来週6月9日は『つがいけサイクル』ですね。
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僕は1996年から2003年までの8年間。
一時期秋期限定で開催された山岳個人タイムトライアルの『つがいけグランプリ99』を含めると、実に9回もここのレースに出場していたので、結構な常連という事になります。
僕がヒルクライムにデビューし、また目覚めたのもここのレースが起源となります。
日本3大ヒルクライムの1つとして、『全国マウンテンサイクルⅰn乗鞍』、『Mt鳥海バイシクルクラシック』と並んで、現在日本全国に拡がりつつあるヒルクライムレース人気を構築した、歴史ある大会というわけで、僕にとっては特別なレースの一つなんです。
僕がここで初めて走った1996年、同じクラスには後にシドニー五輪のMTBクロスカントリー代表となる鈴木雷太氏がいて、スタートから雷太氏を含む先頭グループのスピードがメチャクチャ速くて、全然ついていけずにちぎれ・・・
更にペース配分もままならないまま中間地点を過ぎて、最も苦しくなる激坂区間では、周りの選手がダンシング(立ちこぎ)で時速10km前後でもがいている中、後方からディスクホイールの転がる轟音を立てて・・・
「のけ!のけ!のけ~!」と叫びながら、時速30km近い猛スピードでぶち抜いていく怪物と出会う。
それこそがヒルクライム界の伝説といわれた村山利男氏で・・・
10分~15分後に出走したクラスなのに、ありえないようなスピードで雲の彼方に消えていったのである。
「上りでディスク?しかも何あのスピード?」
当時は自分の有り余るパワーに自信満々だった僕でしたが、余りにも人間離れした選手が多すぎて、凹みまくった覚えがあります。
ここで1時間を切れば表彰台を狙えると聞いて、レース前日に中間地点まで本気で走って31分かかった僕は、「このままだと後半はペースを維持できないから、精々1時間05分くらいかな~。」等と思っていたものの、実際のレースでは自分のペースよりも、現在の順位の方が気になって思うような走りができず、初参加のタイムは1時間13分35秒でクラス順位は18位だったと記憶しています。
ちなみに同クラス優勝者の鈴木雷太氏は55分台で、総合1位の村山氏が53分台という結果を知って、「こんなに大差をつけられたままでは我慢できない!」って思ったのが、ヒルクライムレースにハマったきっかけなんです(笑)
結局公式タイムでは2000年に出した1時間05分51秒がベストで、いまだに1時間切りができていないままなんですが、自己ベストは1時間01分06秒なので、頑張ればもう少しで1時間を切れていたんですよね。
最近では実業団選手の上位100名は1時間以内で走る猛者ばかりなので、表彰台を狙うなら53分以内で走れないとお話にならないというのが現状(汗)
尚、つがいけのレコードタイムは現在『宇都宮ブリッツェン』の増田氏が持つ48分20秒らしい。
まあ僕としては、サラリーマンにして全盛期には実業団やプロを抑えて、48分30秒で走っていた村山氏の方が神がかっていてかっこよかったですけどね。
あっ!勿論村山氏は50代にして、今も現役の実業団登録選手として走っています。
相変わらず上位グループで争う力をキープしている模様。
人の体力や可能性は年齢じゃないんですね!
僕もまだまだ復帰できるという勇気をもらえます(笑)
何とか来年か再来年くらいにつがいけサイクルで、まずは1時間切りを目指して走れるように少しずつ身体を戻していきたいものです。
さて肝心な攻略法ですが・・・
まずスタートについて。
このように車2台がすれ違う程度の道幅しかないので、後方にいては思うようにスタートができません!
