もう少しワクワクする要素があってもいいような・・・
所々・・・近年立て続いた大雨による土砂崩れ箇所が目につきます。
今年も7月は雨でヤバかったですよね?
滝谷とか橋が流されて通行止めになっていたり・・・
この日も事前に雨が降っていたので、白出沢の水量が気になってはいたのです。
重太郎橋まで行って渡れなくなっていたらどうしよう?とか・・・
そういう意味では最後まで登れるのか、賭けの部分もあって怖かったのは確かです。
まったく何を考えているのかさえ分からない表情をしたオッサンでしたが・・・
もう・・・槍穂高の山域に踏み込むんじゃねぇよ!って言いたくなるくらい不気味でした。
実は白出沢出合までに7人の登山者とすれ違ったのですが、まともに挨拶を返してくれて爽やかだったのは学生風3人組の登山者だけでした。
あとは「はあ?何気安く声かけてきてんだよ?」くらいの目つきでボソッと返事をしたかどうか・・・な感じ。
なんか幸せそうに見えない。
槍穂高の登山は険しいし体力的にもハードだけど、充実感や達成感は半端ない!
下山する人は現実に帰る寂しさこそあれ、素晴らしい山行の余韻に浸った幸せオーラを纏っていてもいいじゃないか?
それだけに解せない。
神通川水系・・・そうか、蒲田川は栃尾温泉の先で高原川と合流し、更に宮川と合流して富山県に入ったら神通川になるんだった。
穂高平小屋まではコースタイムより5分オーバーの50分もかかってしまいました。
穂高平小屋前は牧場なんですが・・・
西穂高岳の西尾根とあるが、登山のルートマップにはそんなルートは無い。
バリエーションルートなのか雪山シーズンのルートなのか・・・気になります。
徐々に霧も深くなってきました。
本当ならここから西穂高岳が見えるはずなんですけど・・・
白出沢出合まではコースタイムより25分短縮のペースで到着。
新穂高からここまではジャスト1時間半・・・
しかしここから穂高岳山荘までがコースタイム6時間。
しかし昨年よりも体調的なコンディションが悪いので、果たしてあと6時間以内で登れるのかどうか?
ここまでの5km弱の道程で標高は530m程登って来ているが、ここからの3.5km強で一気に標高差1450m登る急登だ。
楽しみな気持ち半分、「いよいよかぁ。」という気怠さ半分である。
写真右手が今登ってきた新穂高へ続く道。
左手が白出沢への本格的な登り口。
実はこの区間が一番嫌いだったりする。(笑)
森の中なので景色も楽しめないし・・・
1.5km弱で標高差350m近く登って重太郎橋に向かう。
序盤から沢の水の流れる音が聞こえる。
水量が多い事が窺えます。
1.5km弱とはいえ時間にすると、白出沢出合から重太郎橋までは標準コースタイムが1時間40分となかなかの怠さです。
ジュラシックパークを歩いている気分になります。
面白くない。
やっと沢に近付いて、土砂崩れ箇所の傍をかすめて行く。
去年はここから下を覗き込んだらウサギらしき小動物の影を見たんだっけ・・・
所々、新たに崩れている箇所があるので、落石などの注意も必要です。
既に疲れてきました。(笑)
退屈過ぎて。
そろそろ重太郎橋だと言い聞かせて、退屈な気持ちを紛らわせる。
やはり重太郎橋を越えてからじゃないと面白くなりません。
いったん標高1890mまで登って10m程下ります。
やっと到着しました!
川に流されないように高さを稼いでいます。
そうなると右の岩の上によじ登らないと渡れない?
写真では判りにくいですが中途半端に大きい岩で、足をかける所も無い為よじ登るのが怠いです。(笑)
霧で何も見えない。
ペースを抑えて歩いた割には、そこそこ良いペースで歩いて来れました。
ちょっと大きめの岩の上によじ登って、下流の方を眺めながらおにぎりタイムです。
ここで10分ほど休憩を取る。
上空・・・少し霧が薄くなって・・・
これって3000mの稜線は雲の上かも知れません。
穂高岳山荘まで行けば晴れているかも!
そう思うと嬉しくなってきました。
今回の目標は・・・
穂高岳山荘で色がダサかろうが、長袖だろうが、LサイズのTシャツが残っていたら必ず購入する事!
次に一眼レフカメラと三脚を持ってきたので、真夜中に星空を撮影する事!
翌朝の天気が良ければジャンダルム経由で西穂山荘まで縦走する事!
この順番で3つのミッションをクリアするのが目標です。
休憩を終えて出発です。
ここから荷継沢までは距離にすると500m~600m程なんでしょうが、標高差300mで且つ、道幅30~50cmの断崖絶壁伝いの急登を歩きます。
コースタイムは1時間20分です。
まずははしごを登るのですが、先に熟年夫婦が下りてきたので、はしごを降りるまで待っていました。
僕が下で待っているのに、なかなか降りてくれなくて・・・
そのうえ「お待たせしました!」の一言もなし。
やはり最近の登山客・・・マナーがおかしいです。
道幅30~50cmの道です。
霧で高度感はボケるものの、逆に得体の知れない恐怖感が増して楽しそうでしょ?
こうでなくては登山の醍醐味を感じられません。
後ろを振り向いたらガスが迫ってくる感じがワクワクします。
一応この区間は鎖が施されていますが、使ったらもったいないので、鎖を頼らずに岩を登っていきます。
こんなところでザトウムシと出会いました!(留美さんにトラウマを植え付けた虫)
速やかに通行せなあかんらしい。
白出沢では昨年も落石の直撃を受けて、頭がスイカみたいに木っ端みじんに割れてお亡くなりになった登山者がいたそうです。
ここはそういう領域なんです。
右手は崖です。
道幅40cm程度の登坂です。
これを速やかに通過しないといけません!
スリルで生きている喜びを最高に味わえます。
右手は白出大滝を眺める渓谷です。(今回は霧で見えないけど)
写真左の細いのが道です。(踏み外したら最期)
こんな感じですから、落ちたら運良く生きていても身動きすらできない重傷は必至。
ガレ場の途中まで登って振り返る。
さっき登ってきた道幅40cmの道が薄っすらと見えています。
そして下山者がいたので、ペイントマークのある安全なルートを譲ってあげたのに、わざわざ不安定な浮き石をガチャガチャと踏んで歩き、それによって落石を作って僕まで焦らせた親子。
しかも「どうぞ!」って道を譲ったのに、礼も無ければ挨拶の返事も無し。
ルートファインディングもまともにできない小学生の男の子を、先に歩かせて危険な落石を発生させながら、礼儀作法も教えられない親とか・・・。
世も末じゃ・・・。
っていうかあの無礼な親子は去年も出会ったような気がするが・・・気のせいか?
余りに腹が立って「落~っ!」って叫びながら石を投げてやろうか?って思ったくらい。
すれ違う人すれ違う人がこんなんだと、僕のモチベーションも下がる下がる。
ここまでくれば荷継沢まではあと半分。
ここからまたあの先の岩壁を登って・・・
そこからははしごや木の根っこを登る急登です。
ここで一気に標高を稼ぎます。
さすがに疲れで脚が攣りそうになってきました。
こんなところで脚が攣ったら・・・荷継沢からがこのルートの真骨頂なのにピンチです!
さあ無事に登れるのだろうか?
そしてこの直後に『恐怖のあいつ』と出くわしてしまう!
次回乞うご期待!
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