2016年5月11日水曜日

『淡路島ロングライド150』エントリー開始について・・・

最近ヒルクライムレースやセンチュリーライドのに人気には目を見張るものがある。

インターネットでエントリーができるっていうので、仕事中だろうと関係なく、参加希望者はPCやスマホに張り付いてポチポチとするのである。

現金書留封筒で参加費と申込用紙を送付していた時代が懐かしく思える。

インターネットでの申し込みは、遠方や離島の方が郵送で不利になるといった事も気にしなくていいので、一見非常にフェアに思える。

しかしネットゲームの課金問題や、オークションの衝動的な入札と同様、簡単にボタンで決定できる事が、逆に不公平さを生み出していると考える事は出来ないだろうか?

参加し、完走できる覚悟もない人でさえ、エントリーは非常に簡単だ!

支払いはカード決済。

違う!そんな簡単に済んでしまうのは、少々味気なさ過ぎるとは思わないのだろうか?

誰でも気軽に・・・

それは間口を広くするって意味合いでは正解だ。

だがそれも違う!そんなにレースやロングライドを甘く見るな!一歩間違えたら大勢の方に迷惑をかけるかも知れないんだぞ!

その大会に参加するために1年前からトレーニング・・・或いは毎年参加して記録を更新することが生き甲斐になっている人だって少なくはない。

そんなやる気と覚悟と、生き甲斐をかけた参加希望者が、ちょっと仕事で営業先に訪問したり、会議で抜け出せないでいる隙に、参加応募者数満で締切とか・・・最近多くないですか?

あと、自信も覚悟もないのに「誘われたから」とか、ノリで参加する人も増えています。

それを一方的に否定するつもりはないのですが・・・

何でもかんでもお祭り騒ぎに見立てて楽しくやろう!っていう『ノリ』にされるのって、真剣に取り組んでいる人にとっては非常に失礼な話であり、そう感じる人だって少なからずいるんだって事を知って頂きたく、バッシングを承知でこんな事を書かせて頂きます。


僕が自転車を本気でやり始めた頃、誰もやりたがらないような事を達成する事に、『男のロマン』があった。

単純な話・・・

「四国一周って何km走って、大体どのくらいの日数がかかるの?」

「国道ベースなら約860kmで、日数は7~10日くらいが一般的じゃないかな。」

「じゃあ俺たちは4日で一周しようぜ!」

そんな『ノリ』で挑み、結果的に勢いを増す者もいれば、自信を消失する者もいる。

それは今の時代も、多少のスタンスは違えど、根本は変わらないと思いますが、しかしそれが大会出場となると話は別だ。

確かに初心者が気軽に参加できる大会は魅力的かも知れない。

しかし何が起こるか予想できない不安要素が多いのは、大会の主催者としてはリスクが大きい。

どこまでサポートが行き届くのか?

僕の持論ではレースに限らず大会参加者は、ある程度人に迷惑をかける事無く走れる事が前提で、自身の力量を力試しする要素も大いにあるものだと考えています。

確かに大会に出場する事がきっかけで、初めて自転車にハマってくれる人も多いかも知れない。

しかしそれは肝心な基礎をすっ飛ばして参加してもいいのか?という倫理観を疑う要素でもあります。

やはりある程度レベルに応じた垣根は作った方が良いと思うんですね。

どこまでいっても自己申告だったりするので、最後は(大人なんだから)自己責任でお願いします!って話になるのですが・・・

そういう規制がないのは、逆にちょっと無責任に感じる事も多く・・・



まずはいきなり大会に出るとかではなく、自分のペースで走ってみる事をお勧めしたい。

井の中の蛙大会(大海)を知らずなんだから、無理や背伸びは禁物ですよ。



淡路島一周なんてしようと思えばいつでもできるじゃないですか?

明石で泊まれる宿は少ないですが、それこそ大会やその他イベント事が無ければ、淡路島の宿泊予約なんてどうにでもなりますし、三宮周辺のホテルをベースにしてスタートしても、明石までの往復と淡路島一周の距離を足したところで200kmですよ。

本当に大会に出場して完走できる人だったら、そのくらい訳ないでしょ?(笑)

まあ車で淡路島SAのハイウェイオアシスに車を停めて、そこを起点に一周するっていうのが一番初心者向きなんですけど・・・

僕はそういう形から徐々に自信をつけていって欲しいと思っています。



そもそも淡路島は初心者に優しいコースなのか?



即答で・・・しかも全力で『否』です!



一周にさえこだわらなければ、初心者にも余裕を持って走れるコースはあります。

しかし一周となると、初心者を陥れる罠が無数に存在します。



主な罠は・・・

①岩屋港~洲本=走りやすくてガンガンにスピードが出ます。(勘違い中二病の罠)

②由良~福良=大小4か所の上りと風吹き荒れる海岸線で現実を知る。(揺さぶりの罠)

③鳴門海峡大橋=一周というなら寄りたい道の駅だがアップダウンが無数。(意表を突いた罠)

④福良~郡家=補給ポイント少なく、疲れがピークで判断力も低くなる。(精神力を試す罠)

⑤郡家~岩屋港=吹き荒れる向かい風と、一向に変わらない景色。(追い込みの罠)



