2021年9月1日水曜日

後立山連峰縦走の旅7月26日(月) ~その5~ 白馬岳・・・緩やかでなだらかな稜線?両脚の攣った僕にはラスボス級


雲間から見えているのは白馬大雪渓なのだろうか?


そうするとその右上を辿って行くと・・・



そろそろ雲の切れ間が生まれそうです・・・



とうとう本日目指す最後の頂が姿を現しました!


ここから見た限りだと比較的緩やかでなだらかな稜線を歩くように見えますが・・・


しかしあの山は日本百名山の1つにして後立山連峰の最高峰!


標高もあと少しで3000mに届く規模の山ですから・・・


近くに行くまで油断はできません!



これはここまで歩いてきた稜線を振り返って見ています。


丁度僕が先程まで休憩していた岩場の辺りを歩いているお兄さんがいますが・・・


彼は白馬大池山荘からほぼ同じタイミングでスタートして、一旦見えなくなっていたのですが、休んでいる間に追いつかれちゃいましたね~。


ここまで来るとある意味・・・同じ苦行を受けている同志とか戦友のような気分です。(笑)



白馬岳の稜線が段々近付いてきました。


なだらかではあるけど・・・緩やかではないよね?・・・どう見ても。


もうすぐ小蓮華山の山頂付近です!



写真右上が小蓮華山山頂(標高2766m)。



登頂!


元々は標高2769mだったのですが、2007年頃に山頂が崩落していたそうで現在は3m低くなったそうです。


因みに山頂地点は新潟県側に含まれており、小蓮華山は新潟県の最高峰という扱いになるそうです。



剣のような形状をした指標らしきものがあります。


『小蓮華山の鉄剣』と呼ばれているそうです。


小蓮華山は別名『大日岳』という名前でも呼ばれている事から山岳信仰の山なのかも知れません。


因みに僕が今目指している白馬岳は『大蓮華』という別名があります。



一カ所だけやたらと土の色が違う箇所がありました。


どこからどう見ても火山性の土の色です。


今でも微量に噴煙が噴き出している箇所でも存在するのでしょうか?


そう思えるくらい、ここだけが火山性の特徴を出していました。


念の為に言うと国道148号線沿いは中央地溝帯(フォッサマグナ)の『糸魚川静岡構造線』にあたるので、実は北アルプス周辺やその東側に温泉が多いのも活火山が多いのも、実はそういう理由があるんです。



ここから三国境まではダラダラとしたアップダウンが続く。


実はこの時自覚はなかったが、熱中症気味で朦朧としながら頭の中で歩いた距離をカウントしている。


酸素の少ない空間で集中力を維持するには明確な目標と、今どこまで近付いているかを把握する事が大切だと僕は思っていて、特に初めて歩くルートは指標に書いてあった距離と実歩行距離が必ずしも正しいとは限らないので、そこは多少の誤差があって、実歩行距離の方を長めに考える事が多い。(人間には苦しい時にそこから早く解放されたいという本能が働くので、感覚も甘々になって実際の歩行距離に期待値が追加されやすい)


なので僕は3歩2m計算で歩きつつも、110m歩く毎に10m切り捨てて100mに修正して積算するようにしている。


その方がこれまで・・・予想より遠くて精神的に疲れるって感覚に陥らなくて済んだ事が多いし、実際にニアな距離になる事が多かったからである。



白馬大雪渓の下部が写真左に見えてきた。(あのずっと向こうに猿倉荘がある。)


つまり白馬岳はかなり近くまで迫っている事になる。



少し雲が晴れて見やすくなりました。


向こうの大雪渓の先端から川(雪解け水)に切り替わっている辺りが、白馬尻小屋(現在休業中)のある辺り。


それこそ学生の頃幼馴染みのK君(初代チームユーロメンバーにして後のキャプテン代理)と一緒にGWに猿倉から白馬大雪渓に登った事があるのだが・・・


一切の冬山装備はなし!


それどころかジーパンに靴はエアマックスという、どう考えても登山の恰好とはかけ離れたスタイルで積雪2m50cmの登山道を足で雪を踏み固めながら歩く。


K君とは➀『靴の中まで濡らさないように歩く』、②『ズボンの裾も極力濡らさずに登る』というルールで競い合った。


結果的に僕はブーツカットのジーパンだったがほとんど濡らさず、K君は靴の中までびしょ濡れで霜焼けになって僕の勝ち!


帰りに『おびなたの湯』で温泉に入り、勝負に勝った僕はドリンクを御馳走してもらう事になったという思い出。


一番の思い出は・・・周りがアイゼンにピッケルまで装備して登っている中、白馬尻小屋付近で僕は上半身裸になってエアマックスで大雪渓を走り回り、クレバスをジャンプして飛び越えたりしていたら、フル装備のおじさんに「お前らアイゼンもピッケルも無く何をふざけとんじゃ~!雪山をバカにしとんのか~!」って怒鳴られまして・・・。(汗)


「いや~今日は上まで登らないし、白馬大雪渓がどんなものかを体験しにきただけの日帰り登山ですからご心配なく~!」って手を振りながら(登って来た踏み跡を辿って)走って下山したという、とことん大雪渓と登山者を冒涜しまくって帰った若き日の過ちというやつです。


当時の僕は「ヒマラヤとか登るのとは訳が違うんだから、この程度の雪山で熱くなってんじゃねぇよオッサン!そんなに装備しないと怖くて登れないとかむしろ笑っちゃうんですけど~?」くらいに甘く見ていた訳です。


そのくらい当時は自分の運動神経とか能力に絶対の自信を持っていた、ある意味無敵の若造でした。(笑)


今は当時の自分からは想像もつかないくらい体力も持久力も鈍ってしまいましたので、謙虚に自然の脅威と向き合っております。



右手に見えてきたあれは雪倉岳~朝日岳へと続く稜線の様です!


つまり間も無く『三国境』に到着ですね。



あの雪田の向こうの雲に隠れた付近に『三国境』がある模様。



2人組の登山者が歩いているのが見える!


そして相も変わらず、なだらかな道だが緩やかな傾斜ではない。(笑)



白馬岳山頂付近が現れた!


何か既に険しそうなんですけど?(笑)



雪田の上まで登って右手を見ました!


この稜線を進んだら雪倉岳や朝日岳に行けるみたいです。


グレートトラバース3で田中陽希さんは、朝日岳からスタートして後立山連峰を縦走し、裏銀座~黒部渓谷最深部と歩いていたと思うので、ここからは陽希さんの軌跡を辿って歩きたいと思います!



2人組が立ち止まって何かを見ています!


あの辺が「三国境」でしょう!


そして白馬岳のクライマックス箇所が見えてきました!


あんな所を登るんですかぁ~?(汗)



指標らしきものが見えてきました!



ここから白馬岳山頂までは1.05kmで時間で言えば1時間程らしい。


僕は1.2kmくらいの気持ちで歩く事にする。


ちなみに指標の向こうに見えているのは長池。



さあとうとう本日メインの白馬岳!


いきなり男前な岩場から始まったが、現在14:20です!


残り1km強を15時までに果たして登れるのだろうか?


次回お楽しみに!


0 件のコメント:

コメントを投稿