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2017年9月6日水曜日
2017年 1月 2日 『新春若狭走り初め』 ~その3~
一見てっさにてっちり、タグ付きのカニがあって豪華な昼食。
さすがに一人あたり5500円の予算では越前ガニのオスは出せない。
1~1.2kgクラスの越前ガニがこの時期だと1杯3万円前後はするから。
それくらいの事は解っている。
年末年始価格って言うのは、ただでさえ仕入れも大変なのである。
なのでセコガニ(ズワイガニのメス)なら、タグ付きでも何とか仕入れが可能だという事を確認した上で注文していました。
ただしフグに関しては若狭フグ(下関で競り落とされる前の新鮮なフグ)をお願いしますと伝えていました。
僕は千鳥苑の社長を人として全面的に信用しています。
むしろオヤジと慕うくらい尊敬しています。
僕に色々と本物の味を教えてくれた恩人の一人でもあります。
それだけに許せなかったのがてっさが厚身で、板前さんの包丁裁きが未熟に感じた事と、てっちり用のフグがサバフグだった事。
てっさは恐らくトラフグで間違いないけど、サバフグは・・・
僕は量は少しでもいいから本物(トラフグ)を使って欲しいと伝えてました。
仮に予算的に厳しいようなら、てっちりは別のメニューに変えてもいいと・・・。
下手をしたらてっさまでが偽物だと思われ兼ねない状況。
もしも今回の担当がへしこ館へ異動となった営業の鈴木さんだったなら、できるできないも含めて正直に伝えてくれたと思うし、間違っても社長の面子を潰すような事はしなかったと思うんです。
それを解っていながら鈴木さんに話を通さなかったのは、異動後に担当外の仕事をお願いしたら、旅行会社を辞めても尚、まだ面倒な話を持ち掛けるんかい!って話で、迷惑をかけてしまうんじゃないかと懸念しての事。
考え過ぎだったかなぁ~。
それだけに悔しいというか・・・
加えて、到着予定時刻から30分も遅れた時点で、一番おいしいタイミングで食事ができない事は当然の事なのですが、それを当然だと納得できるのは、旅行会社で働いていた経験のある僕とプロの料理人であるK林様だけ。
一般的にはそんなドライブインのスケジュールなんて考えるはずもないので、バス旅行に行ってたまたま渋滞とかで食事時間がずれて、そしてたまたまその食事が美味しく無かったっていうだけでクレームになるっていうのがよくあるパターン。
それだけに今回はそのよくあるパターンになってしまい、皆さんにベストな状態でお召し上がり頂けなかった事が悔しくて、いずれにしても社長に申し訳ない事をしてしまったと、自分自身に対しても怒りが込み上げていました。
案の定K林様はてっちりがサバフグだってすぐに気付いていましたし(K林様の食材選びの凄さと板前としての腕前についてもリスペクトしているので、こうなる事はすぐに予見できてました。)、「時期的に仕入れが難しいから仕方ないよ!それに地方のドライブインって考えたら・・・」って言われる事も予想していました。
ただ僕の中ではそうはなって欲しくなかった!
ドライブインって言っても、腕の立つ料理長を抱えているお店もたくさん知っていますし、問題は団体食ってなった時に、最高の状態で食べさせる事が難しくなる・・・それだけの事だと信じていました。
今回は7人分だけの食事なので、期待するしかないじゃないですか?
一応K林様も「まあ社長は現場を任せている立場やから、今店長が気にしているような事態を、きっと想定していないと思うよ。それはそれとして・・・せっかくやねんから雰囲気を楽しもう。」とは言って下さいましたが、僕はとにかく複雑な心境でした。
それなのに後ろで調子のいい冗談を言っている、現場担当の部長さんを見て内心「てめぇ!軽口叩いてオヤジの顔に泥塗っとんとちゃうぞ!シャキッとせぇ!」と苛立ってしまったり。
現場担当の部長さんは過去にお付き合いで、済州島でゴルフをした際に同じ組で回った事もあるので、彼が周辺の業界内でもムードメーカー的な存在で、陽気な人気者なのは知っているけど、今回ばかりはさすがに笑えない。
しかしこういう場合(到着時間が遅れて料理の味が落ちる事)も想定して、メニューにへしこの刺身を用意して頂いたのは正解でした。
千鳥苑のへしこは福井県内でも知らな人がいないって言うくらい絶品なのです!
そのまま食べても良し!網の上で少し火で炙って食べても良し!
ご飯が進むし食欲が増す。何より走って疲れ切った身体には、その塩気がたまらない!(笑)
セコガニも12月~1月の間しか食べれないカニなので、内子と外子をたっぷり味わって食べる事ができました。
まあ今までブログに書けなかったって言うのは、全てが最高の状態で食事を頂けなかった事で、本来なら千鳥苑の社長に対するリスペクトで話を埋め尽くしたかったものの、そうは書けない(嘘は書けない)っていう自分の性格上、悩んで悩んで今日に至ったというのが原因です。
先日K林さんに改めて話したら「え~っ!まだそんな事を真面目に悩んどったん?」って笑われてしまい、「もう思い切って書いたらええやん!本気でその社長の事を信じてるんやったら。」の一言に救われました。(笑)
実際に全員お腹いっぱいになるまで食べて満足していましたし・・・。
お土産にへしこも買ったし・・・
ちなみにサバ以外にもへしこがあって、フグ(サバフグ)のへしこも絶品ですよ!
少し休憩してから後半戦出発しました。(13:50)
今度は敦賀を目指します。
それにしても福井県道225号線の佐田峠は地味にしんどかったです。
勾配はそこまできつくないけど、緩急が少なくてダラダラと上る感じ。
上り切って敦賀市内へ下る時はホッとしました!
そして14:35に『敦賀昆布館』へ到着!
名物の『昆布ソフトクリーム』を食べていて、「あれっ?撮影は良いんですか?」の一言で、慌てて撮影!
皆さん食べかけの状態で失礼致します!
抹茶ソフトクリームに海の香りを足した風味って言うのが解りやすい表現かな?
知っているスタッフさんもほとんど異動でいなくなったりでとても寂しかったのですが、数年ぶりに営業の山川さんにお会いできて嬉しかったです!
若狭方面で目新しいツアーを企画する時などは、いつも千鳥苑の社長や山川さんが中心になってご協力下さっていました。
そう考えると全国あちこちに恩人がいます。
いずれまたお客様をたくさん連れて行って恩返しがしたいものです。
そして昆布館からは地元スペシャルの裏道を通ってルートをショートカットして・・・
金ヶ崎宮へ初詣!
僕は戦国時代の戦でも特に『金ヶ崎の退き口』への想いが強いです。
絶体絶命の挟撃から本隊を逃がす為に命懸けで時間を稼ぎ、最小限の被害で撤退し切ったと云われる戦。
関ヶ原での島津軍の敵陣突破並みにカッコイイですよね。
小説とか読んでいるだけでもアドレナリンが湧いてきます!
宮司の田村さんにもお会いしたかったのですが、初詣で忙しそうでしたので・・・新しいお守りを買い、おみくじを引いて帰りました。
おみくじは吉でした。
金ヶ崎城跡は見晴らしも良いのでオススメなのですが、さすがにビンディングシューズで歩くには険しい山道です。(笑)
さあ明るいうちに坂尻海水浴場まで戻れるかなぁ?
次回最終回です!
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