2020年4月14日火曜日

河野さんキレる。

実際には留美さんもアキラ君も怒り心頭だったらしい。

僕はたまたま別の作業に没頭していて事の顛末を一切知らずにいました。

逆に言えば、僕がその現場にいたら、間違いなくその客を怒鳴り散らして店から追い出していたと思える事。

そのくらい失礼な来客があったそうです。

某アメリカのS社のステッカーだけ貼り付けた幼児車のコマを外してスタンドを付けて欲しいという来客(祖父と孫)。

「子供用のスタンドっていくらするの?」って質問に対して、河野さんは「そのサイズでしたら500円で販売していますよ。」と回答。

購入して自分の家で交換するなら部品代だけで構わない。

ここでの河野さんの回答は何一つ間違っちゃいない。

コマに関してはクルクル回したら外れる簡単な構造で、そのおじいちゃんが目の前で外して「簡単に外れたわ!」って・・・。

それで結局当店でスタンドを付ける話は生きていたので、ハブナットを外してスタンドを取り付けたらしい。

するとそのおじいちゃん「スタンドの角度ってそれでいいの?車体に対して垂直じゃなくていいの?」って、作業をしている河野さんにダメ出しにもなっていないダメ出し。

これで河野さん1ギレ。

通常どういうものかも解っていない外野には黙って頂きたいところ・・・

今度はハブナットを締め込めば締め込むほど、片足スタンドの台座が一緒に締め込まれて傾く。

これは車体のエンドがルーズに作られているから、台座の爪幅だけでは固定しきれないだけで、これも工夫すれば綺麗に固定はできるのである。

それを横から「そんなに回って大丈夫なのか?」と、またしても口出ししてきたそうだ。

そこで見兼ねた留美さんが、エンドの癖を見抜いてハブナットを締め直す。

それを見たおじいちゃんが「それやったら問題ないわ!それでええねん!」

多分僕が作業していてこんな言い方されたら・・・すみませんが理性が働く前に「お前!偉そうに誰にもの言うとんねん!」って、顔面5発くらい殴っています。きっと(笑)

ここで河野さん2ギレ。

そして精算の際に「そうしましたら今回、部品が500円と工賃が600円で、合計1100円になります。」と伝えたら・・・

「はあ?なんでそんなに高いの?500円って言うたんとちゃうの?」とおじいちゃん。

「はい、部品代は500円と申し上げましたが、作業工賃は別にかかりますので。」

「せめて1000円にまけてくれや!」

河野さんの説明に何も落ち度はない。

むしろ常識が無いのはおじいちゃんの方である。

店に作業を依頼しといてまけてくれって言い方も気に入らない。

ここで河野さん3ギレ。

因みに工賃の内訳は単純にハブナットを緩めてスタンドを締め込むだけではなく、チェーンの張りが適正かどうかもチェックして、更にはホイールセンターを綺麗に出しながらハブナットを締める訳で、ただスタンドだけを締め込んで固定すれば良いものではない。

だから世のお父さんがDIY気分で適当に作業をしちゃうと、子供の事故に繋がるっていうもので、我々のような職業の必要性が成立する訳じゃないですか?

それなのに600円頂く事がそんなに問題か?

たいそうな事なのか?

作業時間は5分足らずでできる場合もあれば、なかなかセンタリングが出ない車体もある。

それに前後の空気入れもして、他に不具合が無いかも簡単な操作と目視で行ない、取り外したコマを袋に梱包して・・・

諸々で600円なんですけど。

このやり取りだけでも、僕が傍で聞いていたら「もうええわい!払いたくなかったら払わんでええわい!そやからそのゴミ持ってとっとと帰れ!二度と来るな!」ってブチギレていたかも知れません。

僕はスタッフの作業を安く見られる事に激しく怒りを感じます。

しかも最後に「ほんまに大丈夫やろうな?」と、そのおじいちゃん・・・

あろうことかスタンドがぐらつかないかを確認したのである。

これには留美さんも顔が真っ赤になるくらい腹が立って、必死に堪えたらしい。

きっとそのおじいちゃんは女性が作業をしたことに対して、日頃から卑下した目線で見る人なんだと思います。

河野さん4ギレ。

ついでに言うとそのS社の三輪車。

コマの取付が簡易過ぎるだけではなく、地面に対して垂直になるように固定すると、完全に遊びがありません。

すなわち後輪と2つのコマが同時に地面へ接地している状態。

これってカーブを曲がったら、荷重を内側に倒し込めない(バンクできない)訳で、遠心力に負けて外側に転倒します。

しかも回して固定する貧弱な構造なので、角度を付けた場合、カーブで内側にバンクした際に内側のコマに体重がかかったら、固定が緩んでそのまま倒れる可能性もあります。

そのくらいちゃちな造りの幼児車でした。

偉そうに某アメリカのS社のステッカーは貼っていましたけど、自転車そのものは子供の安全性に欠如した3流バイクでした。

そんなものを持って来て、作業にいちいちケチを付けられたんでは、河野さんでなくても頭に来ます。



確かに当店で言うところの河野さんのキャラクターは『ややヤンキー寄り』なイメージで定着しつつありますが・・・(笑)

それはアキラ君の教育にあたって、彼の飲み込みの悪さと態度の悪さに、度々怒りを露わにしているだけで、通常お客様に対しては懇切丁寧な対応をしています。

僕も気の短いキレキャラみたいに言われる事もありますが、余程理不尽な事でもない限り、大抵の事は笑顔で堪えています。

僕が10代、20代の頃とは時代も違うので、実際にそんなに声を荒げたり、相手を殴って片付けるようなことも当然ありません。



そもそもうちのスタッフは、認知の進んだ高齢者が迷い込んできたら車いすでご自宅まで送ったり、小さなお子さんの盗まれたキックボードを夜な夜な捜し歩いて、それを見つけて届けたりと・・・

地域の方々と良いお付き合いを続けるために、各々の範疇で意識して仕事をしています。

何事も気持ちの問題です。

お店とお客様の関係はどちらかが偉い訳でもなく、対等の関係だと思っていますので、お互い節度ある対応でお願いできればありがたいと思っています。


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