電話の場合、声のトーンとか口調でほぼ決まっちゃいますよね。
残念ながら接客業なので、爽やかさや清潔感、誠実さの欠如している方には不向きかな・・・と思う訳で。
あと「自転車が好きで・・・」っていう志望動機については・・・
「私は自転車が好きでロードバイクにも乗っています。趣味は淡路島1周など長距離を走る事です。」
そんなの正直どうでもいい話なんですね。(笑)
だからどうした?って言いたくなる。
自転車屋で働く人間が自転車が好きなのは当たり前の話。
中には自転車が趣味でなくても、仕事と割り切ってバリバリ売っている人もいる。
良く耳にする話で、スポーツサイクル専門店で働くスタッフに多いのが、ロードバイクを丸々1台組み立てが出来る事がすごい事だと勘違いしている人がいるらしいって話。
更に酷い場合だとママチャリを売っている自転車屋を『ママチャリ屋』って差別しているそうだ。
部品点数など考えてもママチャリの方が遥かに構造が複雑で、元々のコストが安い分、部品一つ一つの精度が高くない事も加味すると、限りなく100点満点の自転車に仕上げる事が容易ではない事を知らないだけ。
知る必要がないから見下しているだけ。(確かに海外で組み立てられたママチャリを、皮むきとハンドル起こしをしただけで店頭に並べている自転車屋さんも多いので、見下されても致し方ない事情があることは否定しませんが・・・)
なので「自転車が好きなんです!」って当店に入社したところで、ママチャリや電動アシスト自転車の組み立てや修理の方が圧倒的に多いわけで・・・
そこで「僕の思っていたものとは違っていたので辞めさせて下さい!」ってなるようなら、最初から自転車好きを軽々しく語ってくれるなよと思う訳で・・・
当店は「他店で直してもらえなかったんですけど、これってどうにか走れるようにできませんか?」とか、「海外製で規格が違うからって、どこのお店でも修理を拒否されるんですけど。」っていうような自転車の修理も多いです。
僕自身がこの6年間で初めて見たような故障だったり部品だったり、そんな修理も数多くありました。
当店のスタッフでも生まれて初めて見るような自転車や、故障個所を目の前にしたら、大半は固まってしまって「店長、これって直るものなんですか?」って平気で聞いてきますけど・・・。
僕に至っては聞く人がいない訳で、見てその場で即座に判断し、一度直すと言った以上は何が何でも正常に走れる状態に修復するのが責任なので、逃げ道なんてありません。
お客様の本気度次第では、僕はワンオフで部品を製作してでも、その自転車を直したいと感じる事がありますし、古い自転車でも大切に乗ってくれているのを見ると嬉しい気持ちになります。
なので単純に自転車が好きだからって理由だけで出来る仕事ではないので、工具の使い方や手入れであったり、職人としてのスキルをどこまでも極めたいって情熱とともに、お客様の気持ちを大切に考えてくれる人じゃないと、この仕事は続かないかな?って感じています。
まあそうはいっても小売業なんで、自転車を売らない事には利益もないし、従業員の給料もないので、メンテナンスの技術は自信がないけど、自転車の販売なら任せてくれ!って人がいてもある意味バランスが取れていいのかな?って感じたりします。
それなら女性でも安心して働けますし・・・
そもそも僕は学歴も不問ですから。
僕の尊敬している人の中には、中卒なのにとても知性に溢れた会社社長や役員が何人かいます。
その人たちの生き様を見て育ってきているので学歴は不問。
学歴があっても・・・判断力が低くて周りの空気が読めず「何をしたらいいですか?」って、いつまでも人の指示待ちをしているような人は給料泥棒だと思っています。
それよりは「こんなことやってみたいんですけど!」とか、例えそれが見当違いな事だったとしても、積極的に自分の出来る事を見つけ出そうと前向きな人の方が将来性が高いでしょ?
なので志望動機一つとっても中身のない人と、自分を磨きたい人とでは天地の差がある訳で、今のご時世40歳以上の人材はくたびれていて、少しでも楽したい人が多く・・・
30代はラストチャンスを求めて待遇が良いところを探しがち・・・
20代は早い段階でリタイアを経験しているので、「思っていた会社と違った。」等と、よくわからない理由で仕事を辞めた人などを含め、とことん何かに打ち込んで失敗した経験とか極めた経験とかも無い人の方が多数だと思う。
ただしそんな中途半端が嫌で、次は完全燃焼したいと思っている人が少なからずいる。
そんな少数派を発掘することが思っていた以上に難しい。
SNSなどネット社会になって、そういった夢や目標を持った者同士集まりやすいのかと思いきや、便利な世の中になり過ぎて、物事を調べたり実際に検証する人が減って、全体的に他力本願な人が増えたなぁ~って感じる今日この頃。
他力本願な人は会社や組織にとって癌にしかならないので、採用なんて頼まれてもしたくないですし・・・
何かやりたくても人手がないと出来ない事ばかりなのに、仕事を任せられる人材が少なくなっている現実に頭が痛い。
育てられないのは経営者の手腕の問題?
それも否定は出来ないのかも知れないけど、「なんでこの程度の事で挫けるんだ?」って思うような事が多いのも事実です。
ホント・・・根性とか責任感のない人が多いというか。
根性に至っては最近ではNGワードみたいな扱いになっているけど・・・使われ方そのものが間違ってない?
まあ先ほどは自転車屋で働きたい動機として「私は自転車が好きでロードバイクにも乗っています。趣味は淡路島1周など長距離を走る事です。」等と嬉しそうに言う人を、そのくらいのことでどう信用しろっていうの?って話をしましたが・・・
でもその自転車でのサイクリングの経験など、その人の人となりが見える場合もあるので、僕はその人がどこでどんな出会いや発見をしたのか、とても気になったりはします。
あと俗にいう勝ち組ってタイプの人は伸びないので要らないです。
人って失敗や挫折を何度も味わってこそ強くなるし、答えなんて100%正しいものが見つかる訳もないし、そういう中で必死にもがいた経験のある人じゃないと、他人の痛みとか辛さとか共有できないでしょ?
そういうのを共感できる仲間にこそ僕は仕事を任せたいし、手を差し伸べたいと思う。
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