まさかのレジェンドピナイさんがトンプソンの『フォース』とシンクロするなんて、想定外にも程があるって話でして・・・
討伐メンバーは全員、スタート直後からどんよりムードでした。
ただ一人N様2号だけは「所詮相手はピナイさんでしょ?そもそも自転車と相性が良かろうが悪かろうが、ピナイさんに対して全く興味が無いので、一切どうでもいいです!」と言葉にせずとも、いつものニヒルな表情がそう語っていましたが・・・
しかしまあ問題はポタリング部隊に追いつけるかどうか?って話ですよ。
一応平和に安全走行で先行しているメンバーの様子は、M谷様がドライブレコーダーで撮影してくれています。
https://www.youtube.com/watch?v=_51m7jR0OM0
https://www.youtube.com/watch?v=MWT64RE06IQ
ちょうど走り初めて10分・・・阪急春日野道から生田川にかけて走っているところですね。
我々は25分も遅れてスタートしているので、「そろそろ先行部隊は山手を抜けて大倉山に向かう頃じゃないですかね?」とか話しながら、追い風って事もありましたけど、僕らは常に時速40km強のスピードで後を追う。
僕にとってはトンプソンの『パイロットRC』の走りに馴染みながら、身体を温めるウォーミングアップなんですが、普段走行会を走っていないY崎様3号にしてみたら、この日の為に自主トレを増やし、7kgも体重を落として頑張ったとはいえ、結構辛いペースだったと思うんですよ。
そう考えたらよく頑張って走ってくれましたよね~!
N様2号でさえ息が上がるペースで上沢駅前まで来たので、そういう意味ではY崎様3号の進歩は著しいです!
そして交差点を右折・・・
運命の時が近づいてきました。
右折して間も無く松本通の交差点で信号に捕まる。
つまりここがスタートラインである。
何となく流れでバトルになるよりは、マスドスタートの方が後腐れはなくていい。
皆に緊張が走る・・・
「アンパンお一つどうですか?」
「あっ!いいんですか?頂きます!」
「え~っ?今?そしてそれを受け取って食べた~!?」
後から聞いた話だとやはりY崎様3号は、この時点でかなり疲労感が出ていて、クリーニング屋の前でアタックするとか、その後追ってきたK合様にアンパンを勧めるとか、そんな余裕が全く無くて・・・
とにかくタイミングが早くてもいいから、アンパンのミッションだけは達成したかったらしい。
拒否られても信号が青になっても、しつこくアンパンを勧める気満々でいたのです。
ところがまさかの反応!
レジェンドピナイさんがアンパンを受け取り、これから『兵庫の壁』を上ろうって時に、あろう事か食べ始めたのであります。
討伐部隊の誰もが「この人・・・ホンマにレジェンドや~。」って感心したのでありました。
するとアンパンを口に入れたタイミングで信号が青に変わる。
Y崎様3号は残りのアンパンをポケットにしまうのに手間取り出遅れる・・・
僕は調子が良くないアピールをしつつ、ゆっくり上り始める。
クリーニング屋を過ぎても誰も前に出ない。
どうやらK合様はアンパンを頬張りながら僕の後ろで様子を伺っていた模様。
それ以外のメンバーはどうしたの?
