今年はこれで穂高岳山荘ともお別れです。
前日には涸沢岳にも登れて良かったです。
涸沢岳と北穂高岳
こうやって並べたら距離は近いのですが、この距離を歩くのに2時間半~3時間はかかるのです。
まだ雪が解けずに残っています。
この岩を抱きつく感じで回り込むトラバース。
よく見たらセーフティネットの位置がずれているなぁ~。
最初の壁を登った時点で涸沢岳と北穂高岳の間から槍ヶ岳が見えるようになる。
今日の上空は雲一つない快晴!
穂高岳山荘も加えてもう一枚。
更に登ってから・・・
少しづつ槍ヶ岳が露わになってきました。
奥穂高岳山頂とジャンダルム。
ここから奥穂高岳山頂までは最後の方の1ヵ所を除けば、全体的に緩やかなガレ場です。
ここは8月に来た時は雪渓が残っていました。
「わ~い!雪だ~!」って飛び込んだら確実に死ぬと思っていた場所ですが・・・
随分と標高を登ってきました。
ジャンダルム行きたいなぁ~。
しかしここで体調が崩れてくる。
風邪の症状が酷くなったことに加えて、低い気温と強い風!
現在気温は0℃~1℃くらい。
風は概ね15m/s前後。
寒くて体の動きが悪い。
槍ヶ岳から西穂高岳までの一気縦走にも、いずれチャレンジしてみたいなぁ。
ようやく山頂付近に到着。(6:52撮影)
山頂から撮影した槍ヶ岳!
立山連峰や後立山連峰も一望できます。
向こうに見えるのは常念岳と蝶ヶ岳。
上高地は雲海で光をシャットアウトされています。
写真中央の上に焼岳。左の上には乗鞍岳と、その向こうに御岳山も見下ろせます。
更に東側の景色。
中央が霞沢岳で雲海の向こうは左が鉢盛山かな?
その右に見えるのは野麦峠などがある付近かな?
更に奥に見えるのは木曽駒ヶ岳などがある中央アルプスってところでしょうか?
そこから考えると写真中央の遠くに見えている山は恵那山って事になるかな。
写真左の奥には南アルプスも見えています。
とにかく遠くの山までよく見える!!
誰も撮ってくれなかったので自撮り・・・っていうか、ここどこ?って感じの写真になった。
寒過ぎてウインドブレーカーのフードを被っています。
実は首と耳を冷やし過ぎて肩こりと頭痛が酷くなってきました。
ジャンダルムには行きたい!
でもこの寒さと頭の痛い状態で、どこまで我慢できるだろう?
前夜、北海道からお越しの大ベテランから受けたアドバイスが脳裏をよぎる。
8時間逃げ道無し・・・
吊尾根~重太郎新道~岳沢ルートも決して楽な道ではないけど、岳沢小屋までの距離は西穂山荘に向かうよりは近いし、紀美子平から一気に標高を下るので、早い段階で寒さをしのぐことができる。
これ以上悩む理由なんてない!
そう思って僕は前穂高岳方面に向けて吊尾根を進むのでした。
未練が残らないように山頂・・・
ジャンダルム・・・
これから向かう前穂高岳方面。
雲海の向こうに八ヶ岳連峰と南アルプス・・・
南アルプスは尖って見えるのが左から甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、北岳って並びでしょうか。
甲斐駒ヶ岳の左に富士山もうっすらと見えます。
よ~く景色を脳裏に焼き付けてから出発!(7:00)
しかし奥穂高岳南稜の頭までの区間は眺望が良く・・・
ここから見ても北穂高岳南稜ルートは、意味が解らないほど急斜面ですね。
ホンマ意味が解らへん!
涸沢槍~涸沢岳の凍った岩稜登り・・・メッチャ楽しかったなぁ~。
乗鞍岳・・・また自転車で上りたい。
もうすぐ馬の背への取り付きやなぁ~。
くそっ!僕も行きたかったなぁ~。
やっぱり自身の決断とはいえ、悔しいものは悔しいのだ!
僕は一人寂しく吊尾根を行く。
さっきより富士山が判りやすい?
南アルプスは赤石岳か聖岳くらいまで見えていそうな感じ。
北尾根と屏風の頭・・・
北穂高岳東稜と屏風・・・
そう言えばN村さんはこの日パノラマコースから屏風経由で徳澤へ抜けるルートを歩いているはずです。
おっ!馬の背で躊躇している人がいるな~。
事故の無いように気を付けて!
相変わらずズームは粗いけどジャンダルム。
まだ誰も登っておりません!
くう~っ!一番乗りで登りたかったなぁ~!
