2017年7月6日木曜日

連続で来るとさすがに態度に出ちゃうよなぁ~って思う事。

「中古の自転車って置いてるの?」

「ちなみにお求めの車種ってなんでしょうか?」

「普通のママチャリとか、乗れたらなんでもええねんけど。」

「例えばリサイクルショップとかで3000円だったり5000円だったりするそれですか?」

「そうそうそんなやつ!」

「それって違法駐輪で回収された自転車や、廃棄業者から格安で拾ってきたようなゴミ同様の自転車ですよね?結局ブレーキワイヤーやブレーキシュー、タイヤなどの消耗部品を交換してがたつき等の修正やチェーンの張りや注油など、最低限の安全整備を施すと・・・それだけで10000円~15000円くらいになるってご存知でしょうか?それだったら新車を買った方が安全じゃないかと思いますよ~。」

「ああ、そんな事考えてもみなかったわ。自転車にそんなにお金かけたくないし・・・。」

といったやり取りだったり・・・



「ここって一番安い自転車でなんぼなん?」

「最近は自転車も値上がりしていますから15000円代からになりますね。」

「はあ?そんなにすんの?」

「国内のメーカーの自転車ですから定価は24000円以上はしますので、それでも安くなっていると思いますよ。それに当店では納品した自転車は全てホイールの振れとかも確認して組み直ししていますので、その手間も考えたら破格だと思いますよ。」

「じゃあなんで1万円前後とかの新車があったりするの?」

「海外で大量に生産して、向こうで組み立てたまま船で運ばれてきて、そのまま店頭に並べているだけですから。店舗では梱包の皮むき作業とハンドル起こしくらいしかしていないはずですよ。大手のチェーン店ですらそれプラスブレーキシューの当たり調整をする程度ですから、そういうのと比較されると個人経営の店としては非常に心外な話になりますね。」

というやり取りとか・・・



未だにそういうずれた考え方の人々が多いことに驚く事がございます。

最初はできる限り優しく噛み砕いて説明はしているのですが、立て続くとさすがに態度や言葉尻にトゲトゲが出てしまいます。

是非消費者の方にも冷静に考えて頂きたい。

我々は自転車に乗る人の安全と、サイクリングの悦びを広める為に、時には持ち主さんに一切愛されてもいないようなボロボロの自転車だって、手や服を真っ黒に汚しながらも安全な状態に整備しているのであります。



例えばブレーキシューのすり減って効かない自転車に乗っている、或いは中古で購入した自転車で、長い下り坂を下っていて、突然の歩行者の飛び出しに慌ててブレーキをしても、キーキーと音鳴きがするだけで止まれなかった場合どうするんですか?

①周りの壁にぶつかったり、両足を地面に着くなどして、転倒してもいいから何とかして止まろうとする。

②止まれないものは仕方がないので、可能な限りお互いのダメージが小さくて済むようにぶつかる。


どっちも最悪な選択ですよね?


①の場合あなた自身が後続の自動車に踏まれ兼ねないし、いずれにしても大けがは免れないですよね?そして万が一後続車が轢いてしまった場合、そのドライバーさんが可哀想過ぎやしませんか?

日本の法律上自動車のドライバーさんの過失割合が大きくなってしまいますから、家族とかお持ちの方だったら、あなたの自転車の整備不良のせいで一生を滅茶苦茶にされてしまうんですよ?

そんな事考えて見た事ありますか?


