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2018年4月21日土曜日
2017年11月・・・その1『神戸っ子のノスタルジー』
11月 4日(土)走行会・・・
とうとう兵庫区の中之島にイオンモールが完成しました。
散歩に良さげな遊歩道もあって、兵庫運河の景観も近代的になりました。
そうは言っても対岸は向こうに見えるマンションを除けば昭和のまんまなんですけどね。
僕は神戸の都市開発の在り方にはいささか違和感を感じている一人です。
観光都市神戸って表現に「はあ?どこがやねん?」と思えてならないというか・・・
今はまだ多くの観光客が訪れていますので、何となくこれでいいんじゃないの?って思っている人も多いかも知れませんが、まず神戸の観光地には目玉と言う目玉がありません。
強いて言うならば誇れるのは有馬温泉くらい。
その有馬温泉ですらネームに胡坐をかいているだけで、温泉旅館の多くは稼働率が減少して苦しい状況。
ナイトプールや温泉、グランピング等、武器にできる物を持っている宿泊施設は、料金が少々高くても一定の稼働率はキープしているみたいですが、何のメリットも生み出せない宿泊施設は、ひたすら価格競争。
そんな潰し合いばかりの観光地が魅力的なはずは無く・・・
僕も自分の力で商売するようになって初めて理解できた事なんですけど、価格競争って何も生み出さないんですよ。
消費者は嬉しいかも知れません。
欲しいものが安く手に入るのはメリットですから。
でもその目先のメリットの為に、長い目で見た日本の未来というのは地獄でしかないっていう事を、誰も考えないのは問題だとも思っています。
原価を下げたら生産側が困窮します。
卸値を下げたら卸業者の利便性は凍結します。
販売価格を下げ過ぎたら、小売業者の粗利が無くなります。
消費者が安さを求め過ぎると、安い原価を探して海外での生産が主となります。
また、どこぞの自転車メーカーみたいに、卸業者をすっ飛ばして中間マージンが掛からない分、小売価格を抑えて消費者に優しい正義の味方を装った業者も現れます。
その結果、生産業者は廃業!卸業者も廃業!
人手を必要とする企業がドンドン減少する訳ですから、就職先にも困りますよね?
どこに転がっても破滅しかありません。
消費者は安さを前提に商品やサービスを求めてはいけないんですよ。
それは回り回って自身の収入が増えない、減少する要因にもなり兼ねないのです。
旅館や観光施設でも同じで、価格競争をやっていたのでは特別な価値観を生み出せません。
然るべきサービスには然るべき料金を支払うのが当然なんです。
世界的にも有名な港湾都市で歴史や文化にも恵まれた、人口150万人以上の神戸市がそんな窮屈な価格競争で醜い争いをしている現状。
都市開発で新しい建物を増やす事が正しいのか?
今と昔がアンバランスに入り混じった魅力というものは、時には有りだと思います。
しかし兵庫区の中之島って、神戸市でいうところの築地のような場所ですから、僕はもっと市場のオヤジや女将さんの威勢のいい声が飛び交っていて欲しい地域なんです。
どこもかしこも・・・お洒落でスタイリッシュな神戸を装う必要はないと思うんですね。
震災以降、神戸が神戸らしさを失くしてきているような気がしてならないのは僕だけなんですかねぇ。
便利な世の中って人間社会にとって実は癌細胞なんじゃないの?って思える事も多いんですよ。
人ってもっと見て、触れて、味わって・・・身体全体で感じた方が楽しいはずなんですけど、何でもかんでもネットでポチッとできて、接客を煩わしいと感じるようになったり、作業をオートメーション化しちゃったら、一つ一つの物事の意味や思い出すらも薄っぺらい物になってしまうというか・・・
何だか表現が難しいのですが・・・
須磨海岸も生粋の神戸っ子としたら、やはり昭和の時代が一番ワクワクして楽しかったものです。
須磨水族館にはミニ遊園地もあって、海岸沿いに須磨浦公園まで散歩した後は須磨山上遊園までロープウェイで登って、そこにもミニ遊園地があって・・・
海釣り公園や、離宮公園、源平ゆかりの歴史探訪など、このエリアだけでも一大テーマパークだった訳ですよ。
今はそれぞれの施設がマイペースに頑張っている感じ?
