5月 9日(土)走行会・・・
この日はピナ祭りの為にコースの下見。
本来ピナイさんの討伐は魔界で行ないたかったのですが、ピナイさんの都合で翌日10日(日)しか参加が出来ないとの事だったので、ポタリングの余興としてピナイさんの公開討伐とするしかなく。
そうなると、それに見合った舞台で、尚且つモーニングの出来る場所・・・
布引ハーブ園の上りと紅葉の茶屋という組み合わせくらいしかないんですね。
そもそもなぜ『ピナイ討伐』なのか?
フェイスブックの僕の書き込みに、ピナイさん直々にメッセージを書き込んでは、ちょいちょいPRしてくるんですね。
「ところで店長。今度伺った時には僕の討伐とかって予定はあるんでしょうか?」とかって・・・
これってどう考えても・・・
「あなたドMですか?」って聞き返したくもなりますし・・・
「はあ?どんだけ自信過剰なん?勝てる気でいるの?」って、ちょっとムカっとしたりする訳で。
そういった事情から『ピナイ討伐』は当店の不定期イベントの一つになってしまったのであります。
そして今回は何としてもピナイさんに勝ちたいという、ヨネやんの目標を叶えてあげたい・・・
つまり僕はもとより今回参加するメンバーは、全身全霊でヨネやんをアシストし、ピナイさんを叩き潰すという共通の使命を抱いて臨むのであります。
しかしなのだ・・・
土曜日は学校やら部活やらがあるとかで、ヨネやんは走行会(ピナ祭り予行練習)には欠席。
代わりにY原君改めユル原君が、ヨネやんの最強のアシストになる為のシミュレーションとして参加する。
「万が一・・・ヨネやんがピナイさんに敵わないって判断した場合は、何としても君が勝ちなさい!」
「はい!わかりました!任せて下さい!!」
セリフだけは心強いのですが・・・
Y原君ってものすごくユル~いキャラクターなので、最速のゆるキャラがK様で、最強のゆるキャラをトミさんとした場合・・・
「君は今日からユル原君やね!はい決まり!」って誰もが思うくらい、そのノンビリとしたしゃべり口調が、トミさんにも負けじと劣らないゆるキャラっぷりなんです。
インターネットで購入したよくわからないロードバイクのようなものでも、十分過ぎる速さで走るのですが、話すと本当にゆるいユル原君は、親友ヨネやんの為なら頑張るぞ!って気持ちが誰よりも強いのだ。
「とりあえず仕掛けるならここかなぁ~。ここまでは僕が何があってもピナイさんを前に出さないように策を練るので、ここからは他のメンバーが全力で頑張ってね!」
まあ今回はヒデさんも討伐部隊に加わってくれるので心強い。
そしてトミさんもアシストを頑張ってくれると約束してくれました。
AWAY!AWAY!と騒ぐピナイさんを勝たせるような事があっては、この先益々調子付かれる。
「徹底的に叩き潰してやる!」
頭ではそう思いながら、翌日僕は笑顔でピナイさんを迎える事だろう。
「そもそも勝負するとか言いながら、自分の自転車は持ってこないとか・・・なめてんのか?」
「しかも試乗車とかあるんだったらそれを貸して下さい。レンタサイクル?レンタル料はピナイ価格でお願いします!とか・・・ホンマしばいたろか!」
叩き潰すには十分過ぎる動機がそこにはありました(笑)
「ああ・・・明日が楽しみだなぁ。」
僕をはじめとした参加希望メンバーの笑みには、確かな悪意が込められていました。
5月10日(日)ポタリング・・・
ポタリングですが集合は7:00と、いつもより早い時間帯。
この日の参加者のうち、留美さんとH江様、Y崎様3号はH川様の案内で7:10にスタートし、先にハーブ園の上りを走る。
当然H川様以外は激坂が苦手!
なので途中から自転車を押して上る事を想定しても、僕らが15~20分遅れで出発すれば、最も傾斜のきつい壁の辺りでピナイ討伐のクライマックスを観戦できるという段取り。
役者は揃いました。
討伐部隊・・・
大将はヨネやん!
勝負どころまでの牽引役を僕が引き受け・・・
豪華アシスト勢はヒデさん、マサやん、トミさん、そしてユル原君!