上高地の雲海はなかなか晴れる様子がございません。
槍ヶ岳と北穂高岳・・・
南稜ルートが一望できそうで、ギリギリ涸沢小屋が見えません。
南稜の頭を通過。(7:14)
撮影しながらなのでのんびり歩いています。
ジャンダルム組は先頭が馬の背をクリアして、ガレ山をロバの耳に向けて下ろうとしています。
奥穂高岳山頂も加えて撮影。
ちなみに僕の影が映っているの判ります?(笑)
手を振りながら撮ったのですが、ジャンダルム組がこっちを見ていたら、「何だアイツ?おい、お前アイツと知り合いか?」的な会話をしているかも知れない。
当然の事ですが「俺もお前たちなんぞ知らん!」って感じです。(笑)
それにしても吊尾根ルート・・・結構ガレ場が多くて歩きにくいです。
頭が痛いので歩く時の振動すら地獄に思えます。
僕の想像では「重太郎新道さえ頑張れば何とかなる!」って感じだったのですが・・・
とんでもない!
吊尾根の道はこれからますます険しくなっていきます。
西穂高岳や間ノ岳も見えてきました。
そしてようやく涸沢小屋~槍ヶ岳までを収めて撮影出来ました。
最初の鎖場です。
ここはトラバース。
ここの壁は長かった!
頭が痛いとこんな楽しい壁すら苦痛。
近いようで遠い前穂高岳。
今来た道を振り返る。
ペイントはそんなに多くないので、2ヵ所ほど迷う箇所がありました。
僕は本来こういう道が大好きなんです。
でも本当に頭が痛いんです。
ちなみにこれは高山病ではありません。
ここ2~3年ほど肩こりが尋常じゃなく酷くなって、特に酷い時は頭痛もするのです。
以前だったら首をパキパキ鳴らしたらスッキリしていた肩こり・・・
まあ鳴らすのも良くないそうなんですが、そう聞いて鳴らさないように我慢していたら、最近じゃ鳴らそうにも鳴らないし、石みたいに凝り固まってしまって、ロードバイクに乗って顔を上げるだけでも首に激痛が走る状態が続いています。
結構我慢して走っていましたが、今年は春先からケガで走らない日が続いた事もあり、そこから余計に酷くなってしまった訳ですね。
しかもお一人様女子にここで抜かれて、ちょっと・・・いや、かなり悔しい思いをする。
あのおねえさん・・・速かったなぁ~。
ここの下りもきつかった。
体調が万全だったらここはテンションが上がっていたに違いない!
ちょっと進んで離れたところからもう一度振り返る。
なかなか訳の分からない道を歩かされている。(笑)
体調の良い時にまた歩いてみたい。
ここの下りは頭痛に超響いた!
実はここから岳沢小屋が見えている。
あと河童橋周辺もようやく雲海が消えてきたみたいだ。
段ボール製のソリに乗って一気に下れないものかと周りを見渡すが、段ボールなんて置いてある訳が無い。
そして写真だとそんななだらかな傾斜に見えるかも知れないが、ここの標高はまだ3000m近いのである。
岳沢小屋は標高2170mで、そこから河童橋まで平坦に見えるかも知れないが、河童橋周辺の標高は1500mです。
写真で見たらここの傾斜の恐ろしさは伝わらない。
そして国内最狂の縦走路の全景!
右上から馬の背、ロバの耳、ジャンダルム(標高3163m)。
そこから一気に尾根を下った所が天狗のコル。(唯一のエスケープルートがある)
次に天狗の頭(標高2909m)、間ノ岳(標高2907m)、西穂高岳(標高2909m)、ピラミッドピークを経て西穂独標(標高2701m)へと繋がっている。
2900m級の山があんなに低く、大した事のない山に見えてしまうのだから、感覚の麻痺っていうものは恐ろしい。
少なくとも間ノ岳と天狗の頭は結構な難所です。
本来ならあれらを踏破して、焼岳方面へ下る感じで上高地に下山の予定でした。
次に来るまでには身体の状態を良くしておきたいものです。
あと、写真の左手前が影になっていますが、ここは高度感のあるトラバースです。
高所恐怖症が泣いて喜ぶ・・・訳が無い。
上高地の雲海が半分以上晴れてきました。
涸沢側がまた見えました!
こっちから見たら滝谷ドームってあんな形していたんや!?
「抱えて持って帰りたい!」とか、思っていてもやりませんよ!(笑)
そしてやっと最低コルに着いた!(8:20)
北海道から来ている方々です。
ちなみにあの一番高い場所が奥穂高岳山頂付近です。
こうやって見たら結構な道を下ってきました。
最低コルからは紀美子平まで少しだけ登ります。
最低コルから前穂高山頂へ登るルートは、足場が悪いので歩かないように!
紀美子平まではあと少しです!
つまりあれが重太郎新道って事ね。
結構な下り傾斜だこと・・・。
何だか集団が上ってくるのが見えています。
結構登山者の密度が濃い感じ・・・渋滞してたりして・・・
振り返って見て我ながらよく頑張りました!
頭が痛いと言いながら、ここまで1時間45分で到着しました。
ここは紀美子平(標高2910m)です。
せっかくここに来たのだから山頂に登りたいけど、ここの下りもかなりタフな道です。
北海道のお二人にあいさつしに行く。
山頂への登攀を誘われましたが、頭痛の事を伝えてお断りしました。
皆さんここにリュックサックを置いて登っています。
とにかく重太郎新道の下りを考えたら、とってもグロッキーになってしまいました。
さて・・・無事に下山できるのでしょうか?
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