2018年12月14日金曜日

ラルプデュエズ登山部!『目指せ!みんなで奥穂高岳!』活動開始致しました!

タイトルは後付けなので適当な事を書いています。(笑)

元々は金曜日の夜にH川様が飲み会なので・・・に始まっての『土曜日は山歩きにしましょう!』って話になっていたのです。

更には「山歩きだったら私も参加したいです!」とミワさんも参戦する事に。

飲み会明けで山の麓まで自転車で上るのもいきなり苦行なので、灘丸山公園の駐車場に車を駐車して出発するプランを考えました。

当初の僕のプランは長峰橋より山寺尾根を歩いて掬星台まで登り、下山はロープウェイとケーブルカーでズルしよう!ってものだったのですが・・・


道中で色々な手違いが発生したのと、ロープウェイとケーブルカーは10時にならないと動かないという罠がある事をすっかり忘れていた為、結果的に上の写真のルートになってしまいました。(黄色に青線が登ったルートで、赤線が下山ルート)

という訳で12月 8日(土)の朝・・・


丸山公園からの景色。(7:20)


何ですかこの看板?

ここでゴルフの練習なんてする迷惑な人がいるんですね。(汗)

ちょっと遠いですけど練習場に行きましょう!


長峰橋の西に山寺尾根への登り口があります。(9:26)


ちょっと太々しいニャンコがお見送りをしてくれています。

この辺りは道路整備中で通行禁止箇所があったり・・・イノシシの泥浴びの跡が点在しており、非常に歩き難い区間でした。(マップに書き込んだ赤丸の①番の区間)


東には長峰霊園があります。

その霊園から杣谷峠~穂高湖~鈴蘭台と抜けて明石の大蔵谷まで続く道が徳川道と言います。

これは江戸末期に参勤交代の大名行列と、神戸港に駐屯する外国人とのトラブルを避けるために作られた、西国街道のバイパスらしいのですが、結局完成して間もなく明治を迎えたという残念な道でもあります。


左手に摩耶観光ホテル(廃墟の聖地)を経て虹の駅まで登る点線ルートがあるのですが、そこをスルーして沢を渡った辺りで運命のいたずらが発生。(地図上の②の地点)


ここで右手に巻いて山を登るルートと左手に沢沿いに登るルートに分かれる。

この時点で実際に僕が手にしていた地図は、もっと縮尺の小さな地図だったので、そこまで細かな道の変化を読み取れるものではなかった事と、案内看板に右方向は『杣谷道』と記載されていたので、杣谷道=徳川道と解釈している僕には混乱の材料にしかならず・・・

沢沿いの道が廃道にしか見えない僕には、一抹の不安を感じつつではありましたが、迷わず左のルートへ進む事を選択。

後日談ですがやはり右のルートは山寺尾根だったそうです。

ただしヤマケイの地図で点線にすらなっていないルートで徳川道に合流する道と、山寺尾根へ続く道とが分岐するポイントがあって、そこまでの区間は山寺尾根=杣谷道=徳川道となるカラクリでした。


本当にこの道で大丈夫なん?って思えるような道です。


落ち葉で滑ったら沢に真っ逆さま!

まあこの程度の斜面を滑落したくらいで死ぬ事はないと思いますが、危険である事には違いありません。


途中でまた沢を渡って対岸を登ります。


明らかにほとんど人が歩かない廃道の予感・・・(苦笑)

地図上では点線すらない完全なバリエーションルートになっていました。(後日確認)


小さな滝を観ながら歩くのは楽しいのですが・・・


ミワさんは不安そうに歩いています。


登ったら楽しそうな岩壁を対岸に見ながら歩くと・・・


堰堤の手前に2段の滝が現れます。

手前の滝を登った所に鉄製の橋(ハシゴ?)が掛けてありましたが、左右の骨組みだけしか残っておらず、岩から岩へ飛び移って再び左岸に渡ります。

ただ滑りそうな雰囲気の岩が多いので、ミワさんは手堅いルートを探って渡る。


そこから左岸を登ると山寺尾根に合流できるのですが、その高さまで登る斜面が強烈でした。(地図上の③の地点)

階段の箇所もあったのですが、大半が滑りやすい土の斜面を、岩や木の根っこを頼りに登ります。

一部ロープも設置されていました。


堰堤の横にある鉄階段。

本当はここって山寺尾根と合流しているんですけど、『先ほどの巻き道と合流している=これって杣谷道だよね?=徳川道に入ってしまったら遠回り』の思考が働いてしまい、直後に分岐があったはずなのですが、右には入らずに直進する。(地図上の④の地点)


次の堰堤までの道も落ち葉で滑りやすそうな道で危険でしたが、今更後にも引けず地図上の⑤の地点に到着。

まともに案内看板も無く、目印のリボンも無いルートを歩いてきましたが、堰堤の山側の広場のど真ん中に1本だけリボンがぶら下がっていたので、その地点に立って周りを見渡す。

谷川は2手に分かれていたのですが、左手(西側)の沢に沿って道らしいものを確認出来たので進む。

ここは後日判ったのが摩耶東谷と呼ばれるルートで、⑤の地点より先は点線ルートにすらなっていないバリエーションルートである。


たまに木の枝に赤や白のビニールテープが巻いてあるので、何とか歩ける道だという確信が持てる訳で・・・

でもこんなところで遭難したり、滑落したら・・・誰にも見つけてもらえず死んでしまうかも知れない・・・

そんな寂しいルートだったりします。


この小さな滝を渡ったところにトタンでできた廃墟が転がっています。


地図上の⑥地点ですが、小屋の廃墟がひっくり返っており、更に滝の上にも小屋。

同じ建物かと思ったら、後日調べて別の建物だった事が判明。


これなんですかね?

