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2017年12月17日日曜日
ネット販売の自転車にはこんな盲点もある。
まさかの逆JIS組み!
ディスクブレーキ仕様なのに逆JIS!
一瞬組み立てるのをやめようかと思ってしまうくらいの衝撃!!
ホイールの組み方にも色々あります。
ラジアル組みやタンジェント組みくらいは聞いた事ありますよね?
ラジアル組みはパリの街のような放射状にスポークを張るシンプルな組み方。
タンジェント組みはスポーク同士を交差させて組み立てる一般的な組み方。
タンジェント組みには2本組み~8本組みといった、交差させるスポーク同士の間隔で乗り心地を調整したり、更にはその組み方にもJIS組みとイタリアン組みという大きく2種類の組み方が存在する。
簡単に言えばJIS組みは左右のスポークの組み方が点対称になっていて、イタリアン組は逆に線対称になっていると言えば何となく解ってもらえるような・・・
やっぱり解らないかなぁ~?(笑)
とりあえず言える事はディスクブレーキのように、ホイールの中心付近で一緒に回っているブレーキローターを、ブレーキキャリパーが回転方向に対して逆方向へ引っ張るような形で止めようとする制動システムなものですから、ハブのフランジの外側から出ているスポークが、回転方向の反対向きに引っ張られるような向きで組み方をするのが一般的。
そうすると選択肢は2つ!
JIS組みか逆イタリアン組みしか無いのであります。
ママチャリもローラーブレーキやバンドブレーキなのでJIS組みをします。
話は戻りますが写真の自転車は、お客様がネットで購入したものを組み立てて欲しいというご要望を受けて、箱に入ったままお預かりした自転車です。
当然ネット販売の自転車を簡単にのさばらしては、安全なサイクリングライフもあったものじゃないし、何より我々小売りの店舗が存在する意味も損なわれてしまいますので、組み立て工賃は当店に限らず、どこのお店に持って行っても高くて当たり前!
断られるようなケースもザラにある案件なんです。
その代わり、「それなりに料金がかかってもいいから、どうかしっかりと組んで欲しい!」と頼まれれば、当店は責任を持って引き受けます。
ところが写真の通りです。
逆JISなんて組み方は普通でもやらないです。
この自転車のメーカー、或いは製造させている工場の職人さんは、ディスクブレーキの力のかかり方とか考えた事もないのでしょうね。
これがネット販売で売っている自転車の恐さですよ。
スポークを一度ばらして組み直す?
それも一瞬考えたけど、さすがに手間と工賃が余計にかかってしまう訳で・・・
今回は本格的なMTBとかではなく、ファットバイクというスタイリングで楽しむような自転車だったので、ハードにブレーキングを多用する訳ではないという理由で、一旦このままでバランス取りして組み立てる事になりました。
そして更にこんな問題まで!
シートクランプバンドのボルトが短過ぎて、シートピラーの固定ができない案件まで発生!
仕方がないので当店で販売しているクランプバンドに交換して組み立てました。
その他にもごつい車両に対して薄っぺらいクランクとか・・・剛性が心配。
ブレーキキャリパーもパッドの交換ができるのか心配になるような作りで・・・。
もしかしてパッドが消耗したらキャリパーごと交換しろって話なのだろうか?
安いからってネットや、専門店ではない量販店で自転車を買おうとしている方々は、素人には知る由もないあらゆる盲点が潜んでいるって事を覚悟して・・・
『安物買いの銭失い』にならないよう、くれぐれもお気をつけ下さいませ!
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