2014年12月10日水曜日

中部・北陸サイクリング~その1~旅の始まり、そして悪夢の予感・・・

今回はこういった催しに初参加って人から参加したいって話が多かったのですが・・・

やはり初参加っていうのは色々と勇気がいるんですねぇ。

何名かはなかなかハッキリと行きます!って返事をもらえないままギリギリまで待っていたんですけど、結局キャンセルが相次ぎ4名で行くことになりました。

まあ実際のところギリギリどころか前日まで粘っていたので、宿泊費に影響が出ないか心配したくらいでしたが・・・

なんというか・・・

サイクリングって結局のところ自分自身の力で走る訳なので、体調管理とかリタイヤしなくてもいいように走りきる為の覚悟とか、予算とか時間とか・・・

色々と調整が必要な訳ですよ。

僕にしても店を2日間も空ける訳なので、残ったメンバーに業務を任せて大丈夫なのか?とか、売上の心配とか色々あるんですね。

そういう覚悟を決めて開催するものですから、どうせ行くなら気持ちよく走りたいじゃないですか。

当然、一緒に行くお客様には絶対に参加してよかった!って感じてもらいたい訳じゃないですか。

だから期限を決めてハッキリとした意見を求めていたはずなのに、僕はギリギリまで待ってしまったんですね。

まあ今回は直前に色々あって、本当に行っても大丈夫なの?って話にもなって・・・

正直常連のお客様方には余計なご心配をお掛け致しました。



まあ僕としては天候が大荒れになったりとか、何かしら中止をする為の大義名分が無いようなら、基本的に予定を実行したい性格なので、中止なんて事にだけはしたくありませんでした。



一応僕がサイクリングイベントを企画・開催することに関して、どんな意図があるのかを、この際改めて解りやすく説明しましょう。


①サイクルスポーツ活性化に少しでも貢献する為。
 実は僕、自身が選手として走る事を断念し、一時は自転車を見るのも嫌な時期がありましたが、どんな業界で仕事をしようとも、いずれ自転車業界に戻り、関わりを持つ気持ちがございました。
 それにはちょっとしたトラウマがあります。今から13年以上前までは、まだヨーロッパに渡り、本格的なレースの世界に足を踏み入れる夢を捨て切れないでいた僕ですが、当時・・・スポーツは何をしているんですか?の問いに、自転車レースをしていますって応えたら、十中八九「競輪ですか?」と返され、「いえ、ロードレースです。」ってムッとして応える事が多かったんですね。
 別に競輪がどうという話ではありません。日本人の認識の中に競輪以外に自転車競技の存在がハッキリと浮かばない・・・そんな時代背景があった訳ですよ。
 当時の時点でヨーロッパに120年以上根付いた国技としての自転車競技も、遥か極東の地では野球やサッカーはおろか、スカッシュやフットサルにも知名度において劣るのか・・・と。
 自分の青春をかけて打ち込んだスポーツに、誇りを持っちゃいけませんか?僕はいつかこのロマンに満ち溢れた偉大なスポーツへの認識を、一人でも多くの人に伝えたくて、日本での自転車競技の地位を確立するための礎を築く為、その伝道者の一人になろうと誓ったんですよ。自分が叶えられなかった夢を次代に繋げる為にも。

②自転車を通して人の力と可能性を引き出すサポートがしたい。
 生まれ持っての悪人がいないのと同じで、人に不可能とか限界なんて無いと思うんですよ。やってみないと判らない事も多いですし、限界は努力すれば引き上げる事が出来るんです。
 僕が人に可能性を感じる瞬間は、その人の意志にチャレンジ精神や、反骨精神を垣間見た時。
ポジティブな人や負けず嫌いな人は、勤勉で吸収しやすいので成長の伸び代が期待できます。

③自分自身がもっと成長したい。
 共に成長できる仲間を増やしたい!自転車はそのきっかけとしては最高です。

④一人で走るよりも大勢で。
 一緒に走る仲間が多いほど楽しく走れます。そして成長につながります。

⑤自転車一つ取っても、色々なビジネスと繋げるチャンスは多いと考えています。
 自転車でヒントを得て、新しい何かを生み出せる可能性を色々探っています。

⑥以前僕が天職だと思っていたツアープランナーの仕事をしていた時の、取引先の中でも特にお世話になった方々に恩返しをしたいという気持ち。
 自転車と旅は密接につなげる事ができます。そんな中で多少なりとも恩返しをして義理を通したい気持ちと、地方の観光地の活性化に貢献できたら・・・という想いから。

