前半戦の試乗車は非常に評価が難しかったのですが、個人的にはクオータの『キラル』が、今のところダントツで良かった感じ。
ただ『マドン9.9』はステムの長さやシートピラーの長さ、根本的なフレームサイズがバランスよく決まっていたら、もう少し違う評価になったかも知れない。
そもそも『マドン9.9』にしろ『ドグマF8』にしろ、ハイエンドバイクって言うだけあって、シッティングで乗っている時に感じる、カーボンの振動の収束速度といい、どこか高級車の風格を感じる上質さはあった。
それに対して言えば『キラル』は若干劣る感じはあったかも。
ハイエンドバイクをレクサスとしたら、キラルはS15シルビアみたいなイメージ。
振り回しやすいけど乗り味に上質さはあまり感じられなかった。
まあ100%全ての要素を満たす都合のいい乗り物なんていうものは、自転車に限らず車でさえ存在しない。
僕のようにコントロール性や反応速度の素晴らしいワクワクするような自転車を求める場合は、快適性とか高級な質感といった要素は求めるものじゃない。
全てを100%に近づければ必ず矛盾という歪が発生する。
そういう意味で『ドグマF8』は、全ての要素を80%くらいでバランスを保っている印象でした。
優秀だけど何だか面白くない。
とまあそんな話で、更に違う自転車に乗ってみました。
時間待ちのラピエール『ゼリウスSL500』はもう少しかかりそうだったので・・・
ここでエヴァディオの『ヴィーナスRS』を乗ってみました。
エヴァディオのブースもかなり賑わっていたので、サドルの高さ調整をしてもらうのも申し訳なくて、サドルが低いまま乗ってきました。
やはりサドルの高さが合っていないと本調子では乗れませんが、それでも明らかに他の自転車とは違う乗り味。
まるで自転車が生きているみたいな挙動。
ポジションをバチッと決めさえすれば、確実に人馬一体になれるような感覚を味わえます。
『キラル』がS15シルビアならこの『ヴィーナスRS』はFD3S型のRX-7といったところです。
前後の重量バランスもほぼパーフェクトな感じで、思い切ってコーナー(カーブ)に飛び込んで行けます。
エヴァディオオリジナルのホイールもなかなかの出来栄えです。
サドルも新しくラインナップを予定しているエヴァディオオリジナルですが、このサドルも恐ろしく出来がいい!
快適性もあってペダリングもしやすいレーシングサドルで、今まで乗ったどのサドルよりも癖が無い!これだったら200kmでも300kmでも楽に走れそう!って思えるくらいの気持ちよさ。
エヴァディオブースで出会ったM様も、当店でCEEPOの『マンバ』とコーダーブルームの『ファーナSL』を購入して下さったのですが、エヴァディオの新型に乗ってみてすごく良かったという反応で、特にバッカスSLが気に入ったようでした。
ところでようやく東商会さんの順番が近づいてきました。
『ゼリウスSL500』ですが・・・
ホイールがアクシウムって事で、ちょっと重さを感じてしまいました。
価格帯で考えたらかなり上質な乗り心地でしたが、漕ぎ出しの軽さは・・・
ちょっと引きずる感じ?
そんなに軽快ではなかった。
先代ゼリウスの方が楽しいフレームに思えます。
やはりアルチメイトモデルを試乗してみないと、本来のゼリウスSLの実力は判りません。
それはそうとラピエールを買おうか迷っているギャルに『エアコード・アルチメイト』を勧めたんですが、実際に試乗している姿を見てビックリ!
ギャルとは思えないフォームと力強い走り!
思いの他走り慣れた女性でした。
そしてかなりエアコードを気に入っていた模様。
僕は次にSfida(スフィーダ)のブースへ行きました。
廉価ホイールだという新型のチューブラーホイールと、ヒルクライム向きに作ったというフレームを試してみました。
社長は自信無さげにしていましたが、そんなに悪くない!