後方支援部隊はタケやんとO様2号。
そしてターゲットのピナイさん。
合計13名でのピナ祭りがスタートします。
みんなスタンバイOKです。
「おいおいお~い!ピナイまだかぁ~!」
「ちょっと待って下さいよ~!」
「待ちくたびれた!あと何分で準備できる?」
「急かさないで下さいよ。ちょっとトイレお借りします。」
「マジかよ!」
珍しく集合時間前に来ていたにも関わらず、結局準備の遅さでまたしても皆さんを大幅に待たせてしまう。
「いや、ええねんで別に。ギャラリー部隊にゆとりを持って上ってもらいたいから。まだ5分くらいは待ってても・・・」
スタート前から精神的にピナイさんを翻弄する作戦その1・・・多分成功。
その間僕はヨネやんとユル原君を呼んで・・・
「布引の滝を過ぎて最初のヘアピンまでは、何があっても前に出るな。それまでは無理せずついて来る事だけに集中し、脚を温存しておくんやで。ヘアピンに差し掛かったら・・・今朝は一睡もしていないから眠くてしんどいわぁ~!って叫ぶので、それが開戦の狼煙(合図)だから、そしたら各々の役割を全うする為に全力で走れ!」と伝え、それをこっそり他のメンバーに伝言してもらうよう指示をする。
「マサやん!今日は調子どう?」
「ああ・・・僕今日、メッチャ調子が悪いんです。ああもう無理・・・」とか言いながら「言われなくても解ってますよ!」って笑みをこぼす。
「うそつけ~!お前にだけは絶対に負けたくないからなぁ~!」とマサやんに異常なまでの対抗心を燃やすピナイさん。
これは面白くなってきました。
ちなみに僕が一睡もしていないって話・・・これはマジです。
朝方4時までお店で作業していました。
眠くて死にそうでしたが、それ以上に楽しくて仕方が無い!そのモチベーションだけで辛うじて立っている状態だったんです。
7:25過ぎにスタートし、神鋼病院前付近(ピナイさんが以前犬の糞を踏んづけた場所)でピナイさんが・・・
「店長。今日の上りって何kmくらいあるんですか?」
恐らく勝負どころの話なんでしょうが、アバウトな言い方だったので・・・
「4kmくらいですかねぇ。」
「えっ?そんなにあるんですか?」
「うん・・・まあ。」
もちろんそんなにありません。持続力の無いヨネやんを何としても勝たせる為、本来2kmあるコースの後半僅か1kmだけでバトルする作戦でいたのですが、ピナイさんの質問を「ここから何kmあるんですか?」と、わざと解釈し間違えたフリをしたのです。
お陰でピナイさんは勝負どころまで来てスタートしてから、更に4km上るんだ!という認識になっていました。
僕の作戦その2・・・成功です!(笑)
そして今回はその作戦の効力が途方も無い威力を発揮するのです!
なぜなら自分の自転車を輪行で傷つけたくない・・・って理由で試乗車を借りるつもりで来たせこいピナイさんに・・・
当初はレンタサイクルのママチャリにビンディングペダルをつけて「はいどうぞ!」ってするつもりでいたのですが、「条件が悪くて勝負にならなかった。」とか、後で言い訳されるのも腹立たしいので、I藤様から試乗車として寄付して頂いたTREKのロードバイクをお貸しする事にしました。
当然その試乗車にはサイクルコンピューターなんて付けているはずも無いので、距離を知ろうにも判るはずがないのです。
4kmっていう情報を基に、感覚に頼って走るしかない・・・
そこに大きな落とし穴を作ったのです(笑)
とりあえず新幹線の新神戸駅を跨ぐ橋の袂まで来て一旦停止!
「はいそれではここから本格的な上りに入りますが、しばらくは学校敷地内を走ったり、分かれ道やハイキング道と併走する箇所もあるので、勝負のポイントに差し掛かるまでは一切のアタックを禁じます。僕がスタートの合図をするまでは絶対に仕掛けないで下さい!」とアナウンス。
当然ピナイさん以外のメンバーはコースを知っているので、全員顔を引き攣らせながら笑いを堪えています。
ピナイさんは僕の話を半分は疑って聞いているので、「店長、合図って必ずちゃんとして下さいよ!」と念を押す。
「ちゃんとしますよ!」(どんな合図かは教えないけど・・・)
そして上り始める。
「さあ、勝負どころまではピクニック気分で楽しく上りましょう!」と言って、僕はひたすら無駄話をピナイさんに話しかけ、ピナイさんの話は適当に受け流し・・・
とにかくピナイさんの調子を崩す為の作戦その3に徹する。
我ながらメッチャ性格悪いなぁ~と思いつつも、ピナイさんをいじめるのって本当に楽しい!
