いつも行き慣れているエリアではなく、少しずつ歩いたことのないルートをコンプリートしていきたくて・・・
六甲山系ってだけでも、とんでもない数のルートがあって、縦走路のように日常的に誰かが歩いている人気のルートもあれば、都市開発(高速道路建設)の影響でルートが変わった道や、自殺や死体遺棄の現場になって誰も通らなくなった廃道まで・・・
もちろん「昼間でも通る事はオススメできない。」ようなルートもある。
毎日のように六甲山系を歩いているからと言って、そんな人でさえ知らないルートも数多く存在している訳です。
ずっと身近に住んでいたから気にも留めなかっただけで、六甲山系は東西に縦走すると約50kmの道程があって、そこに毛細血管のように南北のルートが複雑に絡み合っているのだ。
それならルートがある程度ハッキリとしている北アルプスの方が判りやすくていい。
前穂北尾根だとか槍ヶ岳の北鎌尾根だとか、危険と言われるバリエーションルートでも、尾根にさえ出れば向かう先は見えてくる。
ただひたすらテクニカルな難所が多いっていうだけ。
でも六甲山系の毛細血管ルートの中には、踏み痕を探すのさえ困難なルートもある。
谷や沢も多く森も深い為、遭難に陥るリスクは高い。
単純に歩いている人の多くはガイドブックや、看板に表示されている一般的なルートを選んでいるから、そういった遭難件数が少ないだけ。
子供の頃花山に住んでいて、石楠花山や二子山を遊び場にしていた僕は、六甲山には怖い場所が沢山あるって事を知っている。
そういう(怖い)ところをまた歩いてみたい願望もあるけれど、意外に歩きやすいルートとか、いつでも行けそうなルートは全然歩いた事がなくて・・・
そういう(歩いた事のない)ところから徐々にコンプリートしていこうかと思ってビーナスブリッジに向かいました。
市章山より北のルートは何度か夜中に歩いた事もあるので、今回は錨山より南のエリアで歩くことにしました。
諏訪山山頂を経て北へ進む道と、それを迂回して北で合流する道。
そしてもう一つは一度南(諏訪神社方面)へ下って山手女子高校の北から西へ巻いて大龍寺の参道と並走する道。
今回は後者のルートを進みました。
今回は僕とアキラ君の2人で歩いています。
あそこを右折します。
再度谷からの神戸の景色です。
朝日が暖かいです。
詩でも書きたくなるような小径です。
あの二人組にはこの後に道が合流するポイントで追い付きます。
左手は結構な急斜面です。
大戦時に作られた壕を保存してらっしゃるのか・・・それとも今後に備えて独自に作ったシェルターなのか?
あえてはっきりとわかる写真は掲載しませんが、ここの道を歩けば必ず視界にそれが飛び込んできますので、きっと「スゲェ~!」って驚くに違いありません。
この辺りは道幅も狭く欄干も無いので、夜間歩くのは危険ですね。
ここは最初の合流地点。
橋を渡った向こうが大龍寺の参道。
この道自体はあと少し参道と宇治川(再度谷川)を挟んで並走します。
今回我々は右に曲がります。
この左にもう一本続く道から再度ドライブウェイ及び諏訪山方面に裏側から戻ります。
ここの道は六甲山系の道としてはそこまで整備されていません。
知る人ぞ知るマイナールートと言っても良いでしょう。
ここは良い感じで標高を稼ぐので、落ちたら無事では済みません。
「うお~っ!落ち葉の絨毯や~!」と歓喜の声を上げた瞬間「あれ?」
「なんじゃあのゴミの数?」
再度ドライブウェイの上から車に乗った人間が家庭ゴミなどを不法投棄したものが、雨で流されて斜面に蓄積して行っています。
たのむから民度の低い事はしないでくれよ。
こういうのボランティアで清掃・・・って言いたいところだけど、斜面が危険なので結局長い期間放置になるんだよね。
バケツとか・・・
アキラ君とか・・・えっ?放置して帰る?(笑)
こういう案内看板がある道はまだ迷いにくいので安心ですね。
さあ再度ドライブウェイを歩いてみましょう!
あの辺りが怪しいですね。
いやいや・・・何でこんな物まで捨てているの?
カーブナンバー14番ですよ!
ここに不法投棄の悪い奴が集まって来ますよ!
っていうか、ここって結構事故が多いカーブなんだけどなぁ・・・
下山する側の車がセンターラインを割って曲がり、対向車と出合頭にドカン!ってな具合に。
こんなところで路駐して不法投棄するとか、事故の誘発にもなるから余計にやめて欲しいですね。
アキラ君が眺めている辺りが投棄ポイントです。
六甲山系って『瀬戸内海国立公園』なんですよ?
自然景観を保持しないといけないので・・・
廃棄物の投棄はもちろん、特別地域だと許可のない動植物の捕獲や採取も犯罪になりますから・・・
むしろそういう人を見かけたら現行犯で常人逮捕して下さい!
そう言う僕は小学1年生の頃、炭ヶ谷(二子山の登山道)に作っていた秘密基地を、先輩に壊されないように罠の落とし穴を掘っていたのですが、友達が集めて基地に隠していた木の実などを狙ってきたのか、あろうことかイノシシが落とし穴に落ちてしまい、谷上の農家にそれを伝えて助けてもらった翌日、学校でしこたま怒られるという経験をしたお陰で国立公園内でのルールっていうものを意識するようになりました。(秘密基地も撤去させられました)
さっきの合流地点より諏訪山方面には、このような歩行者用の側道があります。
紅葉を愛でながら歩きます。
そして次なる分岐ポイントがやってきました。
右は諏訪山山頂を迂回してスタート地点の分岐に戻ります。
更に・・・
道路を挟んだ向かい側には錨山への登り口があります。
誤って踏み外さないようにして下さい。
何か案内が立っています。
再度ドライブウェイまで90m?
これから山頂に上って下るまでが90m?
嘘です。
直線距離ならあながち間違いではありませんが・・・
逆方向から来た場合、確かにここから90m戻れば道路です。
向きを考えて書いて欲しい内容です。
ここから山頂まではこんな階段が100mくらい続きます。
そしてアキラ君と山頂まで競争!
山を走り慣れてないアキラ君は置いて行かれる。(笑)
そうは言っても、僕も一息で山頂まで走ったらハアハアゼエゼエ・・・。
これでも26歳くらいまでは、オフのトレーニングで新神戸駅から紅葉茶屋まで全力疾走で5本とか10本とか走って、たまにチームメイトを驚かすために「今日はちょっとだけ距離を延ばすで~!」って言いながら、ちょっとどころか六甲山のカンツリーハウスまで休まずにハイペースで走って・・・
全員で死にかけて・・・歩けなくなったメンバーの肩を担ぎながら、ロープウェイで有馬へ下山し、神鉄では本当に死んだように爆睡して新開地まで帰る・・・なんていう荒行もしていました。(笑)
お陰で六甲山系全山縦走もペースを抑えれば、須磨浦公園からカンツリーハウスくらいまでなら走って行けていたので、宝塚まで8時間を切るか切らんか・・・くらいで走破できていた訳です。
それが今ではここの100m程の登りで息切れって・・・(笑)
我ながら情けない体力になったものだと思う。
その向こうに市章山が隠れています。
そして山頂から一気に階段を下りましょう。
相変わらず道は狭いので慌てないように落ち着いて歩きましょう。
とか言いながら僕らはほぼ走っていますが。
ここを下れば今回のスタート地点であるビーナスブリッジに到着です!
お疲れさまでした。
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