パソコンがようやく修理から帰ってきたので、早速制作致します。
栂池や美ヶ原の記事があって乗鞍を書かない訳にもいきませんので、参考程度にご覧下さいませ!
http://j-cycling.org/norikura/
ヒルクライム好きなら知らない人がいないと言っても過言ではない。
それがここ乗鞍のレースです。
長野県の観光ガイドブックでさえ紹介するくらい有名なんですよ!
しかし大会を開催し始めた当初は距離22kmで標高差1400mを謳っていましたが・・・
あれって何で測った距離なんでしょうね?
現在は改定して距離19.6kmの標高差約1300m程になっているのでしょうか・・・
これもどうだかな~って感じです。
実際に走った一人として実測の距離は20.6km前後だったと記憶しています。
なにぶんカーブの数が半端ないので、ラインの取り方ひとつでも多少の距離は変わるものです。
まあ標高をさば読んでいた件は非常に残念でした(笑)
ヨーロッパアルプスのイズラン峠やステルヴィオ峠を差し置いて、標高2800mの峠がここ日本にあるのだ!というささやかな日本人の自己満足は脆くも崩れてしまったのだから・・・
それでもツール・ド・フランスや、ジロ・デ・イタリアに登場してもおかしくないくらいの標高と景色を満喫できる峠の素晴らしさが、ここ乗鞍にはある!
標高2300mを超えてからの世界のすごさって、いったいどのくらいの人が経験されたでしょうか?
例えばバスで富士山の5合目まで行ってから、富士登山をされるような方だと、標高2300m付近で一気に切り替わる重力や空気の違いを感じることができないでしょうね。
しかし乗鞍ではそれを体感できるんです!!
もちろん高山病のリスクもその付近から一気に高くなります。
僕も2000年の乗鞍ではチャンピオンクラスではなく、あえてセコく男子Aで出場して表彰台を狙ったのですが・・・(笑)
ちょうど第2チェックポイントの位ヶ原山荘の辺りが標高2300m付近だったと思います。
僕は当時、目標タイム1時間5分を切る事!って計算しながら、位ヶ原山荘まで第2グループと共に上って来ました。
そこでのタイムは48分台だったので、まもなく来る残り5kmの看板から計算して、1kmを3分で走れば実現できるタイムでした。
1km3分といえば平均時速20kmですから、普通なら「そんなスピードで坂道なんて走れるか!」と馬鹿にされそうな話なんですが、すみません・・・
乗鞍の上位クラスの選手はみんなそんなレベルなんです(笑)
当時の僕の憧れだった村山利男氏は、ジロ・デ・イタリアを日本人として初めて完走したとして知られる市川雅敏氏を打ち破り、55分30秒のタイムで優勝しています。
チャンピオンクラスには1時間20分以内でゴールできる選手しかエントリーできないので、大半の選手が1時間10分以内でゴールします。
97年に初参加した際はいきなりチャンピオンクラスで走り、1時間19分36秒と危うく権利を失うところでした。
順位も約90名(チャンピオンクラスのみ)の中で77位と最悪でした。
ちなみに総合では3000人オーバーの参加者の中で293位だったと記憶しています。
なので2000年は総合でも100位以内の順位は、確実に狙っていきたかった訳ですよ!
