2021年9月2日木曜日

後立山連峰縦走の旅7月26日(月) ~その6~ 登頂!後立山連峰の最高峰


 三国境から続く雪倉岳への稜線をバックに白馬岳への登り始め。


ようやく北アルプスの男らしい風景になってきました。



そしてそれとは対照的に高山植物も増えてきます。


なぜなら白馬岳周辺は北アルプスでも最も高山植物の豊富な地域だからです。


イワツメクサやシナノキンバイ、ハクサンイチゲなどに混ざってウルップソウが生えています。


このウルップソウが生えているのは北海道以外では、ここ白馬岳周辺と八ヶ岳のみ。


つまりウルップソウの群生が確認できた=白馬岳山頂付近に近付いたって図式が成立する。



こんな何気ない写真でもかなりの高山植物が映り込んでいます。


ハクサンボウフウにタカネシオガマ、タカネヤハズハハコ、ウサギギク等、さすが白馬岳!


高山植物の豊富さにおいて北アルプス内に留まらず日本国内でもトップと言われるのがここ白馬岳なのです。


しかしゴンドラやロープウェイで標高を稼いでズルをしたとしても、ここまで辿り着くのには相当な体力を使います。


誰でも気軽に日本一と言われる『雲上の花畑』を楽しめないのが残念ではありますが、だからこそ手付かずの自然を守り続けられているとも言えます。


栂池は比較的ユルユルでしたが、八方尾根では衣服や靴に他所の土や植物の種子が付いていないか全部チェックされます。


後立山連峰の生態系を崩さないように意識している訳ですね。


もはやゴミを持ち帰らずにポイ捨てするとかって低次元な話ではなく、それどころか生態系を崩すような異物を、例えタンポポの綿毛一つですら持ち込むな!って話ですので、是非意識の低い人にはご遠慮願いたい場所でもございます。



少し登ったらこんな近くに雪渓があるのに、高山植物ってものすごい生命力ですね。


写真では判りにくいですが、実は草花に隠れるように僕の周りを3羽のイワヒバリが歩いています。


距離が驚くほど近いのですが逃げる様子もなく・・・。



おお~っ!また滑りやすそうな急斜面と岩場が見えてきました。


とりあえず三国境から歩数で距離を積算しながら歩いておりますが、あそこが山頂ではなさそうです。



ここは白馬岳の馬ノ背と呼ばれる付近ですが、雪渓の上から見下ろします。


これ・・・下界を覗き込もうと下手に踏み込んで崩落して雪崩になったら・・・って思うと怖いですね。(汗)



右手に旭岳(標高2867m)が見えてきました。


この一帯には朝日岳と旭岳の2つの(あさひだけ)が存在します。


旭岳の西側には清水岳(しょうずだけ)という山があって、白馬岳から清水岳までの区間に日本一とも云われる『天空のお花畑』があります。


ところで旭岳の山頂が自分の目線と同じくらいの高さに見えるという事は、僕もいよいよあと標高を数十m登れば白馬岳山頂に立てるという事ですね!



尚、この角度からでは白馬岳の山頂が見えません!


あの右上の岩場を越えたら・・・見えるかな?(汗)


祈る思いで登って行く。



ウルップソウが点在しています。


本来紫色の花であるウルップソウですが、4月~6月の花らしいのでほとんどが枯れているのです。


探せばまだ紫色の花はあるのですが、僕の目的が花ではなかったので、今回はそこまで高山植物の撮影にエネルギーを注いでいません。



それにしてもこの時はなぜしんどかったのか・・・今は全く思い出せないのですが、とにかく最後の白馬岳は気力で登っていました。


両脚がいつ攣ってもおかしくない状況なので、走りたくても走れない。

こまめに休憩を取りながら何とか歩いている感じ。



あれはもしや・・・


あの形は間違いなく白馬岳山頂です!

しかしここで調子に乗らないように積算距離の計算は継続しながら歩き続ける。


この辺りで僕のカウントは三国境から800mを超えていたので、ほぼほぼニアな距離だと思う。


さり気なく振り向いてビックリ!

結構恐ろしい道を歩いていたんだと知る。


僕のカウントでは三国境から970mでここに到着!

白馬岳山頂(標高2932m)にようやく着きました!

到着時間は15:00ジャスト!

細々と休憩を取ったり写真撮影しながらでしたが、無事に予定通りの登頂です。

でももう疲れ切ってスマホのセキュリティーを解除するのにも苦労するくらい。


山頂に居た方々にお願いして撮影して頂きました!

地味に疲れるルートでしたが、さすがに白馬岳の山頂に立てたら達成感で嬉しくなります。

しかしここから山頂直下の山小屋までの下りが本当に拷問みたいなもので・・・(笑)

一瞬たりとも油断できない登山は次回も続きます!

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