2020年12月28日月曜日

2020年5月~6月のその他出来事と、懐かしい写真について・・・


RX-8のフロントフェンダーに故意に傷をつけた人がいて・・・何とか犯人を突き止めた後に修理に出していました。


その間に今度はインプレッサのクーラント漏れが酷くなって、ある日エンジンルームから煙が上がった。


単純に噴き出したクーラントがエンジンに噴きかかって蒸発しただけでしたが、いよいよラジエターホースを総替えしないとならなくなり・・・



ラジエターホースをシリコンホースに交換!


ついでにラジエターキャップも純正と同じ1.1キロのプレッシャーにデチューン。


やはり1.3キロにして、早めにエンジンを冷却させるというのはターボ車のパワーアップには必要な機能ではあるけれど、圧力を上げる事でラジエターに対して余計なストレスを与え続けている事にもなるので・・・車を長持ちさせる為にはノーマルに戻した方が良い事もあります。



ラジエター本体は3年前に倉敷へサイクリングに行った帰りに完全にとどめを刺してしまったので、その際に銅製のラジエターへ交換済み。


純正ラジエターは真鍮製で耐久性も高く良く冷えるが重量が重たい。

逆によくチューニングで使われるアルミ製だと、熱伝導率が高過ぎる事がネックになって夏場の渋滞時にエンジンの熱でオーバーヒートに繋がる恐れがある。

そういう理由から僕は耐久性も高く真鍮より軽い銅製のラジエターを採用しています。

勿論よく冷えるので、水温も油温も常時80℃程度で安定しています。


ラジエターバンドを純正のままにしていますが、それもクーラントに余計な圧を掛けない考慮からです。



あとブレーキパッドも交換しました。中古車の怖い所は見えないところを粗悪品のまま売っている場合がある事です。


ローターが偏摩耗して錆びていたのですが、徐々に整って綺麗になってきました。


実はこの車両、サスペンションの味付けも僕の好みではないし、ブレーキバランスも合っていないと思っていました。


案の定安物のパッドが入っていたので、交換ついでにキャリパーのピストンもオーバーホール。


最近は僕好みのブレーキパッドがないので、とりあえずミニサーキットくらいまでは対応できる耐熱650℃のパッドで間に合わせています。


僕の大好きだったロッキードのZCは何年か前に廃番になってしまい、暇さえあれば在庫を持っている店が無いか探していますが、さすがにもう見つかりません。



更にカーナビも壊れてしまったので、少し古い型ですが・・・最新版のソフトをインストールしたカーナビを購入して交換しました。


アンテナ類を張り替えるのが面倒くさかったので、そのまま流用できてハードディスク付きのものにしたので、目下CDをインプットしまくっています!



これすごく美味しかったです!



癖になる味で毎日でも飲みたかったのですが、最近は見かけなくなりました。(涙)



傷を入れられたRX-8のフェンダーも綺麗になって帰って来たので・・・



1年以上前に購入していたフロントバンパーとヘッドライトにようやく交換しました!


やはりヘッドランプはイカリングの方が精悍に見えます!


ただこれは純正を改良した個人作品なので・・・光軸が少し怪しくてハイビームが使い物になりません!



同じくサイドステップも付けたので・・・


あとはカーボンボンネットとカナードを付ければエクステリアは完成です。


また作業をするモチベーションが湧いて来た時に頑張ります!



アルバムのほとんどは実家の納戸の奥深くに眠っていますが、一部は出てきました。


これは元々スプリンターだった僕が、無理矢理先輩の口車でヒルクライムの世界に引きずり込まれた記念すべき初参加の『つがいけサイクル』の写真です。


当時の愛車だった『三連勝カタナ』(Wレバーの7速)を持っているのが僕です。


6月上旬の北アルプスはまだまだ積雪も厚く、まるで雪の大谷を駆け抜けるような気持ちで走れました。


そしてここでヒルクライム界のレジェンドである村山利男氏の走りに圧倒され、尊敬し・・・ヒルクライムの世界にどっぷりとハマってしまうのでありました。


先輩からは「ここで1時間を切れば表彰台は勿論、実業団とも渡り合えるよ!」って言われ、何でも「どうせやるなら頂点を目指せ!」っていうのが僕の考え方でもあったので、「実業団?僕が目指しているのはプロですよ!」って啖呵を切って、土曜日の試走では中間地点まで余力を残して31分で走り、手応えは十分に感じていたのですが、翌日の本番では同じ組に後にシドニー五輪の代表選手になる鈴木雷太氏がいて、スタートから猛烈なスピードで棚田の激坂区間を駆け上って行った。


