2017年12月23日土曜日

2017年4月その①

4月 3日(月)

この日はゆっくり休みたかったのですが・・・

留美さんから今すぐたちどころに松本まで連れて行って欲しいとお願いされる。

突然体調を崩して入院していた実家のおばあちゃんが危篤だという連絡が入ったらしい!

午後3時半を回っており、道路はこれから混むであろう時間帯。

渋滞に巻き込まれたら落ち着かなくなるので・・・

思い切って舞鶴若狭道~北陸道経由で、福井から国道158号線をブッ飛ばして行くという強行策で出発!



ところが読み通り混んではいなかったものの、福知山から敦賀までの区間で、これでもか!って言うくらい遅い車に連続で捕まり・・・

福井を降りて越前大野に着いた頃には空には夕焼けが・・・

だんだん僕も焦りが出て来る。

何とかおばあちゃんと会話ができるうちに送り届けなければ!



ところが九頭竜付近から天候が怪しくなってくる。

周りには積雪も残っており、そこに雪雲が・・・

慌てて出発してきたのでタイヤはノーマルタイヤのまま。

こんな事だったらスタッドレスに換えておけばよかった。



油坂峠の下りは半分くらいがトンネル区間なので、何とか問題なく下って来たのですが・・・

白鳥ICから高山ICまでの縦貫道は、雪の影響で流れが悪い。

そんな中でスタッドレスタイヤを付けている車が、乱暴な割り込みなどをするもので、危うく事故に発展して巻き込まれそうになる。

高山ICを降りる頃には夜の7時過ぎ!

夜間って事もあったけど、焦りで降りる出口の方向を間違えてバイパスを飛騨国府の方へ向かってしまう。

今更引き返して158号線に戻るくらいなら奥飛騨温泉方面へ抜けて、そこから平湯温泉まで上る方が早いと判断。

岐阜県道473号線で行くか、76号線で行くか・・・

迷ったものの、積雪の事を考えると少しでも走りやすい道で・・・

ちなみに僕の車にはナビなんてものは付いていない。

という事で76号線を選択したが、これがまた所々狭くて対向車が恐怖の、まるでモンテカルロラリーでもやっている気分になるような道でした。



上宝町へ抜けたのが夜8時過ぎ。

こんな事だったら多少の渋滞を我慢してでも名神道~中央道経由で行くんだったと後悔し始める。

そしたら今頃松本に着いていたかも知れない。

奥飛騨の栃尾温泉の交差点を右折する頃電話が・・・

「無理しなくていいから気を付けておいで!」って。

要するにおばあちゃんが亡くなったって連絡。

こんなに悔しい事はない!

意地でも間に合わせてあげたかった。



それでもハッキリ亡くなったと聞いた訳じゃなかったので、最後の望みを懸けて道を急ぐ。

ところが既に5m先も見えない程の猛吹雪の中でした。

平湯温泉までの上り坂・・・

完全な豪雪状態。

一度でも止まったら二度と発進できない路面コンディション。

焦りと恐怖で後悔しかない状況。

スタッドレスタイヤを履いていたって危険だと思える程のホワイトアウト。

ところがそれもあって他の車も少なかった事が幸いして、平湯の交差点まで一度も止まらずに上り切る。

何度かスリップしかけたものの、さすがはラリーカーベースの4WD。

ノーマルタイヤでも頑張れました。

安房トンネルの料金所で一度停止をした際には4輪ともホイールスピンしながらの発進にはなりましたが、トンネルに侵入するまではとにかく回転数を上げないよう慎重に走る。



ところが問題は安房トンネルを抜けてからである。

乗鞍高原もホワイトアウトだって情報が入っていたので、上高地の入り口付近はどえらい事になっているだろうって事は容易に想像がつく。

そこはトンネル出口から急こう配の下りとヘアピンカーブ。

無事に曲がれるか不安で仕方がない。



そして案の定4輪とも滑って、コントロールができないまま壁に激突しそうになるが、紙一重で立て直して曲がり切る。

するとヘアピンカーブを曲がった先には、何台もの車がスピンして身動きが取れない状態でした。

僕は停止しないように、惰力を活かしつつ身動きの取れなくなった車の間を縫って走り抜ける。

ここから奈川ダムまではトンネル区間も多いので、少し希望が湧いて来る。



しかし白骨温泉の分岐~沢渡の区間は、スリップしないように走るのに随分と神経を使いました。

そして奈川ダムを通過すると、あとは新島々までのアップダウンとダウンヒルを無事に走れば・・・



この辺りから遅い車などが走っていたり・・・

逆にスタッドレスを履いた車に道を譲ったりしつつ・・・

何とか無事故で難所を走り抜けました。

松本に到着したのは夜10時。



そしてやはり留美さんのおばあちゃんは8時半にお亡くなりになったそうで・・・

悔しさもあって僕ももらい泣き・・・むしろ号泣してしまいました。


御焼香と御香典を献上した後、僕は翌日も仕事なので一人で帰還。

これは帰りに撮影したものですが、フロントバンパーに氷柱ができていました。

平湯温泉までの猛吹雪によるものです。

帰りは中央道で休まず神戸まで帰ってきましたが・・・

さすがに運転疲れで・・・次の日の仕事は辛かったです。



神戸に帰って来て・・・4月 5日(水)


店の向かいにある渚中学校脇の桜並木です。

2日前の命懸けで走った吹雪の夜は何だったんだろう?

そんな春の訪れでした。

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