⑦参加費用で利益を取っていない件について。
 これについては利益どころか自分の参加費や人件費すらもペイできていません。
 将来的には判りませんが、スケールメリットを作れない以上は、こういった企画で儲けを考えられないのは旅行業界で従事していた者としては周知の事実なので、目先の利益よりはお客様とのコミュニケーションや、お客様に広い視野や知識を持っていただく事の為に自分の時間や予算をかけています。この件について損して得を取れ・・・とまでは思っていませんが、限りなくそれに近い考え方で企画しています。


以上が僕が主としているサイクリングイベント実施に関する意図であります。


そういう意図があるからこそ店を閉めてまでスタッフ総出でおもてなし・・・とはいかなかったりもするわけなんですけどね(苦笑)

なので参加人数が多過ぎると、僕一人では力不足な点も多くなりますので、基本的にお客様と協力しながらスケジュールを進める必要があります。よって参加費云々など、僕は参加者の皆さんと平等に条件を揃えています。

そういった事情をご理解の上、今後もお付き合いいただけると幸いです。



今回は信州サイクリングにも参加したA部様以外は初参加でした。

K南様とY崎様2号ですが・・・

K南様は元々体力もあるし走れる人なのは知っているのですが、Y崎様2号は女性ですし、ロングを走るのはかなり久しぶりらしくて・・・

「しんどかったらサポートカーやります!」って前もって宣言されてしまいました(笑)



そしてまたしても天候に泣かされました。

11月28日(金)の夜、閉店後に何名かのメンバーさんがお見送りに来て下さり、出発の準備も出来たタイミングでまさかの雨・・・。


初日は越前大野から九頭竜湖経由で白鳥~郡上八幡の区間を往復。

Y崎様2号は白鳥~郡上八幡の往復を予定していますが、同じくらいのスピードで雨雲が北東へ移動した場合、山間部は大雨になりそうで・・・

出発時から憂鬱でした。


なにしろ今回は車2台で行ったのですが、Y崎様2号のニッサン・ジュークはともかくとして、僕はレガシィの投入が間に合わなかったので、代わりにエヴリィを使用。

念の為に(越前大野~九頭竜湖付近が凍結していた場合を考えて)スタッドレスタイヤを装着していたのですが、それって言い換えればウエットコンディションはグリップしない訳で・・・

しかも軽のワンボックスは強風に弱いので、高速走行中に突風が吹いたら忙しく方向修正をしなくてはならない。

果たして一切の集中力を切らさないように目的地まで走れるだろうか?

私『ミスター睡眠不足』はありったけの集中力を振り絞って頑張りました。

とりあえず最初は集中力が持つか心配だったので、名神高速の大津SAで晩ご飯って打ち合わせで走りましたが、思った以上に元気だったので、食後すぐに再び多賀SAまで走る。

多賀でレストインに泊まる提案もありましたが、思いの他宿泊料が高くて・・・

結局レストランのベンチで仮眠。

ところが夜中の2時半頃、キャーキャー騒ぐ若い女子の声で目が覚める。

何かの部活の試合のメンバーなのか・・・

「引率の先生とかいながら騒がせるなよ!」

結局僕は1時間しか寝れなかった。

A部様とK南様は何とか寝れているようでしたが、僕は女子高生(?)の騒ぎ声が耳障りだったので車へ移動。

結局音楽を聴いていたら4時半になってしまい・・・

「あと30分で出発かぁ~!仕方ない、顔を洗いに行こう!」ってトイレに行くと、既にK南様が歯を磨いておられました。

車で寝ていたY崎様2号も既にスタンバッておられて・・・

A部様も起きてこられました。

5時頃出発。

一度は止んでいた雨ですが、彦根を過ぎてからまた降り始め・・・

長浜付近から土砂降り&突風。

木之元~南条SAまでの山間部は、風と戦いながらギリギリのグリップで走りました。

助手席のA部様が気にせず寝ていてくれた事が何より幸いでした(笑)

南条SAで朝ごはんを食べた後は、福井ICで高速道路を降りて・・・

国道158号線を越前大野方面へ向う。



本来スタートする予定の越前大野には、ほぼ予定通り朝の7時10分頃到着しましたが、やはり雨が酷いのでそのまま車で九頭竜湖まで進む事に・・・


九頭竜ダム前に着いたのが7時40分。

雨は落ち着きましたが・・・どうする?


