2019年11月27日水曜日

『富野由悠季の世界』展・・・あまりにも充実しすぎて時間が足りない・・・


またしてもガンダム好きにはたまらない展覧会が始まりました。

店を早めに閉店してスタッフと観にきました。


展示場のエントランスホール。

階段を登りながらコンクリートの壁に映し出された映像に圧倒される。

当然内部は撮影禁止ですが・・・

奥が深すぎて時間が足りない!

ガンダムに至るまで、勇者ライディーンやダイターン3、ザンボット3など・・・

富野さんの哲学がどう変革して確立されたか・・・それを各フロアの説明書きに詳細に記してある。

それを読むだけでも非常に価値が高い。

当時に限らず多くのヒーローアニメ(漫画)では正義の味方と悪の存在、その2つが明確に色分けされているのですが、「何が正義で正しく、何が悪で間違っているのか?」その決めつけ自体に無理はないのか?

それが富野さんの哲学の根底にあって、絶対的なヒーローなんてありえないし、逆も然りである。

もっとリアルに人間の内面や、そうせざるを得なくなった衝動とか、悩みやコンプレックス、あらゆる表情を描写したい・・・そういうこだわりを築いていった結果がガンダムであり、40年経った今でも語られる名作となったんだと思います。

当初、徐々に大人向けに楽しんでもらえる作品にしようと考え、満を持してガンダムを発表したものの、それまでの単純に楽しめるテレビアニメとは全く違う世界観が、簡単に民衆に受け入れられる訳もなく、視聴率も上がらないまま用意していた話数を短縮して打ち切り。

玩具の売り上げも散々だったそうです。

ところが再放送を希望するファンも現れ、更にはガンプラ人気に火がついて・・・流れは一気に変わる。

僕も幼い頃の記憶で、第一回の放送時は毎回観ていた訳じゃないけど、「あれ?なんで終わったの?」っていう思いを抱いていた記憶は残っていて、その後まもなく再放送されて「今度は欠かさず観よう!」ってテレビにしがみついていたのが懐かしいです。

ガンプラ・・・幼稚園の頃、初めて組み立てたのが60分の1のドムで、最初は父親と一緒に左脚だけ作って中断したのだけど、翌日以降父親の帰りが遅くて待ちきれず、残りを一人で組み立ててしまい、帰ってきた父親が驚いたっていうのがきっかけで、父親と祖母が積極的にガンプラを買い与えてくれるようになりました。

色の塗り方も練習して・・・小学2年生の頃には希少な60分の1以外のサイズは全てコンプリートしていた為、僕の家はガンプラ御殿と云われるようになり、泥棒に入られたり、妬みを持った先輩に大量破壊されて大喧嘩したこともある。

暇さえあれば神戸から大阪までガンプラを探し歩き、組み立てる日々でした。

小学2年生の頃マクロスがで登場し、それもアニメが始まる前から阪急百貨店で変形するバルキリーの玩具を見て、胸をときめかせたりもしたけれど・・・

さらに一条輝とリン・ミンメイ、早瀬未沙の三角関係にリン・カイフンの邪魔が入ったり・・・やきもきしながら観ていた記憶も鮮明に残っていますが・・・

結局はガンダムの方が好き。

間も無くZガンダムシリーズに登場するモビルスーツのプラモデルも売り出され、マクロスに負けじと変形タイプのモビルスーツの登場によって、完全にガンダム派に復帰した形ではある。

そのモビルスーツの設計も素晴らしいけど、スペースコロニーなど、遠くない未来に本当に作られるかも知れない科学とか、地球の自然を守る為の宇宙移住計画とか・・・

そういう視点にも惹かれました。

それにガンダムの良さは脇役にも魂を吹き込んでいるところです。

例えばアムロとシャアが主人公だとして、それ以外のキャラクターにもそれぞれの生き様があって、それが時に泥くさいからたまらなく魅了的に感じる。

ブライト艦長のお父さんぶりはZガンダム~ZZガンダムとストーリーが続くにしたがって洗練されていく。

カイ・シデンとミハルの出会いと結末・・・戦争ゆえの運命・・・思わず感情移入してこっちまで悲しくなってしまう。

そして幼少ながらランバ・ラルの覚悟と死に様に衝撃を受け、スレッガー・ロウの死は男気と愛を感じて何度観てもカッコいいし泣けるシーンです。

本当に魅力的な大人のキャラクターがたくさん登場するのです。

当初はジオンが悪だと決めつけて観ていたのに、難民の親子が故郷に帰る手助けをするジオン兵がいたり・・・いったい何が正義で何が悪なんだ?どうしてこの人たちは戦争で殺し合わなきゃならないんだろう?って強烈な衝撃を受けた・・・

そんな思い出がいっぱい詰まった作品なので、大人になった今でもガンダムは好きです。


結局1時間半でZガンダムの途中までしか観れませんでした。

閉館時間が迫っていたので敢え無く中断。

僕はZガンダムやZZガンダムも好きなので、もう一度観に行かないといけません。

最低でも3時間・・・贅沢を言えば5時間は欲しい。

そんな『富野由悠季の世界』展でした。


ガンダムやイデオン、様々なキャラクターに混ざって何かいます。

ホリケンさんかと思ったらアキラ君でした。

彼・・・眉毛が薄すぎるので、今度書いてあげようかと思っています。(余計なお世話)


ちなみに物販は残念ながら欲しいと思えるものが少なくて・・・

ポストカードもこの4枚。

ガルマを謀殺して前線から外されたシャアは定番です。

ハマーン様やアムロも名言集のシーンがポストカードになっています。

しかしエルピー・プルはもっと可愛いカットがあっただろうに・・・

プルはZZガンダムの主人公ジュドーの妹であるリィナと並んで理想の妹キャラですね。

当時腹違いの弟と妹がいながら実家を追い出され、結局一人になってしまった僕にとって、ジュドーは理想の兄貴であり、出来過ぎた妹のリィナと、ワガママだけど頼りになる妹分のプルとの関係はうらやましく思えたものです。

一人っ子からようやく卒業したと思ったら、間も無く引き離されてしまったもので・・・

そういう複雑な当時の思い出はあるものの、ZZガンダムは大好きな作品の一つです。

他にVガンダムのカテジナ・ルースのポストカードがあったのですが・・・あれはちょっと悲し過ぎて買えませんね。

主人公ウッソ・エヴィンの文通相手にして初恋の女性だった普通の街娘が、敵国の王子に誘拐されたかと思いきや、西太后や江青もビックリするくらいの悪女に化けてラスボス化し、最後の戦いで爆発に巻き込まれて死んだと思っていたら・・・奇跡的に生きてはいたけど両目の光を失って一人寂しく故郷に帰るというシーンがあって。

まさにそのシーンがポストカードになっていました。

思えばあれも衝撃的な作品でした。


あとこのイラストを買いました。

やはり僕が小学4年生の頃一番衝撃的だったのが、カミーユとフォウの禁断の恋でしょ?

Zガンダムのストーリーの中でも、このエピソードは特に・・・焼き付くように心に刻まれています。

まさに僕にとってはガンダムが青春の一部だったと改めて感じます。


後日にジロ・デ・淡路の原社長が当店に営業でお越しになって、そのついでに『富野由悠季の世界』展を観に行かれました。

あくまでついでにです。(笑)

原社長も根っからのガンダム好きなので。

まだ観に行ってない方は是非時間の余裕を持って、12月22日までに兵庫県立美術館へお越しくださいませ!

当店で割引チケットもお配りしています!

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