以前は旧ラジオ関西ビルに『須磨ボウル』ってボウリング場もあって・・・最近そういった娯楽施設も減りましたよね。
湘南みたいに須磨ブランドっていうのをもっと確立しても良いんじゃない?って思う事もあります。
ただ・・・例えば行政等が・・・特別な知恵も経験も無いのに出しゃばって変に町興しとか始めたりすると、『ホニャララ一周ロングライド』みたいに、一部の大手企業の一人勝ちみたいなシステムが出来上がって、地元の誰もそこまで旨味を感じられないような話になってしまう。
結局『餅は餅屋に・・・』って訳じゃないけど、話を丸投げにした結果がそれ。
無理に何かをやらなくていいから、ありのままの素材の魅力をもっと活かして欲しいものだと感じて止まない訳です。
帰りに水道筋の外れに足を運びました。
いつの間にか閉店していてショックだったお店が、まさかの水道筋で復活していたのです。
よく六甲山系全山縦走や自転車で六甲山に上った際、またはドライブデートなどで立ち寄ったお店なんです。
これがまだ六甲山にあった当時の写真。
神戸ゴルフ倶楽部(日本最古のゴルフ場)近くにある、別荘街の片隅にあった山荘風のお店で・・・
店内はなんだかごちゃごちゃとすごかったのですが、逆にここまで行くと独特の空間が妙に落ち着く・・・そんなお店でした。
簡単に言えば、ジブリ作品に出てきそうなお店の雰囲気です。
ここの名物『ライスカレー』・・・昔懐かしいテイストのカレーライスで、ちょっと辛口なんですけど非常に美味しかったんですね。
僕にとっても隠れ家的なお店だったもので、時々食べに通っていたのですが、当店がOPENして間もない頃に閉店してしまい・・・
ところがこの時期に、たまたま営業を再開したって噂を聞きつけて・・・
また懐かしの味を食べに行こう・・・って思っていたら、2018年に入って間もなく閉店してしまったそうです。
やはり水道筋ではなかなか受け入れてもらえなかったのでしょうか?
僕のように根強いファンは少なくないはずなので、ネバーギブアップでまた復活して頂きたい。
ちなみにこのキーマカレーは元町3丁目の中突堤の通り沿いにある『神戸キーマカレー』さんで頂いたもの。
当店のお客様のO合様がお気に入りのお店で、僕も勧められて行ってみました!
おかわり無料が売りなんですが、無料になんてしなくてもいいくらい、家庭的で美味しいお店です。
最近ではスタッフのM簱君がここの女将さんに気に入られてしまったみたいで、時々食べに立ち寄っているみたいです。
これは11月25日(土)走行会での事・・・
H村様の情報で、平野商店街の市場が取り壊しになっているって話を聞いたので、案内してもらった時の写真です。
解体のトラックがバックで突っ込んでいたので中に入れそうもありません。
バス道沿いの屋根もこの通り・・・
H村様の案内で裏口へと移動。
裏口も封鎖されていて、フェンスから覗き込むくらいしかできませんでした。
もう・・・無残としか言いようがない状況。
通路の天井もこの通り。
実際に最後の方はシャッター街になっていた事もあって、人が使わない事による経年劣化なんでしょうね。
子供の頃祇園祭だったり平野の温泉帰りに、じいちゃんやばあちゃんと一緒によくここを歩いたものです。
人が使わなくなると劣化するスピードも加速しますよね。
平清盛ゆかりの平野地区は昭和テイストを今も維持している、神戸でも数少ないノスタルジックな町です。
喫茶店の『チャップリン』とか、ミックスジュースの価格も昭和のまま。
「お願いだから無駄に近代的なお店とかビルとか建ってくれるなよ!」と祈りつつ帰ったのでした。
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