2020年5月10日日曜日

コベリン・・・そろそろヤバいんじゃない?


コベリンってもう5年くらいになるのかな。

神戸市が神戸の自転車屋や兵庫県の組合に一切の筋を通すことなく始めた事業。

メンテナンスも神戸市内の自転車屋は一切関わっておりません!

いつどこの業者がメンテナンスをしてるんでしょうか?

運営会社は東京の六本木にある会社のようです。



さてコベリン・・・ベース車両はブリヂストンの初代型ビッケ。

ブリヂストンの自転車なのでベースとしてはしっかりしています。

色々とセキュリティが装着していますが、メンテナンスも比較的しやすいモデルでしょう。



ところが最初の1時間を100円から借りれるようになって、最近ではウーバーイーツの配達員御用達として定着しているイメージがあります。

特に南北に坂道の多い神戸では電動アシストが無いと女性の配達員さんとかは厳しいですしね。

ただウーバーって配達のスピードや接客評価でボーナスポイントみたいなのが付くんでしたっけ?

それだけに信号無視や無謀運転が多く、接触人身事故を起こしてそのまま逃げた轢き逃げ配達員の動画もネットに挙がっていますよね。

当然そんな運転で急坂の多い神戸だと、下り坂でハードブレーキングは当たり前。

ずっとブレーキをかけっぱなしの車輌も多いでしょう。



当店の経験上、神戸市灘区の阪急電車沿線よりも北(山手)側にお住まいの方の電動アシスト自転車は、フロントブレーキのブレーキシューの寿命が平均1年未満です。

特に摩耶ケーブル周辺や伯母野山町、六甲台付近の方だと、ブレーキシューは半年で無くなります。(同時に前輪アルミリムの摩耗も著しいです。)

逆に篠原台や大月台、鶴甲の方って電動アシスト自転車もそうですが、あまり自転車に乗っている人がいないイメージですね。(単純に商圏が違うだけ?)



そもそも自転車に関しては免許取得制じゃないので、まともな教習も受けていない方が多い訳で、下り坂のブレーキングに関しては、車やバイクの運転歴があって、機械の構造やリスクについて精通した人でないと理解できない注意点も多数あります。

下り坂のブレーキって・・・
昨年六甲山トンネルから下山してきたトラックが、神戸大学前付近から暴走して高羽交差点通過後に石屋川に落下した事故は記憶に新しいと思います。

ドライバーさんは県外の人だったので、特に地理的な知識が乏しかった事も考えられますが、しかし・・・

これはあくまで僕の想像ではありますが、きっと相当ブレーキを多用するノロノロ運転の車が車列の先頭を走っていたんじゃないかと思います。

車列が長いほど後方のスピードは遅くなります。

それでいて完全に停止する事も無くダラダラと流れがあった為、トラックもフットブレーキを多用せざるを得なくなったものと思われます。

ブレーキはかけっぱなしにすると摩擦熱で高温になります。

油圧ブレーキは高温になるとブレーキフルード(オイル)にエアーが発生するので油圧が下ってブレーキがスカスカになります。(べーパーロック現象)

一般車輌や軽自動車は車重が軽いので、少々の事では事故にまで発展しませんが、トラックやバスは車重が重く、積載量もあるのでブレーキの負担は尋常ではありません。

なのであの事故に関しては・・・僕個人の想いとしては、お亡くなりになったドライバーさん個人の責任ではないと感じる部分もあります。

起こるべくして起こった事故・・・

エンジンブレーキを使わないで、Dレンジのままでフットブレーキを多用するドライバーが多い事が一番の原因だと、あえて言いたいのです。

僕が通勤で利用する有馬街道もそんな『だらけきった運転』をするドライバーが多いです。

AT車が増えて『ギアチェンジをしない事が当たり前』になっているから、大型車輌にとったら命懸けの下りになってしまう事も多いのです。

なので長い峠道の下りで大型車輌がゆっくり走るのも、極力エンジンブレーキでコントロールしたいからなのであって、遅いからと言ってやみくもに煽ったり、クラクションなどで急かすものではありません。

