2014年11月20日木曜日

人命に関わる判断を迫られたとき・・・どうする?

僕は早くに母親を亡くし、更には自分よりも継母と新しい家族を選んだ父親に捨てられ、祖母と亡くなった祖父の遺族年金に助けられて、10歳から悠々と一人暮らしをしていた身分ですが・・・

その後父親も僕と完全和解が出来ないまま謎の死を遂げて、僕に残されたのは残った年寄りの世話ばかり。

まあ祖母に関しては元気なのでそれほど世話はかからないのですが、ここ最近一気に物忘れが酷くなって、先日なんて通帳と印鑑が無くなった事を僕のせいにされたり・・・

ちゃんと説明をしてそれは有り得ないでしょ?って一度は納得したとしても、2日後にはまた電話がかかってきて「あんたあれどこにやったの?」とか、お店に来ていきなりそんな話をされたり・・・

義理の祖父も心臓を患っていてペースメーカーをつけている為、いつ何が起こるかわからない状態。

まあ本人は頭も意識もしっかりしているのですが、短気な性格に加えてお風呂も銭湯に通っているので、時々行き先で倒れて救急車で病院に運ばれる事もあって・・・



最近では大叔母が立て続けに入退院を繰り返して、みるみる痩せて小さくなってしまい・・・

大叔母には子供もいないので、僕の祖母だけが直接血のつながった姉妹で、僕も子供の頃から世話になり、僕が初めて車を購入する前日に泥棒に入られ、現金を盗まれてしまった際には、すぐに工面してくれたり、独立する際も連帯保証人になってくれるなど色々と助けてくれた大恩ある人なので、放っておけない訳ですよ。

そもそも大叔母の体調に関しては、3年前に腫瘍の摘出手術をしたまでは良かったのですが・・・

体重が増えて膝と腰を悪くしていた時に長期で入院をしたので、余計に筋力が低下して歩くのが不自由になってしまう。

その後白内障の手術で目が良く見えるようになったので、リハビリを頑張るぞ!ってモチベーションが上ったタイミングで・・・

今度は慢性肩こりで通っていた整形外科医の治療がいい加減だった事もあり、肩関節が磨り減って右腕への血行が悪くなり、腕を切断するか否かって段階の手前まで進んでいたのです。

何とか本人の意思で人工関節を入れる大手術をしたのですが、それで一気に痩せ細って体力が低下し、今はようやく人工関節に慣れてきたものの、この9ヶ月間リハビリをして自宅療養ができるレベルになったとはいえ、まだまだ満足に一人で動ける状態にまではなっていません。

そんな折に肺炎にかかってしまい・・・

ようやく肺炎自体は回復してきたらしいのですが、口で噛んで飲み込む事がなかなか出来なくなっていて、先日ドクターから胃痩(いろう)の話で相談があったんです。

医療に詳しくない僕にしてみたらドクターにおまかせするより仕方ないので、一度はOKしたのですが・・・

大叔母が今手足のリハビリを続けているのは、死ぬ前に祖母と姉妹揃って故郷の北海道に帰りたいという願いと、長く病院食が続いたので、美味しいものを食べたいって・・・

だから肺炎が発覚する前日には僕と「2月までに歩けるようになったら、祖母と一緒に北陸へカニを食べに行こう!だから早く一人で歩けるように頑張ろう!」って約束したばかりだったんですよ。

それを思い出したらなんで胃痩措置をOKしちゃったんだろう?って思ってしまったんですよね。

ドクターの話では「2週間経口食のリハビリをしましたが、良くなる兆しが見られなかった。なのでいつまでも点滴ではなく、胃痩にするしかない!」という判断でした。

胃痩は状態が良くなってから外す事もできるらしいのですが、一度つけてしまってから経口食ができるくらいにまで回復するケースは少ないらしく・・・

摂取できる栄養はその方が高いらしいのですが、やはり気持ちの問題ですよね?

大叔母が胃痩の事を理解できたとして、美味しいものを食べたいって願っているその矢先で、僕が胃痩を認めたなんて知ったら、それは親族に裏切られたって気分にならないだろうか?

胃痩=もう口からものを食べれないと判断された!って事にならないだろうか?

実際胃痩をつけてしまったら、常に誰かが看ていないといけなくなる。

ますます北海道行きもカニツアーも遠のくじゃないか?

本人が家族と美味しいものを食べに行きたいって思ってくれている以上、回復を信じるしかないじゃないですか?

それで今朝、ドクターに胃痩の件をお断りしてしまいました。

ものすごく悩んで悩んで悩み抜いた判断です。

それでも本当にその判断が正しかったのか、今でも悩んでいます。

これで点滴頼みの治療が続くと、大叔母がますます衰弱してしまう可能性があるからです。



正直80歳を過ぎた高齢者っていうだけで、入院の度に延命措置について回答を求められるんですよ。

植物人間になってまで生きながらえてなんて欲しくないけど、本人の意思ではどうか判らない。

元気なうちは延命措置なんてしなくてもいい!って言っていた本人も、死ぬ間際には「死にたくない!」って思うかも知れない。

そういうの考えるとその判断を、いくら家族とはいえしたくないものです。

今これを書いているのも、他に相談できる家族がいない苦しみから・・・というよりも、本当に自分の判断がベストだったのかを改めて思い返してみたかったからなんですが、やはり答えはでませんでした。

大叔母が無事に回復し、今の望みを全うしてくれる事を願うばかりです。

その為に出来る事なら僕は頑張りたいと思います。

2 件のコメント:

  1. ご自分の目標に加え、お身内のことでもいろいろ悩まれ、大変ですね。

    でも、祖父母様や大叔母様は、店長さんがいて、とても幸せですね。

    いろいろ後から思い悩むこともあると思いますが、店長さんが一生懸命考え抜いて出した答えなら、善かれ悪しかれ後悔はされないだろうと信じています。大叔母様もきっと分かってくださると。

    幼い頃から一生懸命頑張ってきた店長さんに、これ以上、「頑張ってください」とは安易に言えません。

    ただ、心身の健康には気を付けてください。きちんと朝食も摂ってくださいね。
    店長さんを頼りにしている方は、他にもたくさんおられますから。

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    1. 心温まるメッセージ感謝します!
      昨夜大叔母の友人の元看護士さんからも連絡を頂き、今回の件は同じ判断だから気にしないでって言って頂けました。
      お陰様でその件に関しては随分と心落ち着きました。
      どうもありがとうございます!

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