初めてのヒルクライムなので全体の様子を見ながら走ろうと2列目からスタートした僕はいきなり面喰い、遅れを取ってはいけないと食らいつくも、「こんなペースで走り続けられたら最後まで持たない!」と、ゴンドラ駅前を過ぎた第2駐車場付近で心が折れる。


その時点で先頭グループは8人いて、僕は最高で5番手を走っていたのですが、徐々に後続に追いつかれ・・・後半は脚が売り切れ栂の森までの区間は地獄でした。


結局1時間13分もかかって13位と不本意な結果になりましたが、それで尚更ヒルクライムに燃えてきた・・・そんなレースです。



これは『第8回ツール・ド・のと400』に参加した時の2日目。

輪島を出発する前の待機場所です。


3日で能登半島を1周420kmを走破する、センチュリーライドの王道の一つでもあります。


制限時間もあって簡単に完走なんてできないとか言われていましたが、「本気でプロを目指すのだったら、完走どころかトップでゴールしなければプロになるもなにもないだろ?」って思っていた僕は、「トップでゴールするから嘘だと思うなら金沢まで応援しに来てくれよ!」ってチームメイトに啖呵を切って参加した。


そもそもセンチュリーライドはレースではないのだけど、琵琶湖一周サイクルマラソンのようにタイムと順位を計測する大会もあるので・・・


「3日間を誰のアシストも受けずに単独で平均時速42kmを守り切れたら、俺はヨーロッパでも通用できる!」そう信じてエントリーしたんですよね。


初日・・・参加人数が多い事もあって、金沢のスタート地点ではマスドスタートではなく、グループ分けをしての時間差スタートとなった。


僕は最初のスタートから1時間以上遅れてのスタートとなったが、「先頭を必ず捉えてやる!」って負けん気がモチベーションとなる。


内灘までは度々信号に捉まってヤキモキしたが、基本的に時速50kmを切る事が無い猛追で先頭を追う!


内灘からは信号に捉まる回数も減り、常時時速54~56km(所々集団を抜くために時速68kmくらいで走る)のペースを維持したまま、最初のエイドステーションであるナカヤマエッグ(羽咋の手前)に着くのと同時タイミングで早くも先頭を捉えた。


金沢市内を抜けるまでは38km程だった平均時速は、そこで42.8kmまで上がった。


想定外だった事はエイドステーションには強制的に入れられ、少なくとも15分程度の足止めを強いられる。

僕は平均時速を殺したくないから極力休憩なんてしたくないし走り続けたいのに、それが叶わない事・・・


そして極めつけ・・・先頭には自衛隊の先導車がいて、それを追い越す事は御法度!即失格退場になるというルールがある事を知らなかった。

因みに先導車の走行スピードは概ね時速30~32km程度である。


確かに並みのサイクリストであれば時速30km以上で巡行っていうだけでも敷居は高く感じるので、完走は難しい・・・なんて発想にもなるのだろうけど、当時の僕には「なんて邪魔くさいルールなんだ!せっかく稼いだ平均時速を無駄にさせる気か?」と完全にグロッキーな気持ちにさせられた。


しかしまあ『郷に入らずんば郷に従え』っていうもので、僕も気持ちを切り替えてそのルールに従う。


初日最後のエイドステーションである門前総合運動公園で動きが変わる。


初日のゴールは参加コースによって変わり、大半が輪島でゴールなのだが、宿泊施設のキャパの関係で一部は曽々木まで走る事になっている。


だからなのか先導車が早くも走って行った。


僕としてはありがたいので少し待ってからスタートする。


ところが思いのほか円山峠はしんどかった!


当時は意地でもインナーを使いたくない性格で、ヒルクライムレース以外はアウターで走り切る!って変なこだわりを持っていました。


しかもこの大会に向けてサンツアー・シュパーブプロの54Tを導入していました。


それだけにしんどくて、序盤の爆走もあってとうとう脚が攣る。


何人かに抜かれた悔しさで意地になって上り、そして下りで一気に抜き去る。


すると一人だけそのスピードについて来る選手がいて・・・現役の競輪選手でした。


そんな人も参加するなんて・・・と思いつつも、これで初日の最期が面白くなりました。

輪島ゴールまで残り10kmの地点から牽制し合って・・・抜かれたら抜き返す!


少なくとも当時の僕は他人に引かせて楽をさせてもらっておきながら、最後だけ頑張って走るなんて思考は皆無で、「ぶっちぎりで勝つ!」がモットーの単細胞レーサーでした。


残り4kmの看板からアタック!


スプリントはラストの400mが勝負ってよく言われるけど、ぶっちぎりで勝ちたい僕は4km手前からアタックし、時速64km前後を維持しながら相手が心折れるまで命の限り踏み続け、輪島ゴールにはぶっちぎりのトップでゴールし、キンキンに冷えたビールをもらって一気に飲み切った。

先導車の事や円山峠の上りもあって最終的な平均時速は33km程度と不本意な結果になったが、スプリントに競り勝った後のビールは格別な味だった!