「店長。勝負どころのスタート地点ってまだですか?」
「まだです。黙って走って下さい。」
「え~っ!またまた!そういっていきなり飛ばさないで下さいよ!」
「まだや言うてんねん!黙ってろ!」
後ろに控える討伐部隊は、僕とピナイさんの漫才のようなやり取りを噴き出して笑いたい気持ちを堪えつつ、僕の合図を静かに待つ。
「ところでさぁ~ピナイさん?」
「どうしたんですか?」
「ピナイさんは今日の体調って万全なの?」
「そりゃまあ・・・いいですよ!」
「そっかぁ・・・いいねぇ~。僕は昨日から一睡もしていないから・・・もう眠くてしんどくて死にそうやわ!」と、わざとバランスを崩してよろけるフリをし、ピナイさんをコースのアウト側へ幅寄せしてラインをカットし、イン側に後続の逃げ道を開ける。
その瞬間にユル原君がヨネやんを引き連れてアタック!
更にマサやんがそれを追う!
「そうくると思ってましたよ!」と、ピナイさんは僕のブロックを押し退けて外側からアタック!
僕の体調云々の話を差し置いても速い!
確かにピナイさんは以前よりも数段速くなっている。
そのピナイさんのアタックをマサやんがスーパーセナブロック!
「くそっ!お前のそのブロック卑怯やねん!」
マサやんのブロックはそうそう簡単に崩せない。
そして更に後ろからヒデさんがゆっくりと加速し始める。
完全にピナイさんの走りを観察しつつ、いつでもぶち抜いてやるぞ!といった様子。
そのヒデさんに従うようにトミさんも飛び出す。
役目の終わった僕は、タケやんとO様2号と共に、後方からヨネやんに激を飛ばす!
「ヨネ~っ!負けるな~!何してんねん!折れるな~っ!」
ユル原君は渾身のアタックでヨネやんを牽引するつもりが、ユル原君のアタックが強力過ぎてヨネやんがついて行けない!
しかもマサやんのブロックでカウンターアタックを邪魔されながら走っているピナイさんのスピードも尋常ではない。
マサやんといい、人間離れした速度で30%近い壁の斜面を爆進する!
そしてその後ろからヒデさんとトミさんが、更にスピードを上げて追い抜いていく。
ヨネやんが遅い訳ではない。
他のメンバーが変態揃いだった・・・ただそれだけなのである。
僕も必死にヨネやんを応援して後ろから押す!
しかしもうヨネやんは心身ともに折れている。
「ヨネ!もっと集中して!何の為にピナイさんと勝負してんねん!ピナイの弟子って言われたくないからやろ!自分に負けるな!」
しかしもう目が虚ろになっている・・・
せっかくタイミングよくギャラリー部隊が応援している中で散っていくヨネやん。
仕方なく僕とタケやん、O様2号はヨネやんを抜いて、勝負の行方を確認しに追いかける。
200mほど進んだゴール地点では、既に出し切ったメンバーが大の字になって倒れていた。
勝者はヒデさん。
やはり最後は余裕でごぼう抜きしたらしい。
次に今回一番頑張ったユル原君!
3位は最後までピナイさんをブロックし通したマサやん!
4位にピナイさん。
5位は最後に力尽きたトミさん。
そのあとタケやん、僕、O様2号と続き・・・
H川様がヨネやんを引き連れて上ってくる。
ヨネやん惨敗!!!
それでも紅葉の茶屋ではみんなで楽しくモーニング&談話!
最後は紅葉の茶屋の女将さんが撮影してくれました。
黒くない犬のクロも一緒に・・・
留美さんは?・・・あっ、ヒデさんの後ろに隠れてしまっています。
今回のコース・・・
ポタリングメンバーの3名(留美さん、H江様、Y崎様3号)には拷問だったそうです。
あとで怒られました(笑)
ヨネやんは残念ながらピナイさんに勝てなかったけど・・・
とりあえずイベントとしてはここまで大成功でした!
では続きはまた次回・・・・・・・・
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