僕は位ヶ原山荘までかなり脚に余力を残していました。
スタートから先頭グループをあえて追わずに我慢していました。
99年~00年のツールでのランス・アームストロングのアルプスでの恐るべき走りに魅了されて、この日の為にケイデンス(回転数)110走法を特訓していたのです。
それまで38T×18~19Tで上っていた僕は、本当にパワーが有り余っていたので、どんどんギアをシフトアップしていき・・・
残り5kmの看板を過ぎてから38T×15Tのギアを110回転以上で回していました。
呼吸も全然乱れていません。
スピードは時速36kmを超えていました。
今思い出しても考えられないくらいのスピードで、そこまで一緒に走っていたライバル達を引き離して、先頭グループにみるみる追いついていこうとしていたのです。
しかし残り4kmの看板の付近で異変が・・・
まだまだ余裕でこのまま残り4km、ペースを崩すどころかゴール前で更にスプリントまでできそうなくらい余裕だったのに、突然右足が攣ったのです。
あまりの激痛で落車・・・
なかなか攣った脚が戻らない、当然誰も助けてくれない・・・
やっと治っても残り3km、残り2kmの地点でそれぞれ落車。
身体がのけ反るくらいの激痛。
その間も痛みに顔を歪ませながら、タイムをどれだけ失ったのかが気になって仕方がない。
ラストの2kmは右脚が戻らないまま乗車し、左脚1本でクランクを回しました。
もう1時間10分以内でゴールする事すら無理なことは判っていましたが、こんなタイムの失い方は我慢できなくて、とにかく必死で突っ走りました。
ラスト1kmからゴールまでは片脚でありながら、時速42kmまで加速して走ったのですが、無念にも1時間15分54秒という不本意な記録となってしまいました。
表彰台どころか36位くらいだったと思います。
あの悔しさは13年経った今も忘れられません!
結構執念深い性格なので、必ずリベンジをしたいと思っていますが、まだまだ復帰への道のりは険しいですね(笑)
とまあそんな訳で、乗鞍を勝つ気で走るなら、毎月1回でもいいから乗鞍を走るなど、日頃から高地トレーニングをして、気圧の変化に負けない身体作りをする事を薦めます。
ぶっちゃけた話・・・乗鞍ってそんなにきつくないです(笑)
途中15%の登坂があって、そこは路面もガタガタで後輪も滑りやすく、結構体力を消耗するポイントですが、そこまで構えなくても何とかなります。
とにかく第1チェックポイントまでは絶対に無理をしない。
そこまでの区間は金属製の溝蓋を何箇所か通過しますが、そこで滑ったり柵状になった蓋にタイヤがはまらないようにだけ、くれぐれも注意しながら走ればそれで十分です。
あとはとにかくチェックポイントでの給水を冷静に、必ずもらう事!(笑)
これ手が滑ってドリンクを落としたりすると精神的に調子を崩すので、絶対に注意して下さい!
そして口に残るアクエリアスよりは、水をお勧めします。
スポーツドリンクは自分のボトルにある分で足りるでしょう!
スタート前に塩をなめる事も忘れずに!
天気の良い日は暑いです。
気温はともかく、日差しが強いです!
恐らく15%の激坂区間から冷泉小屋付近までが一番しんどくてダレる区間なので、そこをどう楽しく走るかがタイムに響いてくるものと確信します。
冷泉小屋まで来ればさすがに涼しい風と澄んだ空気が追い風になるので、モチベーションは回復するはずです。
あとはラスト2km付近から路面に散らばる砂がじゃりじゃりと気になったり、1kmが大変遠くに感じるような錯覚に翻弄されて、しんどさが増してきますが、そこは気力でがんばって下さい!
そして今週末は天気が下り坂になるような予報もでています。
雨の日はゴール付近の気温が0度以下になる事もございます。(晴れていても10度程度)
必ず防寒対策も忘れずに、オフィシャルカーに荷物を載せましょう!
それでは参加される皆様!是非納得のいく記録を目指して頑張りましょう!!
あと余談ですが、前夜はあまり遅くまで外を歩き回らないようにしましょう。
実は僕、後輩と2人で外湯に行こうと、ペンションの裏道から林道を歩いて温泉へ向かっていたのですが・・・
その際に熊とバッタリ遭遇した経験がございます。
もしあと一歩前へ出ていたら、間違いなく攻撃されていたと思います。
月明かりさえ少ない林道だったので、すぐ近くまで気がつかずに近寄ってしまったんですね。
場所柄ツキノワグマだとは思いますが、僕よりも大きかったので、180cmくらいの個体でしょうか。
ツキノワとしたらかなりの大型です。
完全に目が合っていたので逸らさずに後ずさりして、ある程度離れた辺りで車道が見えたので、「よし!今や!逃げろ~!」って走って逃げたのですが、本当に生きた心地がしませんでした。
長野県は美味しい食べ物と温泉がいっぱいで、魅力たっぷりですが、自然も豊富なだけにそういったトラブルにはくれぐれもお気をつけ下さいませ!
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