2016年10月14日金曜日

9月17日(土)走行会・・・ブレーキコントロールの話 & 9月18日(日)ポタリング・・・最期の晩餐(伸さん?)

走行会は荒れました。

本来なら平和な一日の始まりになったはず・・・

空港島周回の簡単なメニューだったのですが、S藤様が千切れたら速度を緩めてグループ内へ復帰させ、意地でも食らい付いて走れるように・・・

そんなルールの下に走っていた時の事。

4周目に入る前からS藤様が遅れ始めたので、先頭にペースダウンを指示!

半周終わってラヴィマーナのロータリーを回り、直角カーブを曲がった所でS藤様が追いついて来たので・・・

「おお~!S藤さん、ちゃんと追い上げて来たやん!あとちょっと~!ファイト~!」って、一緒に走っていたみんなで、目一杯元気よく応援をしたんですね。



それがあかんかったのか・・・?(汗)



直後にまさかのクラッシュ音!

S藤様が落車してしまったのです。

全員から激励を受けて照れたのか?

それともヤル気になって力み過ぎたのか?

理由はよく判らないけど調子が狂ってしまったのかも知れません。



直角カーブなのでスライディングでもしたのかと思ったら、カーブの外側へ投げ出されるように転倒した模様。

そこから考えられるのはブレーキバランスが悪かったのが原因ではないかという事。

詳細まではご本人から確認できていないので、あくまで推論ではありますが、通常よりも速い速度でカーブへ進入した結果、ブレーキを握り過ぎて体重のかかっている後輪がロックして滑りそうになった。

その際のブレーキバランス(フロント)4:(リア)6と推測。

そこで車体の挙動や加重バランスが不安定なところに、フロントブレーキを強く握り変えた。

その際のブレーキバランス(フロント)8:(リア)2と推測。

以上のような状況になれば、ジャックナイフに近いくらいの強烈な加重移動が、遠心力となってカーブの外側へ働くので、限りなく前転に近い横転となる。

ヘルメットをかぶっているとはいえ、大怪我をしなくて本当によかった!っていうくらいの落車です。

僕を含めた他の参加者も、落車の音にビックリして、慌てて走るのを中断して駆け寄った次第です。

幸いS藤様は軽い打ち身と擦過傷程度で済んだものの・・・

ジャージの背中は破けて・・・

全員ラヴィマーナの前でS藤様のメンタルが回復するまで休憩・・・

この日はトライアスリートの方も多く走っておられて、何だか僕らはやる気の無い冷やかしサイクリストグループみたいに思われているんじゃないかと、内心穏やかではなかったものの・・・

僕も夏からずっと体調が悪かったので、北アルプスへ行く前くらい軽い運動で許して欲しいって希望もあったので、ある意味これはこれで良かったのかも。

ただ落車は本当に極力無いようにしたいですね。

今回の落車の一番の原因ですが・・・

これは僕がずっとS藤様に「下ハン(ドロップハンドルの下)を持ってブレーキをかけれるように練習して下さい!」と言っていた事を、慣れるまでは平地で癖をつけるトレーニングをしていた事がそうなった原因なんじゃないか?と、今思えばそう思えるんですね。


車でさえカーブに進入してからブレーキを踏んだら、減速が間に合わなくて外側に膨らみますし、カーブの最中もブレーキを踏み続けていたらタイヤがロックしたり、加重移動が上手くできなくて車体が不安定になって、アクセルを踏み始めるタイミングが遅れてしまったりします。

最悪横転する事だってあるので・・・

総重量も軽く、重心が車と違って地面より高い位置にある自転車は、得てして横転しやすい乗り物です。

それを避ける為にバンクする。

即ち身体ごと車体全体をカーブの内側へ倒し込んで、遠心力が作用しないように曲がる訳です。

スピードが上がれば上がるほど、強い遠心力がかかるので、よりバンクさせなければいけませんが、そうなるとロードバイクの直径2cm~2.5cmしかない細いタイヤは、地面を捉える粘りを失いやすくなる。