ガラスの残った開き戸が当時の生活感を匂わせます。


しかしここは何に使われていた小屋なんでしょうね?

ここの滝は不動滝と呼ばれている事を後で知りました。

そして地図上の⑦の地点でまた道が2手に分かれていた。

左手は西へ直進。

右手は廃墟小屋と滝を右に見ながら北上する道。

僕の見立てでは左の方が歩きやすいし、ロープなども設置されていて人が歩いていたであろう事が判るようになっていた。

するとH川様が、案内看板らしきものを発見し、「左は虹の駅で、右は危険と書いています。」との事。


そこで疑う理由も無いので西へ直進。

こんな谷底にタイヤのついた車のホイールが捨ててあってビックリ!

不法投棄?

こんな場所まで持ってくるエネルギーがあるなら・・・って話です。

この先で右へ斜面を登って行くルートに・・・

しかも滑りやすい急斜面でかなり難易度は高め。


目印も白いテープが巻いてある木がまばらなので、ルートファインディングの基礎ができていないうちは絶対にこんな道を一人で歩いてはいけません。


ここなんてしばらく目印無しですよ。

この時点で僕は空の明るさが増した事により、間もなく今登っている斜面のピークに出るから、そしたら次に向かうべき方向が判るし、まずは登るしかないだろう!って考えで登っています。

山歩きで迷った時は一旦稜線や見渡しの良い尾根に出るのが鉄則。

よく「山道で迷った時は来た道を戻れ!」という話を聞きますが、登りで迷った場合は状況によっては戻ると危険な場合があります。

今回歩いているルートなどは落ち葉も多く沢や谷も多いので、滑落の危険性が高いです。

そのうえ下りの方が慎重に歩かないと事故を起こしやすいので、僕は虹の駅方面に向かっている事を信じてピークを目指しています。

更に怖い話をすると、木に巻き付けているリボンやテープですが、あれも地元の山岳会などが道に迷わないように巻いてくれている場合もあるのですが、基本的に誰がどういう理由で巻いたものなのか判らないケースが多いらしく。

道標としての役割とは違う場合もある事を考えると、むやみに信じてはいけない訳です。


でも目印になるテープが巻いてあるという事は、少なくとも誰かが歩いた事があるルートな訳で・・・

しかもこの直前には長めのロープもあって、ミワさんにはロープを使ってここまで登って頂きました。(ロープの根元が抜けたら事故になるので、僕が上でロープの先を確保)

色々な可能性を重ね合わせて最善の選択をしないと、最悪遭難する事になります。


僕としてはH川様とミワさんの命を預かっている立場ですので、安心材料としてのルートファインディングに全力を尽くしています。


とはいえ、ここの登りは険しかったです。

木の根っこや幹に掴まりながら登らないと、滑って歩けません。

ここの斜面が登れるんだったら穂高連峰でも・・・ザイテングラートや北穂高南稜ルートは余裕で、それどころか岳沢~前穂高ルートの重太郎新道ですら問題なく登れそうです。

ただし酸素の薄い標高3000m以上に登る事による高山病のリスクや、高度感による迫力の違いは考えないものとしてですが。

しかし高所恐怖症のはずのH川様の安定感のある登攀に、ものすごく秘めたセンスを感じます。

これはいつか皆さんで北穂高小屋の美味しいカレーライスを食べながら、槍ヶ岳を眺める為だけに穂高へ登る事も夢じゃないのではないか?という期待すら感じる・・・


そんなとんでも登山でした。


急斜面はまだまだ続きますが、僕は途中くらいから楽しくて笑いが止まらない。


実はもうピークだと思って目指していた付近に人工的な建造物の影を確認しており、それが摩耶観光ホテルなのか、ロープウェイの駅なのか、或いはそれらに関わる建物なのか・・・

既にそういった確信があったので、ここの急斜面を素直に楽しめています。


ようやく斜面の傾斜も緩くなってきました。

僕は小走りで先の景色を確認しながら、たまに振り返って撮影。


ここに来て赤いテープやリボンが確認出来ました。

目印は白よりも赤の方が見つけやすいので助かります。


「もう着きましたよ~!」と声を掛けたらミワさんがホッとしていました。


一瞬摩耶観光ホテルかな?って思ったのですが、向きの違いとか金属の柵とかを確認出来たので、すぐにこれがロープウェイの駅であることが判りました。

後日調べていると、意外にもこの摩耶東谷を歩いた人の記事が多かったので抜粋します。

ここまで同じルートを歩いたと思われる方たちの記事。
http://ws2501.tenkomori.tv/e420246.html
http://yamaaso.sunnyday.jp/newpage560.html