九頭竜湖は程よく靄が立ち込めて神秘的な雰囲気であること間違いなし!

これは油坂峠から雲海を眺められそうな予感・・・

「この先の駐車場に車を停めて自転車に乗りましょうか?」

「そうですね。これならなんとか乗れそうですし・・・」

そして出発しようとした瞬間。


プスン!


「はぁ?何ですか?」

「店長・・・実は今見てはならないものを見てしまったんですけど・・・」とはA部様。

「えっ?どういう事です?」

「なんだかオイルのようなものが、結構な量漏れているような・・・」

「マジっすか?」

慌てて降りて確認する。

「うおぉ~っ!なんじゃこりゃ~っ!」

確かにオイル漏れの予兆は1週間ほど前にありました。

心配なので出発前にオイル交換していたんですね。

モービルの5W-30の100%化合オイル。

3リットルで6千円近くするオイルですよ。

当然フィルターも交換してフレッシュな状態にしていたのですが・・・

「高速道路を頑張り過ぎた上に、ここまでの峠道も結構なペースで上ったからなぁ~。」(汗)

もう一度イグニッションを回したらエンジンがかかりました。しかし・・・

まあエンジン音に異常は無いものの、エンストしたって考えたら相当量のオイルが漏れている?

「店長どうするんですか?」

「う~ん。このまま走ってもし取り返しのつかない事になったら・・・」



色々と想定してみました。

しかし自転車を積んでいる事を考えると、あまり無理はできないって事は容易に想像がつきます。

「僕、JAF会員入ってますよ!」とK南様。

「ありがとうございます。とりあえず僕の保険にロードサービスが含まれているので、そちらにあたってみます!」と電話をかける。

「これからレッカーを手配致しますが、どちらかお運びする工場はお決まりでしょうか?」

「地元じゃないので全く判りません!とりあえずそれは探してみるのでレッカーお願いします。」

さあ岐阜県の郡上方面へ運ぶが吉か、はたまた元来た道を戻って越前大野か福井市内まで戻るのが賢明なのか・・・?

旅行会社時代の取引先・・・郡上と越前それぞれの恩人に連絡し、スズキ車を扱える工場を一緒に探して欲しい旨を伝える。

そうしている間にY崎様2号とK南様だけには、「今のうちに九頭竜湖の観光をしておいて下さい!」と行ってもらう。



これは間違いなく油坂峠は雲海が・・・と思えるような天候です。


九頭竜ダムの上から撮影したものですが、この時僕とA部様は・・・


そうです、向こうにポツリと黄色い車が見えるでしょ?

そこでレッカーが来るのを寂しく待っております。

その間にY崎様&K南様は・・・


九頭竜ダムのダムカードをもらいに管理事務所に行ってこられました。

僕が事前に「管理事務所でダムカードがもらえますが・・・九頭竜ダムの担当者はすごく態度が横柄なので要注意です。腹が立っても怒らないで下さいね!」って言ってたのですが・・・

「店長の言っていた通りでしたよ!」だって・・・(汗)

担当者の特徴を聞いたら、やはり以前に僕がカードをもらった時の人と同じようでした。

面倒くさいのは解りますが・・・ダムファンの為にも、もう少し優しい対応をして下さい!



そしてその間にレッカーが到着。

レッカーのおじさんと話をした結果、越前大野のスズキなら空いているんじゃないか?との事で早速電話してみたら、修理の受け入れOKを頂きました!

Y崎様2号の車が戻って来たところで、一旦全員で越前大野へ戻る事になりました(汗)

さあ、波乱の幕開けになってしまいましたが・・・

果たして無事にこの後のスケジュールに復帰することが出来るのでしょうか?

乞うご期待です!

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