2018年11月16日金曜日

神戸におけるママチャリの在り方って・・・そして2019年サカモトテクノ展示会


ちょっと真面目に書きます。

神戸は坂道が多い。

電動アシスト自転車が重宝されるようなこの街において、変速の無い自転車は肩身が狭い。

むしろ不便であることがほとんどです。

「自転車ごときに予算なんて掛けたくない!」

そんな考え方の人が未だに多い現代において、神戸の地形は容赦がない。

「どうせ東西の移動でしか使わないから、一番安い自転車で別にいいねん!」

そう嘯く人は少なくはないが・・・

しかし安い最低限の装備しかない自転車を購入した人の、5人に1人くらいは後になって「やっぱりケチらずに良い自転車を買うんだったよ!」っておっしゃったり、口には出さないだけで思っていたりするものなんです。

結局坂道で自転車を押して上る面倒臭さを味わった人は、「やっぱり変速があった方が良かった。」と言います。



また大阪、神戸、京都のような人口100万人以上の都市になると、特に塾や習い事で夜遅くまで活動しているお子さんが多いものです。

そして夜間走行の自転車のライト点灯率が低いのも特徴。

自転車通勤の社会人に至っては、会社でそういった指導すらされていないのか、整備不良の自転車で空気圧すら適正でなく、夜間は無灯火・・・

とても良く目にします。

夜間無灯火は車の場合、道路交通法の特例で6千円の『反則金』となるのですが・・・

自転車は『罰金』扱いで5万円の支払いになります。

なのでいちいち捕まえて検挙していたら、世の中犯罪者だらけになってしまうので、警察も自転車に対して甘く見ている・・・というのが現状なだけ。

余りにも目に付くようなら、見せしめに一斉検挙とか・・・いつ実施されてもおかしくないという事は頭の片隅に入れておいて欲しい訳です。

ただ罰金だの前科だのというものをかざして、違反防止を呼び掛けるって言うのも違和感しか湧かないところで・・・

多くの方に真剣に考えて頂きたいのは、無灯火とか二人乗り、信号無視、ながら運転、逆走運転などの違反をして、万が一事故などを起こした時の事なんです。



保険金は一切下りませんよ!



弁護士も擁護のしようがありません!



相手が明らかな違反や無謀運転者でない限り、完全に100対0で自転車が悪くなるって覚悟をして下さい!



一生事故の相手を養っていく覚悟をして下さい!



一生自分の自由が縛られるって覚悟をして下さい!



僕もこれまで大概この手の警鐘をしているのですが、未だにHAT神戸の住民は気持ちの緩んだ人が多い現状です。

塾の講師でさえ無灯火、整備不良、ながら運転やってますから、本当に意識が低い人ばかりだなぁ~って。

それもあってせめてオートライト(暗くなったら自動で点灯)装備の自転車をメインで販売するのが、当店にできる最低限の『事故防止運動』だと思っています。



ところで、今回のブログの本題はサカモトテクノさんの展示会です。


小径車(ミニベロ)は全長が短くなる傾向が強いので、下り坂の安定感が大きく損なわれます。

写真のようにホイールベースが長く、低重心な作りの自転車ほど乗りやすく、坂道の多い神戸でも活躍してくれます。

小径車のメリットは後ろにチャイルドシートを装着してお子さんを乗せる際、お母さんがお子さんを持ち上げて乗せやすいところ。

26インチとかだったら持ち上げるの大変ですよね?

しかし小径車にはデメリットもあります。

路面の悪い道ではハンドルを取られやすいし、段差の走破性が著しく劣るところです。

直径の大きな車輪の方が段差に対しての衝撃は小さくなります。

あとは漕いでも漕いでも進まない・・・なんて意見も多いですね。

そういったメリットやデメリットを知ったうえで、より良い製品を買い求めて頂きたいというのが僕らのような自転車小売業をする立場の想いなんですよね。


サカモトテクノさんの自転車で一番頑張って欲しいところは、カラーバリエーションかなぁ?

大阪ではよく見かけるサカモトテクノさんの自転車・・・

神戸では兵庫区、長田区くらいでしか頻繁に見かけない感じがします。

定番色が神戸ではあまりウケが良くない感じが否めません。

カラーリングで自転車の個性が死んでしまっているような自転車も少なくないので、これからは塗装に力を入れて頂きたいところ。


子供車は最近、保護者の好みや美的感覚で選ばれることも多くなってきていますので、シンプルなデザインの自転車が好まれる傾向にあります。

当店でもコーダーブルームのアッソンシリーズが売れていたりするのは、そういった事情によるものが半数以上だったりします。

シンプルで軽量・・・その方が飽きも来ないし、持ち運びも楽!