世の中便利になると、人ってそういう基本的な事を学ばなくなってしまうので、僕は今後ますます便利なものが増える事に懐疑的な感情を抱いております。



まあそんな現代なので、自転車の運転だと尚更のこと軽く考えてしまう人が多いのも致し方ないとは思うのですが、結果的に坂道の多い地域ではブレーキトラブルが多くなっています。

特にママチャリや電動アシスト自転車って、前輪はキャリパーブレーキなので、ブレーキシューの減りや利き具合で交換時期を知る事が出来ますが、リアはローラーブレーキだったりバンドブレーキだったり・・・

つまりメンテナンスのタイミングとか、どんなメンテナンスが必要なのかも判らないブレーキを後輪に採用している訳で、これが一般の素人さんには判断できない要素となっております。

バンドブレーキの音鳴きに関しては、完全に無くす事ができないのですが、これについては「キィーキィーとうるさいからどうにかして!」ってご要望のお客様が多かったりします。

ブレーキの熱でバンドのゴムが変形したり、中にホコリやゴミが入っていたり、内側の金属製のローターが熱で歪んだりもするので、これに関してはパーツクリーナーなどで洗浄したり、バンドとローターの隙間を均等に整えるアジャスターボルトが2本ついているので、これでバランス調整すると、音は多少なりともマシにはなります。

ディスクブレーキなどもブレーキパッドが熱でフェード現象を起こしてしまったら利かなくなってしまいます。

コベリンの場合は音鳴きのしないブレーキである『ローラーブレーキ』を採用していますが、これが特殊で…専用のグリスを注入して音鳴きせずに止まるシステムなんですけど、これもメンテナンスを怠っていると、どんどんグリスが劣化したり雨水に溶けて流れてしまったり・・・

それで音鳴きしちゃうんですよ。

ただ音鳴きし始めたばかりであれば、すぐにグリスを注入し直せば元通り音鳴きも消えて制動力も回復するのですが・・・

音鳴きしたまま乗り続けてしまうと、熱でダメになってしまうので、制動力はどんどん低下します。



今朝見かけたウーバーイーツの配達員の乗るコベリン・・・

まるで怒った猫の唸り声のような音を出して信号で停まりました。

ウーバー配達員が真面目に信号待ちしてる!って感動したいところですが、音がローラーブレーキから鳴っている事が判ったので、むしろコベリンの状態を心配したくなりました。



例えブリヂストンの電動アシスト自転車であっても、メンテナンスしないで乗り続けた場合、毎日乗る人であれば概ね5年~7年でガタが出てきます。

扱いの粗雑な人が乗ったり、坂道のキツイ地域の人が乗った場合、3年以内で鉄くずになる事もあります。

コベリンが・・・それなりの台数があって、稼働率が100%になる事なんてありえないとしても、もう5年・・・それも実はまだまともなメンテナンスをしていなかったとした場合・・・

レンタサイクルなんて、大切に乗ってくれる人ばかりじゃないので、そりゃどんな乗り方をされているか判ったものじゃない訳です。

それで東西のみの移動ばかりだったらともかく、最近はウーバー配達員の使用率も上がっているので南北の移動も確実に増えています。

何故なら山手の急斜面に住んでらっしゃる方の出前率が多いからです。

なので個体差はあれど、そろそろ本格的にガタの出ている車輌もあるに違いないのです。

今朝見た車輌など、近日中に異人館や灘区、東灘区の急斜面を猛スピードで下った時点で死亡確定です。

そのくらいローラーブレーキの状態は音を聞く限り最悪だと感じました。


先日も写真の『後輪の泥除け』部分に立って乗るように二人乗りしたバカップルが、HAT神戸灘の浜の敷地内を走っておりました。

女性とはいえ、ここに人が立っても大丈夫なコベリンの頑丈さにも驚きますが、そんな非常識な乗り方をする人もいる訳で、メンテナンスや管理がどの程度で来ているのか気がかりです。

しまなみ海道のレンタサイクルもそうですが、いずれ怪我人や死人が出るのではないかとドキドキしながら様子を見ています。

因みにコベリンの修理やメンテナンスについて・・・

兵庫県の自転車販売組合の姿勢とすれば・・・神戸市から要請があれば、組合員の各店舗で分担して作業を引き受けてもいい!っていう考えは持っていますので、是非大事に至る前に対処を検討して頂きたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