ラレーのスチールフレームは基本的にレイノルズのマンガンモリブデン合金を使っているイメージですが、このカールトンNはクロモリです。
しかもフロントフォークまでクロモリのクラシカルなフレームなので、つい欲しくなってしまいました。
僕が最近のロードバイクを見ていて思うことは・・・
「何か大切なことを忘れていませんか?」って事なんですよ。
最近のロードはスペック重視に走り過ぎていませんか?
超軽量って言葉は僕も大好物です(笑)
しかし軽量化の為に犠牲にしているものも少なくありません。
強度や乗り心地といえば当たり前の答えになってしまいますが、僕が言いたいのはそんな事ではありません。
軽くてよく進む自転車。
でも硬くてひざや腰への負担も大きいレーシングバイク。
いや、むしろセカンドグレードや下手をすればエントリーグレードのカーボンバイクでさえ、それまで競技レベルのスポーツを経験していない、一般のライダーにしてみたらガチガチに硬いフレームである場合がほとんどじゃないでしょうか?
走りの根本を決めるフレームが筋肉質過ぎて、そのスパルタンな乗り味を相殺する為にタイヤの径を23mmや25mmがスタンダードとする、今の風潮がどうも気に入らない。
「直径19mmタイヤが、どれだけ転がり抵抗が少なくて爽快か知ってるか?」
思わずそう言いたくなってしまう。
最近はカーボンの成型技術も上がり、構造設計の正確性も高くなって、高性能なフレームが増えているのは間違いない。
そのはずなのに味気ないと感じるのはなぜだろう?
カーボンフレームがすごいと言うなら、僕は初期のコルナゴC40とかの方がよっぽどいい自転車だと思うし、今乗っても飽きないと言い切れる。
自転車に乗って走るとき楽しいって感じれるのは、少しずつでも距離を伸ばしたいと思ったり、とにかく乗っていてワクワクしている時なんですね。
そして気がついたら速く走れるようになっているんです。
最近のはとにかく乗ったら誰でも速く走れるような、あるいは速くなった気分にさせるような自転車が多くて、基本がなってないんじゃないか?って思えてなりません。
時々お客様に「お店に飾ってるインターマックスは、まだ組み立てないんですか?」って聞かれるのですが・・・
僕は「今の僕はまだあの自転車を乗るにふさわしいレベルではありません。」と答えています。
そんな僕が今一度乗ってみたいのが、スチールフレームのロードなんです。
初めてロードにデビューした時、僕は今は消滅した三連勝のカタナに乗っていました。
関西で行なわれるクリテリウムレースではいつも爪弾きにされていましたが、それをバネに闘争心剥き出しでレースを走っていたものです。
あっ、なぜ爪弾きだったかといいますと、三連勝は関東の競輪選手御用達のオーダーメイドブランドで、そこのロードバイクを乗っているのは基本的に関東人ってイメージだったんですね。
言い換えると「関西人ならナカガワかズノウだろ?」みたいな、閉鎖的な空気が関西のレースでは濃かったんですよ。
海外ブランドが多くなった最近では、そんな下らない風潮もすっかりなくなりましたが、18年前には確かにそういう風潮がありました。
しかし僕の三連勝カタナは、震災後自転車を作りたくても予算がない僕が、宮城県の方からサイクルスポーツのガレージセールを通して安く譲って頂いた大切なロードでしたので、「関西人が三連勝に乗って何が悪いんじゃ!」という気持ちも増して、特に愛着を持って乗っていた自転車なんですね。
これは僕が当時乗っていたものと同じ三連勝カタナの画像です。
よその方の画像を拝借させて頂きましたが、最近ではこのフレームも幻の逸品として評価が高くなっています。
とにかく乗りやすくていいフレームでした。
今では手放すんじゃなかったと後悔しています。
僕はMTBを経てこのフレームで、自転車のスキルを育ててもらいましたから。
自転車の速い遅いの優劣は自転車の性能で100%決まる訳ではありません。
恐らく走りの優劣を決める要素の、40~50%はペダルスキルが占めていると言っても過言ではありません。
その他は30~40%が基礎体力で、自転車の性能が20%未満というのが僕の持論です。
スチールフレームはそういったペダリングの基礎を育ててくれる、最高のマテリアルなんです。
重いからなんだ!
錆びるからどうした!
スチールフレームをなめんなよ!
という訳でどうですか?
ラレーのフレームをベースに世界で一台の自転車を作ってみませんか?
6800アルテグラ仕様で178000円~で承ります。
サイズは520なのでトップチューブ長はホリゾンタルで530mmになります。
まあ詳しくはご来店下さいませ(笑)
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