Y崎様3号が前に出ない場合は一気に畳み掛ける作戦に出るけど・・・
N様2号やO本君2号の動きが感じ取れない。
すると前方から車が・・・
同時に後方から「車来ま~す!」って声が聞こえる。
「あかん!ここで行ったら後ろが反応できずに俺とK合さんの一騎打ちになってしまう。」
そう思って今の車が後方へ走り去るまで、いつでも加速できるギリギリのケイデンスをキープしながらゆったり上る。
ところが僕は前を見ながらも、地面の振動やノイズに全神経を研ぎ澄ませて待っていたのに、誰も仕掛けてくる気配を感じない。
考えているうちに先頭の僕は、市立神港高校の正門前に辿りつきそうになる。
「あかん!ここまで来たらライオンズマンション前までの道が全て視界に入る!そしたらK合さんがアタックを仕掛けるかも知れない!ここまで誰もが動きを見せていない事を考えたら、きっとK合さんはここで一気に行こう!って思うはず。先に行かれる前に行かなあかん!困った・・・どうしよう?」
メチャクチャ出るタイミングを悩んで我慢したんですね。
でも正門前のフラットに入った瞬間、後ろのK合様の空気も少し変わったので・・・
「ごめん!誰も行かんのなら俺が行くで!」っていう複雑な気持ちで飛び出しました。
実は後方のメンバーから聞いた話では、車は後ろからも来ていたらしく、それを先に行かせるか否かで随分困っていた模様。
以前のブログにも書いていたとおりで、ここの道は狭いので車やバイクの往来が重なると走りにくいのです。
しかし躊躇すると壁なのでスピードが上りません!
行くしかないのです!
車よりも速く上るくらいの気持ちで走らないと、ここで勝負に勝つ事なんてできません。
それにある程度上れば広い箇所もあるので、車が後から自転車を抜く事もできます。
僕としても少々納得のいかないタイミングにはなりましたが、あれ以上待って変なタイミングでアタックを決められたら、逆に取り返せなくなるので、早い段階でガチンコ勝負に持ち込んだ方が、むしろ正々堂々と勝負ができていいのです!
そもそも今回の趣旨は『レジェンド討伐!』
その場合、少なくともK合様は僕の動きを伺いながら後ろを走っていたので、僕とK合様の勝負は成り立ちます。
その上後方のメンバーが追い上げて、一人でも多くK合様を抜いてくれたなら、作戦は大成功だと言えるのです。
僕の乗っていた『パイロットRC』はコンパクトドライブなので、フロントギアが50T/34Tの設定。
僕はコンパクトドライブなんて基本的に使わないので最初は違和感がありましたが、ここの登坂で34T×17Tのギアを回して行けた事には驚きました。
15年前までの僕なら『兵庫の壁』を普通に53T×17Tのギアでガシガシ上っていたと思いますが、最近では随分と貧脚になり、38T×19Tで回して後半、ダンシングで踏んで行く時だけ38T×17Tを使っていた記憶だったので、そう思うと17Tで回せるコンパクトドライブって反則だな~って感じました(笑)
まあそれでも僕は自分の自転車にコンパクトドライブは欲しくないですけどね。
山はともかく、平地で勝とうって言うようなギアじゃないでしょ?
そういったら古臭い人間みたいに思われるかも知れませんが、ハートの問題ってやつですね。
しょうもないプライドかも知れませんけど、コンパクトドライブがスタンダード化した今日において、いやいや!53T/39Tこそがスタンダード・・・っていうか54T/42Tでもいいくらいだ!って言ってやりたいですよ。
先人たちはそんなギアで、21Tや23Tのスプロケと組み合わせて山を走っていたんです。
「25T?そんなヘタレギアなんか使えるか!」ってね。
そもそもコンパクトドライブや28Tや30Tといったロースプロケギアは、より難易度を増したアルプスやピレネーの激坂を走り抜く為に導入されたものだが、そんなラクチンなギアがスタンダード化されたら、以前からロードを乗っている世代には、ただただ面白くない話なのであります(笑)
話は逸れましたが・・・肝心なレジェンドピナイさんとの勝負ですよね?
これも動画があります。
M谷様が撮影してくれていました!
https://www.youtube.com/watch?v=Ax6Cr0us5nM
とりあえず僕が逃げ切りで、続いてN様2号、O本君2号、そしてレジェンドピナイさんと続きます。
映像で見るとK合様がライオンズマンション前のカーブを曲がった瞬間に、一瞬心が折れて敗北を悟ったのが判ります。
それでもO本君2号に抜かれた後に、持ち直して上ってくるあたりはさすがハートの強い男です!