そういうことなんですよね。


このアルクスという小径車は僕もオススメしている自転車の1つですが、カラーバリエーションが多かったらもっと売りやすいんだけどなぁ~って思ったりします。


そして最近当店でも良く売れているのが通勤用クロスバイク。


フレーム素材はスチールだったりアルミだったりするので、乗り心地か?軽さか?ってところで選択ができます。

そこまで本格的じゃなくても良いっておっしゃるお客様や、通勤通学でカバンや荷物が載せれるってところで高い支持を得ています。

このジャンルは堺のアサヒサイクルや、コーダーブルームやマルキンでも手頃な価格帯でラインナップがされています。


そんな通勤用と言われる自転車の中でも、僕が今回ひと際気になった自転車がこれ!!

こういう個性的で且つスタイリッシュな自転車が良いですよね!

チタングレーもカッコよかったのですが、この自転車ならオレンジもカッコよく見えます。

この自転車は近日中に入荷予定です!


あとは廉価版のクロスバイクもラインナップされていました。

アルミフレームで軽量なものが好まれる傾向ですが、ギアは後ろのみ変速有りってものが多く、前も変速できるものになると、価格帯はどうしても上がります。

後ろのみの変速で4万円を超えるのだったら、コーダーブルームのレイル700Aが前3段、後ろ8段の24段変速で、しかも重量は10kg少々しかない訳で、それでいて価格も4万5千円なので、店頭のラインナップには加える事ができなくなってしまう。

クロスバイクに関しては現状レイルシリーズに勝てる商品が存在しないので、定価は4万円を超えていてもいいので、十分な粗利を計算したうえで3万5千円前後よりも安い売価にしない限り、この手の自転車は売りにくいとしか言いようがない。

小売店が十分な粗利を残せるかどうか・・・そこもメーカーさんに加味して頂き、定価の設定とそれに見合ったクオリティの製品作り、原材料の仕入れを頑張ってもらわないと、正直今の自転車業界のパワーバランスだと、小売店は薄利多売で数をこなさなければ利益なんて残せないままになってしまう。

しかし数なんてそうそうこなせないのが現実なので、大手チェーン店のように卸しを通さずに商品を作らせて、原価率を究極まで下げ・・・中間マージンが発生しない分だけ粗利に加算できるシステムにしないと、とてもじゃないけど組織として大きく成長なんてできるはずがない。

なのでメーカーが「他のメーカーの自転車よりもうちの自転車の方が性能も装備も良くて価格は安いんですよ!」なんていう価格競争をするのは・・・ハッキリ言って迷惑なんですよね。

そこで価格競争なんてやられたら、小売業はどんどん首を絞められてしまう。

ちょっと本音で愚痴ってしまいましたが、自転車って安ければいいの?

違うでしょ?価格より安全性や性能、乗りやすさじゃないの?って思う訳です。

今一度、日本国民の『物の良し悪しと価値観』を確立し直した方がいいと思う訳ですよ。


ちなみにこれは超低床フレームの自転車。

年配者は腹筋や脚力も落ちてしまいますし、ちょっとケガをしただけでもリハビリが必要になります。

これはフレームをものすごく低い位置に下ろしている自転車なので、年配者の方でも跨ぎやすいデザインとなっています。

こういう自転車が欲しいって年配のお客様はとても多いです。

これからもこういう自転車をドンドン改善して増やして欲しいですよね。

最近ではブリヂストンの電動アシストでも、フロンティア・ラクットというシリーズがものすごく売れています。

安くて乗れたらなんでもいい!ではなく、乗る人使う人の立場や気持ちになって製品作りをするっていう根本的なものを忘れないで欲しいというか・・・

ものづくりの基本定義でしょそれ?って思う訳ですよ。


話はまた変わりますが、これはスポーツバイク用のホイールロックシステムです。

スマホのアプリでロックや解除ができて、下手に動かそうものなら全力で防犯ブザーが鳴るという代物。

デザインが未来の乗り物を見ているようで面白いのですが、サイズ感がちょっと大きいのが気になるところ。

しかしアプリでコントロールするだけではなく、内臓のセンサーでサイクルコンピューターの役割もできるそうなので、応用性は高いと思います。


こういったリング錠もアプリでコントロールができるそうで・・・

ちなみにこれは試作品なので、市販化までにはもっとコンパクトなサイズにするそうです。

今の時代に合った製品ではございますが、今後は『もしもの時』を想定した改善策もあれこれ導入しないといけないので、これからまだまだ成長の余地があるジャンルです。


ところ変わって加島サドルさんのブース。


刺しゅう入りサドルなんて久々に見たなぁ~って思いながら見ていると・・・


なんだこれ?カッコいい!

こんなの作っちゃっていいの?

僕・・・このサドル欲しいです。(笑)


中にはこんなサドルも・・・

オーダーメイドで作れる国産サドル。

僕も自分専用のサドル作ってみたい気持ちにさせられてしまいました。

今回のレポートは以上です!

0 件のコメント:

コメントを投稿