②の場合、必ずお互いが無傷で済むって保証がどこにあるでしょうか?突然飛び出して来た方にも責任はありますが、自転車の整備を怠っている時点であなたが100%悪くなりますよ。

むしろそうならないと巻き込まれた人が可哀想です。



なので僕は、そういった「乗れたらなんでもいい!」っていうような中古自転車をお買い求めになろうとする方々を自己中心的で危機管理能力の乏しい人だと判断していますので、正直申し上げると・・・まともに対応する時間が勿体ないとさえ思っています。

そういう人は車もバイクも自転車も乗っちゃいけない人なんです。

乗り物に乗るっていう事は、そういった不測の事態に備えて自分の乗り物の整備状態を管理し、公道を走るに至っての覚悟ができている事が大前提なので、そういう心構えができていない時点で乗り物に乗る資格が無いとさえ言っても過言ではありません。



ちなみにブレーキに限らず、最も多いのはタイヤの管理ができていない人が大多数なので、気を付けて頂きたいのが、タイヤはツルツルになったら替え時だと思っている人が多い事実。

実際には綺麗にツルツルになるまでタイヤを使い込んでいる人の方が少なくて、大半の人はひび割れて中の繊維が丸見えのタイヤで走り続けている人ばかり!

原因は空気圧不足によるもの!

そもそも空気圧の管理ができていない人が、HAT神戸周辺をリサーチしただけでも80%を大きく上回っているのであります。

空気圧が低いと何が問題か?

①接地面積が広くなるので、ガラスなど尖ったゴミを拾いやすくなる。

②多少ならクッション性が上がっていいが、極度に減ると信号などの段差でリム打ちパンクの原因になる。

③常にタイヤが押しつぶされた状態なので、タイヤサイドやトレッド(溝)が傷んでひび割れしやすい。

④空気圧が少ない状態でトルクを掛けたり、強いブレーキングをするとチューブがバルブを起点に引っ張られて反対側へアコーディオンのように折りたたまれる現象が起きて、チューブが傷ついたり伸びてゴムの厚みが薄くなってしまい、パンクやバーストの原因になる。

⑤タイヤのビードとリムの間に弛んだチューブが挟まって、バースト(破裂)を起こす可能性がある。



パンクの原因の半分以上は、こういった乗り手の空気圧管理ができていない事が元になっている。



中古自転車の場合、そんな安全管理もできていない人が放置したり、捨てた可能性が高い自転車である訳で、尚更の事状態が怪しい自転車が過半数と見て間違いないのであります。

タイヤ交換は部品代と工賃を合計すると、前後セットで8000円~10000円が相場です。(当店はもっと安くしていますが)

その代り一度替えてしまえば、2年~3年は乗れるのです。

勿論空気圧の管理をきっちり行なっているのが前提での話ですが。

しかし「タイヤって交換しないとダメなんですか?」って言う人もたまにいるので、本当に人の価値観の持ち方っていうものは奥が深いというか、驚かされる事ばかりです。



結論として、自分の命や無事を考えるなら万全である乗り物を選んで下さい!

そして整備を怠っている乗り物は、他人を巻き込む可能性すらある事を理解して下さい!

交通規則を守らないだけではなく、整備不良車両に乗っての事故も保険対象外になり、過失割合も高くなり、自分も周りも不幸にするって事を、今一度じっくりと考え直して頂きたいと願います。


当店は古物商の資格もあるので中古自転車も取り扱っていますが、全て整備を施したものなので、決してネットオークションなどに多くあるような『現状売り』ではありません。

そういった事情からも、中古販売の多くは元々高額のスポーツ車や、それ以上に価値の高いビンテージ車がメインになります。

ママチャリなどの一般車は中古車で売るメリットがほとんど皆無なので、余程「買ったばかりなのに転勤が決まって、持っては行けないので手放します!」っていうような、特別な事情で手放されたような状態の良いものしか扱いませんので、当店に「中古自転車ってありますか?」って電話をする前に、この記事を何度も読み返してからお電話なりご来店なりなさって下さい。



この記事に書いてある内容が、万が一にもご理解できないとおっしゃる方は、失礼ではございますが、当店の販売ポリシーに沿わないと思われますので、不毛なお問い合わせはお断り申し上げます。

当店は『売れたら何でもいい!』って考えは一切持ち合わせていませんし、基本的に消費者軽視な事はしたくありませんので、ご理解の程よろしくお願い申し上げます!

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