ちなみに僕がやたらとN様2号に卑怯だのセコイだの言われている点については、上記の通り先頭を走っている僕には遊ぶ距離が限られていたって事と、後方のグループが前に行くべきか行かざるべきかで膠着状態に陥っていたなんて知る由も無かった事から、濡れ衣だと言い切ります。
そもそもY崎様3号が、自身がアタックできないって悟った時点で後方メンバーへ先に行くよう手信号で指示を出していたそうです。
あと、今回の趣旨はあくまで『レジェンド討伐』なので、結果から言えば大成功だったと思います。
Y崎様3号が途中で自転車を降りて押した事と、A部様がY崎様のアシストをこなせなかった事、更にミニベロで参加したO本君1号が遅れをとった事、この3点だけが惜しかった点ですが・・・
ちなみにO本君1号がいつもどおりニールプライド・アリーゼで走っていたら、レジェンドはもう一人の脅威に慌てふためいていた事でしょう。
予定通り「ピナイさんお疲れ~!」ってここを締めくくれて良かったです。
ぶっちぎりで1着になりたかったであろうN様2号には、いつも勝ってるんだからまあいいじゃない!って話で次に向かいます!
神鉄長田駅を通過した辺りでK合様が・・・
「店長、ここって・・・」って言いかけたので、「あ~!K合さん!走りながら無駄話はしないで下さい!」と制止。
そういう会話って、地元の人に聞こえたら一番嫌われる事なのでご了承下さい!
いつもはKYなK合様も、この件はすぐに理解してくれて、おとなしく走ってくれました。
その後、高取台までの上りはバトル禁止なので、先行組とのタイム差を詰める程度に抑えて走る。
それでもY崎様3号にはドギツいペースだったと思いますが、今回は自転車から降りずに踏ん張ってくれました!
板宿のダイエー前を走って時計を見たら・・・
「ヤバッ!もう11時46分過ぎてるやん!?」
きっともうポタリング部隊のメンバーは、今か今かと須磨模型前で待ちくたびれている事でしょう。
全員がついて来れるギリギリのペースで離宮公園前まで引っ張る。
しかし左折する交差点まで行って振り返ると、手前の信号で捕まったのか誰もいない(汗)
しかし時間は11時52分・・・
「みんな迷わずに来て!」と祈りつつ、僕は須磨寺方面へ下る。
千守交差点に出ると・・・
「いた!」
ポタリング部隊と先回りしていたM谷様が、僕に気付いて手を振ってくれている。
「遅くなってごめんなさい!」
「いえいえ!まだ10分も待っていないですから、むしろもう来たの?って感じですよ。」
「とりあえず本来は12時から食事を出すくらいのスケジュールになっているので、先にお店に向かって下さい。僕だけここに残って他のメンバーと合流後に向かいます!」
時間は11時56分の事でした。
その後A部様に電話をしたら信号待ちだったようで、すぐに出てくれて・・・
「もうすぐ合流する交差点です!」
すると間も無くN様2号の姿が見えました。
そして同時に国道2号線を垂水方面から走ってきた、ロードバイクの一行にも手を振られる。
見覚えのある自転車とウェア。
当店の自動販売機を設置してくれている会社のE田様でした。
「おはようございます!偶然ですね!」
「店長はこれからどちらまで?お店はお休み?」
「いえいえ!お店は任せてきてますよ!今日はランチポタリングなので、これからお昼ご飯です。」
「そうなんですね!」
「風が強いのでお互い気をつけて!」
そんな具合にお見送りをして、残ったみんなで『スイーツカフェ リシェ』へ向かう。
ポタリング部隊はほぼ入店済みで、我々も早く中に入りましょう!ってところです。
ちなみに写真手前のN様2号とはここでお別れ!
六甲道の友人と約束があるとかで、暴風の中一人で颯爽と帰って行きました。
今回は余興の為だけに参加して頂きありがとうございました。
そして『スイーツカフェ リシェ』の入口を開けるとほらっ!
なんだか秘密基地に来たような気持ちにさせられます。
それでは次回ランチ編をお楽しみに!
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