不動滝から危険と書かれていたルートを歩いたであろう人たちの記事。
https://yogayama.jp/rokko-higashidani180514/
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1594330.html
https://yamap.co.jp/sp/activity/801027

次回は是非、危険と書いていた方のルートを歩いてみたいです。

堰堤の真ん中を抜ける道とか、とっても神秘的な道のようなのです。


こんな所を歩くなんて思いも寄らなかった我々ですが、距離が短いながらもなかなかの充実感でした。(時間は 8:25)


営業時間前なのでとっても静かです。


向こうに見えるのが掬星台(星の駅)です。

本当はあそこまで歩きたかったのですが、10時にならないとロープウェイが動かないので、今回は行かなくて正解でした。


係のスタッフも誰一人いないのでちょっと寂しいです。(笑)


そして建物周辺は草ぼうぼうなので、普通の感覚の人だったら、こんな道を歩くだなんて想像もつかないと思います。


虹の駅の展望台から観た神戸港。


生駒の方まで良く見えます。

そしてここからは上野道を歩いて下山します。


僕は上野道を歩くのも初めてなので、新鮮だったのですが・・・


お風呂の廃墟が現れました。


どうやらこの建物の離れがお風呂になっていたみたいです。

摩耶山は『日本のマヤ遺跡』って異名すらある廃墟の聖地。

『摩耶観光ホテル』は軍艦島のように観光スポットとして整備・保存しないか?という話もちらほら聞こえます。

ここの廃墟は『摩耶花壇』かな?って思ったのですが、摩耶花壇は天上寺方面なので、これはまた別の廃墟のようです。


玄関でしょうか?大きく崩れています。


元々旅館だったのか、料亭だったのか・・・

ロケーションは抜群の立地です。


中には入れそうな雰囲気ですが、不法侵入はいけません!

それに床が抜けたりすると危険です。


どうやって建てたのかも判りませんが、こんな場所に建てるのは大変だったと思います。

という訳で取り壊しもものすごくコストがかかるのでしょう。

廃墟マニア的に言えば、この当時の生活感を残した朽ち果て具合が美しいのかも知れません。

この廃墟の先でリボンで印をつけた尾根道がありましたが、今回は正規ルートを歩きました。


尾根道を歩いていたら、ここで合流するのですが、左の急斜面を下りてくる事になるので、やや足元が危険・・・行かなくて正解でした。


しかしこの辺から雰囲気のある道になってきました。

摩耶の天上寺は歴史も古く山岳信仰の地でもあったので、この上野道は参道として古くから使われている登山道。


石段もいつの時代から使われているのか・・・


摩耶古道っていう呼び名もしっくりくるような情緒を感じます。


この辺りから他の登山の方々とすれ違うようになりました。


上野道は歩きやすいのですが、石段がメインなので膝には来ます。(笑)


こんな道ばかりだとそれはそれで足首をひねり易いので油断は禁物ですが。


神戸高校の生徒さんも沢山登って行きました。


確かに学校の裏山ですよね。


ここの展望公園からの景色も綺麗です。


ススキが秋らしさを演出。


更にこんな景色も・・・


遊歩道を歩きながら紅葉を楽しめます。


角度が変わると色合いも変わります。


近くで観るとこんな感じです。


最近はゆっくりと紅葉を楽しむなんて習慣が無くなってしまったので、やっぱり人間らしさを忘れない意味でも、こういう時間って大切にしなきゃなぁ~と思うのでした。

一応今年は10月の頭に、涸沢カールという日本を代表する紅葉の名所を歩いたのですが、あれは・・・その、穂高に登る為の大義名分の要素が強かったので・・・(笑)


すぐそこに住宅街が見えてきました。

間もなく摩耶ケーブル下駅前を抜けて、丸山公園へ向かいます!

店の開店時間までまだ余裕があったので・・・(9:30)

久々にシンズバーガーに行きました。


この間違いだらけの地図の件も報告がてらに、オイスターチャウダーを堪能!

ハンバーガーは持ち帰って当店で頂きましたが、スタッフの河野さんが「美味しそう!」と言っていました。

またスタッフみんなも連れて食べに行きたいと思います。

今後冬場の・・・特に寒い日などは、走行会の代わりに登山部の活動をする事が多くなるかも知れませんが、興味をお持ちの方は一緒に山を歩きませんか?

僕は少しずつ摩耶や六甲の歩いた事のないルートを開拓したいと思っています。

穂高連峰なんて登ってしまうと、つい六甲山系のような低山をつまらない山と決めつけてしまう傾向が出てしまうのですが、むしろ低山の方が油断できない危険が多く潜んでいますし、実際に歩いてみると驚くようなルートもあったりするので、これは侮るべからずだなぁ~って改めて感じています。

これはこれで仲間が増えると嬉しいですね。

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