つまりグリップが失われると、容易にスライディングしてしまうのである。


さらに付け加えると加重移動の大切さを理解していなければ、自転車であろうが車、バイクであろうが、速く美しく走る事はできないと断言できる。

例えば壁のような坂道を上る場合に、座ったままトルクをかけると、後輪側の加重が勝っているので、前輪が浮いてしまい、ウィリーのような現象になってしまう。

次にダンシング(立ち漕ぎ)で前輪への加重をしっかりかけて、浮かないようにしたとしても、今度は後輪の加重が抜けてトラクション(駆動輪が地面をガッチリ捉えるグリップの事)を失い、空回りして進まない現象になるのである。

その中間に重心を持って来て、上手く地面にトルクをかけないと上れない・・・

23%を超えるような激坂を走ればその意味が解かると思います。

とまあ、極端な例はそういう事なんですが、カーブを曲がる時にはその加重移動を上手く活用しないと、特に山の下り坂などでは安定感のある走りはできません!

ただその場合の加重移動のコントロールというのは、単にバンクの角度や、車体に対する身体の倒し込み角度、重心の位置だけに収まらず、ブレーキのコントロールテクニックで、ある程度はどうにかできてしまうという事なんです。

つまりスラムダンクの名言「リバウンドを制する者はバスケを制す。」じゃありませんが、ブレーキコントロールを制する者は車体を制するんですよ。

カーレースでも表面的な速さやパワーよりも、車体の重心バランスや前後のサスペンションのバネレートや減衰力、ブレーキバランスを極めたチューニングの方が、(主にテクニカルな)サーキットのタイムを短縮できるっていうのは常識です。

カーブで如何に回頭性を良くするか、或いは弱アンダーにして、後輪のサスペンションやスタビライザーを硬めにセッティングして、あえてテールを滑らせるようにするか・・・

そして何よりもそれをコントロールするのは乗っている人間なんですよ。

その『車体をコントロールする醍醐味』を味わえるのは、ブレーキを制した人の特権なんです。

S藤様には是非その醍醐味を味わえるようになってもらいたいですねぇ~。


背中の破けたところが痛々しいですが、2枚着ていて本当に良かったですね!

僕も人事ではなく、明日は我が身という状況だったので、この時は北アルプスで滑落しないように自分を戒めていました。




翌日のポタリングは雨で中止・・・かと思ったらS藤様が傘を片手に待っておられました。

落車による影響は思いのほか大丈夫だったみたいで良かったのですが・・・

S藤様はロイホに行く気満々で来られたらしいのですが、僕はしばらくシンズバーガーに行ってませんし、万が一北アルプスで滑落死してしまったら、二度とシンズバーガーが食べれない訳で・・・

「今日はシンズに行く予定です!」そう言って車で移動する事になったのですが、ここでまた問題発生!

僕の車は2ドアクーペなので、留美さんは首尾よく助手席側から後部座席に座って、S藤様が助手席に座れるように準備する。

しかしS藤様、いざ出発するという段階になってから、「やっぱり車に乗せて頂いてまで行くのは申し訳ないので帰ります。」とか言い出して・・・

僕はもうエンジンをかけてシートベルトもしています。

留美さんは後部座席に納まっています。

助手席側のドアは開いたままで外は大粒の雨が降っています。

「あの~っ、車内がずぶ濡れになるので、さっさと乗って頂けませんか~?」(笑)

その2秒後にようやくS藤様・・・状況を飲み込めた模様。

そしてシンズバーガーに到着!

助手席のS藤様、車から降りた途端ドアを閉める!

僕と留美さん・・・(同時に)「マジか~!?」

僕の車は2ドアクーペです。

「ああ・・・後ろにもドアのあるものだとつい・・・。」

S藤様はいつも本気でギャグをぶちかまして下さいます。(笑)

その本気度を走りや周囲の状況把握に体現して下さると・・・なんて話はともかく。

基本的に走行会においては、ツッコミ担当のメンバーばかりなので・・・

せめてポタリングには何人かボケ担当メンバーが増えてくれると、マイルドになるんじゃないかと淡い期待を抱いております。


そして伸さんを交えて楽しいモーニングバーガーを頂きました。

伸さんはマラソンやトレイルランなどをされていて、山登りも関わりのある事から、今回の僕のチャレンジについて色々とご意見が聞けたら・・・という思いもあったので、お陰様で気持ちというか・・・集中力が充実してきたような気がして参りました。

タケやんのいない週末は作業が溜まって休む暇もありませんでしたが、いよいよこの日の夜から長野県に向けて出発する事になりました。

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