個人的には『マドン9.9』や『ドグマF8』より好みです。
ハンドル位置ももう少し下げればダンシングもしやすい感じがしました。
反応速度がもう少し俊敏だったら、尚良かったという印象です。
次にキャノンデールのブースへ・・・
『スーパーシックス・エボ』に乗ろうか迷ったのですが・・・
バッカスSLと比較したくて『CAAD12』を選びました。
順番待ちの時にスーパーシックス待ちのお客様が、「CAAD12とだったらどっちが良いですか?」って質問をしていたのですが、「そりゃCAAD12なんかより、断然スーパーシックス・エボが良いに決まっているじゃないですか!」とスタッフさんが答えたのを聞いて、「おいおい!マジか~!」って気分になったものの・・・
乗ってみてビックリ!
これは『ドグマF8』と同等か、全てにおいて少し勝っているような印象でした。
アルミフレームとは思えないようなバランスの良さ!
漕ぎ出しの軽さも申し分なく、乗り心地も(メーカーがPRしている程ではなかったが)十分良い!
そしてコーナーリングの安定感も、ややラディウス値(回転半径)は大きく感じたものの、すごく安心できる印象でした。
Made in USAにこだわっていたはずが、そうじゃなくなったキャノンデール。
しかし自転車は相変わらずいいものを作っていました。
そしてその感覚も新しいうちにエヴァディオの『バッカスSL』を試乗しました!
ちょっとこのカラーリングデザインは個人的に好みではありませんでしたが・・・
やはりこの自転車は面白い!
『ヴィーナスRS』も人馬一体に感じる自転車だが、これも同じく人馬一体になれる喜びを味わえる。
むしろ『ヴィーナスRS』より加速する感覚がダイレクトなので、こちらを好むという人も多いんじゃないでしょうか。
コーナーリングも振り回せます!
ただし変速は基本的、こまめにやってもらいたい感じです。
今回一緒に行ったメンバーの中でも、H江様とK田様にはかなりの高評価を頂いていました。
O様2号は「現実的に買いやすい価格帯って考えたら、間違いなく『バッカスSL』が最高に良かったけど、予算さえ許せば『ペガサス』が一番楽に感じました。」との意見でした。
既にエヴァディオの『ペガサス』に乗っているH川様は、『ヴィーナスRS』が良かったといいつつも、結論としては『ペガサス』で十分満足しているので、それを超える自転車は無かったとの事でした。
15:00を回ったので帰りましょう!って皆さん集合して頂いたのですが、K田様が『マドン9シリーズ』の試乗がしたくて、既に30分以上待っているって話だったので、もう少し待って差し上げる事にしたのですが、更に30分以上経った頃にようやく試乗ができたそうで・・・
結局今回の試乗で『バッカスSL』以上に熱くなれる自転車は無かったという結論に加え、現在まずはサーベロの『R3』を乗りこなしてみたいというご意見でした。
H江様はコーダーブルームの『ファーナSL』と、エヴァディオの『バッカスSL』を是非乗り比べてみたいとの事でした。
3月26日(土)~27日(日)は当店でエヴァディオとコーダーブルームの合同試乗会を開催致します!
女性向きの小さいサイズも用意しますので、ジャパンブランドの素晴らしさを是非多くの方に知って頂きたいと思っています。
ちなみにコーダーブルームの試乗車は既に当店に到着し、組み立て準備も終えています。
なんとコーダーブルームの試乗車は全て新車です!
メーカーの本気度が伝わってきますね。
『ファーナ700』の500mm(適正身長170cm~180cm)と395mm(適正身長145cm~155cm)の2台に加え、『ファーナSL』の465mmサイズ(適正身長165cm~175cm)と『レイル20』(ミニベロ)を1台ずつ・・・
合計4台の試乗車がございます。
それに加えてエヴァディオからは『ヴィーナスRS』、『バッカスSL』、『ペガサス』の3車種で約10台ほど用意する予定でいます。
是非HAT神戸まで試乗をしに足をお運び下さい!!
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