部屋の窓から見た朝の涸沢。
テントの灯りが次々に増えていく。
実は4時半には目が覚めてストレッチをしながら夜明けを待っていました。
階段を駆け下りて・・・涸沢小屋のサンダルでテラスに出てみる。
そして・・・
同じ5:16に撮影された写真なのに雲の動きが速いからか、微妙に違って見える。
ちなみにこの写真を撮影した主は、後に僕と雪で凍結した地獄の縦走路を共にするN村さんです。
前日の夕食もそうでしたが同室の宿泊仲間と、その他とても物腰の柔らかな素敵なご婦人たちと同席する。
勿論素晴らしいメンバーとの食事なので、ご飯やお味噌汁、お茶の準備係は分担して速やかに食事を開始できたのですが、会話も弾んでしまうので・・・
途中で会話を断ち切って退席する訳にもいかず・・・
山頂は雪雲に覆われて照らされていないけど、オレンジの光と紅葉の共演が開始される!
そして徐々に朝日が強くなって面積が広がって来た・・・(5:48)
そのころ僕は・・・
「やばい!朝日が昇ってきている!」
「何?じゃあやっぱり見えてるの?」
確かに風景が真っ赤に染まって来たなぁ~。
って思っていたら、「すごい!モルゲンロートが見えるよ!」ってテラスの奥から声が聞こえ・・・
「おお~っ!なんて神々しい!」
しかしなのだ!ここからでは完全体は拝めない事が判り、テント村の方へ下りる事にする。
もうオレンジの光が白っぽくなってきていました。
山頂から幕のように降りてくる様子をずっと観たかったのだけど、この厚い雲じゃ仕方ないですよね。
ザイテングラートの取り付き付近から雲が被っているので、標高2700mから上が見えていないという事になります。
北穂高も南稜取り付き付近が既に全く見えません。
山の上はどんな天候になっているんでしょう?
ここで一緒の部屋に宿泊した埼玉からお越しの紳士Bさんと記念写真を撮り合います。
僕はばっちりとモルゲンロートとBさんを写真に収めたのですが・・・
しかも僕がたまにやる指入れ撮影・・・せめてアングルは考えて欲しかった。(笑)
実はもう一枚撮って頂いたのだけど、モルゲンロートは入ってないし、ピントがブレて何の写真か全く判らなかったという・・・(笑)
まあこれも旅の良い思い出だね。
丁度同じタイミングで・・・
この写真を通した出会いにすら、何だか運命を感じますね!
この時点では僕とN村さんは、お互いの存在を全く知る由がなかった訳ですから。
祭りが終わった寂しさのようなものを感じつつ、僕は同じ部屋で泊まったAさんとBさんを見送る事にした。
なので僕も「後で追いついたら、一緒に北穂高岳小屋のテラスからコーヒー片手に絶景を眺めましょう!」と約束する。
赤いダウンジャケットのAさんは明石からお越しになった同じ兵庫県民です!
しかも以前はデローザのロードバイクに乗っていたというチャリダーでもあります。
彼は前日に蝶ヶ岳を登ってから涸沢まで来ているので、もうこれ以上は登れないと、これから下山するそうです。
(6:02) お二人とはここでお別れ。
良く目を凝らして見れば、北穂高岳へ向かう石段の上にBさんの姿も、紅葉に溶け込むように見えています。
僕は部屋に戻ってCさんと一緒にしばらくストレッチ。
Cさんは富山からお越しで、僕の5歳年上のお兄さん。
Cさんは穂高連峰への入山は入門したてで、上まではまだ少し怖くて登れないって事だったので下山予定ではありましたが、パノラマコースで屏風の耳と屏風の頭を経て上高地まで帰るルートにしようか、最後まで迷っておられました。
涸沢小屋のスタッフや他の登山者からは「上級者ルートになるので、それなりの装備とか経験が必要ですよ。」と言われたそうで、「どうしようかなぁ~。」って・・・
とりあえず僕も今日の行程はヘビーなので、6時半を回ったところで先に部屋を失礼しました。
コーヒーを1杯頂いて、ハイドレーションには1ℓだけ水を補給して・・・
嫌だなぁ~!と泣き言を思い浮かべながら登り始めたのでした。
目指すは標高3106mの北穂高岳山頂です!
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