これは2日目、僕に人生最高の走りを楽しませてくれた東京都中野区のYさんとの休憩中に撮った写真。


Yさんの自転車こそ94年ジロ・デ・イタリアのチャンピオンバイクである、ゲビスカラーのデローザ・チタニオなんです。


僕の憧れの自転車に乗って、そしてメチャクチャ速いYさんに出会えて、本当に幸せな時間でした。


この日も輪島を時間差スタート。


今回は比較的順番が早めにスタートできましたが、先頭は17km先の曽々木を同じ時間にスタートしています。


例え先導車が時速30~32km程度で走っているとはいえ、命を燃やして走らなければ簡単には追いつけない距離です。


そして木ノ浦の最初のエイドステーションまでが地獄でした。


丁度台風が接近していて能登半島をかすめていくタイミングだったのです!


海岸沿いのアップダウンを強烈な突風が吹き荒れる中、意地でも平均時速を落さないよう、2度も突風に煽られて対向車線を跨いだ壁に叩きつけられながらも、木ノ浦まで平均時速32kmをキープする。(実はエイドステーションに入る際に減速した瞬間31.9kmになって、思わずなんでやねん!って叫んでしまう)


そこでパンを2つ頂いて食べている時にYさんと出会う。


僕がヘルメットからシューズに至るまで、94年のゲビスチームのユニフォームだったので意気投合したのでした。(ヘルメットは95年モデル)


Yさんに僕のプロになりたい夢と、その為の武者修行的な気持ちでここに参加している旨を話したら、「一緒に先頭を追いましょう!僕も協力します!」っておっしゃって下さり・・・


とにかくYさんは速かった。


平地は基本的に僕が引いていましたが、半島の先端を曲がって風が穏やかになったところからずっと時速56km前後で僕が走り続けていても、絶対に離れることなくついてきて、突風で僕が苦しそうにしていたら今度は前に出て引いてくれる。


可能な限り時速50kmを下回る事の無いように全力でサポートしてくれました。


広域農道(現・農免道路)のダラダラと長い上りでも、アホみたいにアウターのまま走る僕が失速したら即座に前に出てペースを作ってくれ、上りも概ね時速34km以上のペースを維持して走り続けました。


笠師保の潟を走っている際などは、外海から迫って来る波に飲まれないよう、直線を時速70km近くまで加速したものの逃げきれず頭から波をかぶり・・・


和倉温泉から能登島大橋に差し掛かった瞬間土砂降りの雨に打たれ・・・


それでもペースを落とさずに走っていたら遠くに先導車と先頭グループが見えて、モチベーションが上がった僕とYさんは時速60km以上のスピードで追い上げ・・・


結局全員は抜けなかったものの7着と8着でゴール!(曖昧な記憶だが180km以上の距離を走った平均時速は38km台後半だったと思う)


あんなに苦しくてしんどかったのに、楽しくて楽しくてこのままいつまでも一緒に走り続けたいと思えたのは、僕の人生において後にも先にもこの時だけ。


そのくらい充実した2日目でした。


夜は宿で一緒になったオッチャンレーサーたちに可愛がってもらい、ビールやら日本酒やらたくさんご馳走になりました。


そして3日目はマスドスタートとなり、せっかくYさんとスタート地点で合流できたのに、能登島を抜け出すまでは超低速走行で思うように走れませんでした。


しかし石川県と富山県の県境にはちょっとした峠道がたくさんあって、それこそ15%越えの強烈な上りもあるので、先頭グループは20名ほどの猛者に絞られる。


尚、先導車は平地だけでなく、上り坂も時速30~32kmで走るので、激坂区間では先導車が先に行ってくれて・・・


そこで猛者たちとガチンコバトルを満喫でき、それなりにYさんと充実した走りを楽しめました。


金沢ではチームメイトたちの見守る中、先頭でゴールして約束を守りました。(と言ってもゴールスプリントは無く、あくまで峠三昧を共に走った20名ほどのメンバーでのパレード走行みたいなもの)



 優勝の表彰状ではなくただの完走賞だけど、僕にとってはとても価値のあるものでした。


今はあの頃のように後先考えず、そして身体の限界が来ても根性とか気合とか・・・


燃え尽きるまで全力を振り絞って走るなんて芸当はもうできません。


でもYさんのように一緒に走るだけで力が湧いてくるような人となら、また全力で走り続けてみたいという願望はあります。


あの時は本当に楽しかった。


阿吽の呼吸とはこれの事に違いないという確信を持って走れた・・・そんな懐かしい思い出です。

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