2013年6月12日水曜日

ツール・ド・美ヶ原!国内トップクラスの難易度を誇るヒルクライム攻略法!!

つがいけサイクルが終わったら間も無く美ヶ原ですよ!



そしてその疲れが抜け切らないまま、8月末には乗鞍が待っています。

まだ20代の頃の僕は、4月に和歌山で行なわれる『お石山ヒルクライム』と、5月に高知で行なわれる『工石山ヒルクライム』で調整し・・・

6月は『つがいけサイクル』&『ツール・ド・美ヶ原』とどちらも完全燃焼して・・・

8月の乗鞍では疲れが抜け切らないまま走って不本意な結果に涙する。

ヒルクライムレースのスケジュールはそんな感じでした。(笑)

正直乗鞍を狙う人には美ヶ原への出場は控えていただきたい。

美ヶ原は『激坂』を謳っているだけあって、中途半端なライダーには情け容赦ない急斜面が待ち構えているのです。

坂のきつさで言えば『富士山国際ヒルクライム』の比ではありませんが、それでも美ヶ原のコース難易度は間違いなく国内トップです。

データだけで言えば標高差1270mを21.6kmかけて走るので、平均勾配5.9%と考えがちなんですが、そう考えている貴方!

貴方は愚か者です!(笑)

なぜなら坂道のピークが必ずしもゴールではないからです。

ゴールから約4km手前の武石(たけし)峠で、すでに限りなくゴールと同じ標高まで上っているのです。

しかもスタートから浅間温泉の温泉街を抜けるまでの約800mはほぼフラットといっていいレベル。

また最初の壁を登ったT字路から美鈴湖沿岸を抜けるまでの約1.3kmも半分くらいが緩い下りである。

そう考えると実質約15.5kmで標高差約1250mを上る訳で、平均勾配は8%以上という計算になりませんか?

実際のところどんな登坂なのかといえば・・・

スタートから800mで地獄のような壁が現れます。

標識では15%だか16%とありましたが、とんでもありません・・・

僕の見立てではMAX18%はあると思います。

まるでケーブルカーの登るような直線の壁を800m上った後、14%の九十九折が2.2km続きます。

まず参加者の大半の選手はこの壁、もしくは九十九折で地に足を着きます。

そして再びペダルのクリートをはめる事ができずに押して歩きます。

ハッキリ言って貴方たちかなり邪魔です!(笑)

なので美ヶ原でタイムや表彰台を本気で狙う人たちは、必ずスタートで最前列に並びましょう。

遠慮していたら思わぬ罠にはまります!

だからと言ってラウンドガールにうつつを抜かしていたら、のっけから出遅れます(笑)

何しろ浅間温泉街も道が狭いので、電柱に布団やクッションを巻いているくらいです。

そうです・・・結構激突する人がいるみたいです。

なのでスタート直後、先頭グループが時速45~50kmで突っ走っている後方で、集団は時速20~30km程度で団子になってしまう訳なんです。

このタイムロスはそれほど大きい訳ではありませんが、壁で止まる選手が続出し、それに巻き込まれると取り返しがつきません。

まず美鈴湖までの走りで全てが決まります。

かと言って、この序盤の3kmの上りで脚を使い切ったらこのレースは最後です。

とにかく誰にも邪魔されずに最初の直線までは勢いで上ります。

その後の九十九折は脚を極力使わないように、抑えて抑えて美鈴湖まで上ります。

美鈴湖沿岸で少し体力を回復したら、そこから武石峠まで再び12~14%の激坂を上りっぱなしになります。

しかしこれまた脚を使い切らないで下さい。

途中2箇所くらい脚を休めるポイントがあるので、上手くリズムを作って走りましょう!

とにかく武石峠に上った後、ゴールスプリントを1本戦えるくらいの脚を残す必要があります。

武石峠からゴールまではアップダウンが続きます。

その上り区間は下りの惰力を利用すれば一気に上れる程度のものばかりです!

要するに武石峠で既に脚を使いきった選手は、下りでも速度を上げることができず・・・

当然上りで惰力を使えるほどの勢いも無いので、地道にペダリングするしかなく・・・

武石峠で脚を残すのと残さないのとで、タイムにして最大4分以上変わるとだけ理解して下さい。

ただでさえマイペースを作るのが難しいヒルクライムにおいて、美ヶ原のコースはテクニカルです。

是非参加者の皆さんは心して参加して下さい。
http://video.search.yahoo.co.jp/search?&ei=UTF-8&p=%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E7%BE%8E%E3%83%B6%E5%8E%9F

参考程度にYouTobeの動画で地獄絵図をご覧下さい。

なかなか壮絶です!

雨が降ったら後輪が滑ります!むやみにダンシング(立ちこぎ)できません!(笑)
無事ゴール付近まで行けば蓮華つつじが待っています!

しかし雨のレースだと霧が深い可能性大!!
こんなに霧の深い日だと下りで時速70kmとか出すのは恐いです。

でもラストの4kmは死ぬ気で走らないとタイムを縮められません!

あのアンテナのたくさん立っている所が山頂ですので、ゴールまであとわずか!

僕も落車覚悟で攻めていました(笑)

尚、ゴールしたら下山までかなり待たされます。

防寒着をオフィシャルカーに積む事を、どうかお忘れなく。

とにかく『ツール・ド・美ヶ原』を走るにあたって、まず声掛けを必ずする事!

「左から行きます!」

「右から行きます!」

それをしないでぶつかったとか地に足が着いたとかって怒らないように!!

そもそもそんなマナーもできない人はレースに参加する資格がありません。

どうしても足を着く人、スピードが落ちる人がいるのは仕方が無い事です。

先ほどは迷惑な人と表現しましたが、彼らだって挑戦者なんです。

この激坂に挑んだ勇気は称えるに値します!

是非選手同士はスポーツマンシップを忘れることなく、尊重し合って走る事を心掛けて下さい!!

もちろん遅い選手は速い選手の邪魔にならないよう、道の端っこを歩くようにしましょう。

最後にアドバイス!

初めて参加される方・・・

間違っても前日に美鈴湖まで走らないようにして下さい。

必ず次の日に疲れが残ります。

僕は2000年の第1回大会でそれをやって8位入賞という結果に終わってます。

前日にあの壁を走っていなければ、もう少し行けたという確信があったので、それだけは言わせて下さい(笑)

ではご健闘をお祈りします。

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