①、②、⑤はその日の天候などで左右されるので、意外にも楽だったりする場合もありますが、しょっぱなから風に邪魔をされて体力と気力を消耗する場合もあります。

②、③、④の辺りは、走行する時間帯や、疲れ具合によっては、道を間違ったり補給ポイントを見逃してしまう可能性があります。


概ね以上のようなケースを覚悟して挑まないとなりませんが・・・

僕の知る限りではございますが、淡路島一周に挑んだ人の80%以上の人が、①の罠で脚を使い切って②の罠でトドメを刺されています。

どんなに体力自慢だと自負している人でさえ、必ずと言ってもいいくらいそんな経験をされているのです。

ある意味それは、淡路島一周に初めて挑んだ人の『さだめ』というか、洗礼のようなものなんです。



そういった事情からも『初アワイチ』(ちなみに僕はアワイチとかビワイチっていう略称は個人的に大嫌いです。)を、個人的に走るのではなく、いきなり大会に出場して体験しようなんていう考えは、如何に参加費用を払ったとしても、それは厚かましい奴のする事だ!ぐらいに考えています。


まずは参加希望者に対して問いたい『覚悟』と『準備』の心得についてを述べましたが・・・


次に『淡路島ロングライド150』という大会について僕の思うところを述べたいと思います。

確かに参加費10000円(開始当初9500円)というのは、この手の大会にしては比較的リーズナブルではあります。

過去にあった琵琶湖一周サイクルマラソン等は、元々同じくらいの参加費だったはずですが、年々参加費が値上がりし、18000円を超えた辺りから参加者離れが始まって、消滅してしまったという経緯がありました。

理由は地元のボランティアの方々が飽きてしまったり、一部マナーの悪い参加者に対して反感を持ったり、事故などがあったりで、運営が厳しくなったというものだったと記憶しています。

琵琶湖アイアンマンといった、世界的にもカテゴリーの高かった大会さえ、そのような理由で無くなったので、そう思うとこういったイベントを長く続けていくという事は簡単ではないという事。

淡路島に関しては花博で頑張り過ぎた煽りもあって、観光による収益をもっともっと上げたいところ。

そういう意味では今のところ、こういったイベントにおいての誘致はプラスに働くと見ていいでしょう。

しかし冷静に考えて下さい!

今サイクリングブームに乗って、自転車のお客様向けに頑張っている、淡路島各地のお店や施設等は、すべて大会による恩恵を受けるのでしょうか?



それも『否』でしょう。


なぜなら大会にはルートの指定と制限時間があるので、道を熟知して尚且つ、そこそこのペースで走れる人じゃないと寄り道なんてできません。

もし参考程度とはいえ、タイムまで計っていたとしたら、寄り道だってそうそうしないと思います。

結果的に大会の恩恵を受けるのは・・・

宿泊施設とタコせんべいの里、ハイウェイオアシスなど、旅行会社に手数料を支払うシステムを持った施設くらいであります。

今は大会を主催する側でどこが最も主権を握っているか等は不透明になっていますが、今大会が誕生してからもう7回目(だったかな?)って考えたら、その辺の利益がらみが運営の仕方に表れていると思いませんか?

いくら当日が朝早くからスタートしているとはいえ、土曜日の受付に間に合わない人の為の当日受付がないのが不親切です。

地元の参加者に至っては、なぜわざわざ受付の為、前日に淡路島まで渡らないといけないのか?って話である。

受付は明石会場や三宮会場などがあってもいいのではないだろうか?

そんな事もあって、嫌でも淡路島に宿泊させよう・・・とかハイウェイオアシスでお金を落とさせようという魂胆が見えてしまうのが残念に思えてならない。

そもそもスタート地点の立地から考えても、ウェスティンホテル以外に、十分な部屋数を持った宿泊施設もないのだが・・・

もう少し参加者目線の運営に切り替えてもらえないものだろうか?


あと兵庫県サイクリング協会を通さないっていうのも気になるところで、勿論兵庫県の協会がしっかりと仕事してくれるかどうかは別問題ではございますが、淡路島一周規模の大会で兵庫県が関わらないっていうのは、一体どうなっているんだ?って思えたりもする。


しまなみの人気とコースレイアウトに比べたら、淡路島がそれを上回るのは不可能だとは思う。

それでも地元参加者を大切に考えた運営をしてくれれば、参加者の家族や友人などがボランティアをしてくれる可能性も増え、活気がアップするようにも思えるのですが・・・いかがでしょう?

今年は祝日とはいえ、月曜日に実施される大会なので、本来なら僕も当店のお客様方と参加したいのですが、受付のタイミングなど考えたら、人のスケジュールなんてクソほどにも考えていないっていうのが伝わってくるので、やはり心から参加したい!とは到底思えないのであります。



僕の提案としては参加者の自己申告でもいいので、申し込みの際、走力がどの程度かを比較する為のアンケートを取って、その走力に従ってゼッケンを配布し、走力に自信のない参加者には朝早いスタートで案内して、前日までの受付を厳守させ、走力に自信がある人は、当日のスタート時間を後方に回して、当日の受付も可能にすればいいだけなのではないかと思えるのです。

大体早い者順にスタートさせているくらいなのだから、当日受付は可能なんじゃないかと・・・

いや~六甲山ヒルクライムでもそうでしたが、スタートが集合の早い者順とか・・・やはりおかしいですよ。

ちゃんとクラス分けして、時間通りスタートするようにしていかないと、ルーズな参加者を増やしてどうするんでしょうか?

単なるお祭り騒ぎをしにきてるんじゃないんだから・・・



とりあえず色々と納得のいかない事だらけで、またグチグチと文句を言ってしまいました。

あくまで僕の持論ですから、人様の考え方を一方的に否定するものではないので、こういう考え方もあるのか・・・という程度の、参考とまでにして下さい。

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