になります。
      しかしそこが気にならないのであれば削らずに乗って頂いてもいいと思います。
      尚、今回はリアディレーラーの交換はしていません。
      クランクを交換したくらいでは、よほどでもなければ、リアディレーラーの調整はそこまで必要ではありませんよ!

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