よって最前列から少なくとも3列目までには並んでおくと、他選手に進路妨害されて余計な神経と体力を使わなくても済みます。
ただしスタートでペダルのクリートがはまらなくてもたつくような方は、邪魔になるので列の外側(左側)へ並び、後方の選手の進路妨害をしないように気をつけて下さい。
スタートしたら栂池高原のペンション街までは棚田の中を上って行く、急勾配が2km以上続きます。
この栂池高原の石碑と、北アルプスの大パノラマが見えたら最初の関門はクリアです。
スタートからここまでの2.1kmを、8分以内で走っても余裕のある人は1時間前後のタイムを狙えそうです。
速い人は7分を切ってきます(恐)
参考までに僕のタイムは7分50秒。余裕はありません(笑)
ここからゴンドラ乗り場まではほぼフラットな区間が800m程続き・・・
ゴンドラ乗り場前からスキー場の林道コースに入るゲートまでは、ペンション街の激坂~緩い坂~激坂~緩い坂の『ペースを狂わせよう攻撃』が待ち構えてます。
慌てず落ち着いて、できるだけトルクをかけないように抑えましょう!
ここからは栂池スキー場の林道コースを走り、スキー場の更に上まで上ります。
ちなみにこの地点でスタートから5.4kmあります。
上位選手は軒並み15分以内で上ってきます!そして当然脚を残しています。
僕は気持ち脚を残して15分40秒が限界でした(笑)
目安としては・・・ここまで脚を残して20分以内で走れば、1時間20分以内のタイムをほぼ確実に狙えます。
ここからは空気も少し変わって、いよいよアルプスらしくなってきます。
応援団はゴンドラとロープウェイで先回り、上から応援の声が聞こえると俄然力が漲ってきます。
ゴールは正面の山の向こう・・・雲の上です。
ゴンドラから見下ろすとこんな感じ。
この白いのは雲です。
雲の中を自転車で走っています。
雨上がりの日は気持ちいいくらい涼しくて、上りで体温が上がらなくて助かります。
雪の残る北アルプスが見えてきたらいよいよ後半の大詰めです。
中間地点を過ぎてからゴンドラ栂の森駅までの約2~3km程の区間が最も苦しい区間です。
それまでできるだけ脚を残し、是非ここで踏ん張って下さい。
ゴンドラの駅とロープウェイの駅が見えてきたら、再び応援団の声援に励まされます。
このロープウェイの駅を過ぎるとまもなく残り5kmの看板が・・・
更に残り4kmの看板を目前に標高も1500mを越え、残雪の中を駆け抜けて行きます!!
勝負は残り3kmの看板を越えてから!
ここから10~15分の間だけ、必死でもがいて下さい(笑)
この景色が見えたらゴールはあと僅かです。
このロープウェイの駅前がゴールです。
さあ貴方は何分で上れましたか?
男子選手の目標タイムの目安は・・・
・1時間以内で実業団及びプロレーサークラス。
・1時間15分以内で上級ヒルクライマー。
・1時間30分以内で中級ヒルクライマー。
女子選手は男子のタイムに10分増しのタイムを目安にして下さい!
さて、栂池自然園まで上ったら・・・
こんな素晴らしい景色が待っている!!
栂池自然園はちょうど水芭蕉が花開く季節なんです。
中にはレース後に靴を履き替えて・・・
この標高2379mにある神秘の湖『白馬大池』まで登山をする人もいたり・・・
まあ下界に帰りたくなくなるくらい神秘的な風景が待っている訳ですよ。
しかし帰りの下りはどうしようもなく冷えるので、さっさと下山しましょう!
アルプスの美しい景色と、美味しい空気にうつつを抜かしていると事故りますので、くれぐれも注意しましょう。
特にゴンドラ栂の森駅を過ぎて間もなくの左ヘアピンは逆バンクに加えて轍が強烈なので、ブレーキが間に合わないプラスタイヤが跳ねてコントロールを失う・・・
それでよく崖にダイブする選手がいます。
なぜか大怪我をする選手を見たことはないのですが、一瞬ヒヤッとします。
しかし下りは寒いです。
雲の中を時速50~70kmのスピードで走るので、冷凍マグロになってしまいそうです!!
寒さでブレーキレバーも握れないくらい手がかじかんできます。
早く下山して温泉で温まりましょう(笑)
それでは参加される方はご健闘をお祈り致します!
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