この日はH川様が昨夜飲み過ぎたからなのか・・・
「今日は調子が悪いですね~。」
「僕も走りたくない病なんですけど。」
って話になって、回復走にする事にしました。
H川様的には「回復走って言うけれど、いつもどこが回復走なんだ!」という気持ちがあるに違いない。
回復走は決して坂道の無い道を、ゆっくり走るばかりが回復走ではない。
これは必ずしも真似して欲しくはない事ですが、僕も若い頃・・・チーム走行会の朝、熱が39.6度とかって日や、風邪もひいてフラフラの時ってあったんですね。
だからといって、それで休んだ事って一度も無いんですよ。
僕がキャプテンだったので、その責任感もありましたが、走れない事の方が辛かったので思い切って参加して、最初のうちは必死に集中力を保って、自分の不調と闘いながら走るのですが、100~200kmも走ればいつの間にか熱も風邪も吹き飛んでいたりするのです。
帰って熱を計ったら36.0度と平熱になって、今朝までの不調はなんだったんだろう?って。
震災の時も僕はインフルエンザで床に伏していましたが、それどころではなくなって、気がついたらインフルエンザが治っていたって事もあります。
だから調子が悪くても・・・身体を動かす必要性があって、身体に至急回復しなくてはならないって暗示をかけりゃ治ってしまうのか、或いは一気に体温を上昇させるから体内の菌が死んで回復するのか、または集中し過ぎて本来の体調の事をすっかり忘れてしまうのか・・・
そういった効果は多少なりともあるのかも知れません。
いずれにしても体調が悪いからといって、じっとしているばかりが必ずしも良いとは限らないのです。
僕は頭痛持ちで、頭痛の時だけは集中力が維持できないので、走る気力も殺げてしまうのですが、それ以外の体調不良であれば走ります。
H川様の体調不良が酒によるものであるなら、今日はジワジワと坂道を上るメニューにしよう!
そう思って、六甲登山口の交差点から上り、神戸大学に沿ってバス道を上る。
走行会でここの道を上るのは初めてですが、5~13%程度の緩やかな上りが続く感じで・・・
ずっとシッティングで、一定ペースのまま上ります。
H川様がギリギリ頑張ってついてこれるペースで・・・
「あ~っ!疲れた~!」とはマサやん。
上りも速い彼が何故?って思ったのですが。
どうも筋トレでいうネガティブトレーニングと同じで、重たい負荷をゆっくりジワジワと持ち上げて、同じくジワジワを戻すような・・・そんなトレーニングに思えたそうです。
「こんなにジワジワと走られたら妙に効きますよ!」
マサやんは苦しみたくないから・・・苦しみから1秒でも早く解放されたいから、上りを速く走ろうって考え方なんですね。
それはある意味ヒルクライムでも速くなる為の要素ですから、あながち間違いではないのですが、うちのチームの若い子は落ち着きのない走りをする子が多いので、自分の調子や周りの調子を伺いながら、冷静にペースを作って走るって感覚も身につけてもらいたいのです。
僕も20~23歳頃はイケイケな走り方をしていたので、ヒルクライムレースに出た場合、スタート後に先頭から自分までの人数を数えて、自分の現在の順位を把握しておいて、「表彰台まであと●人・・・」って数えながら、自分のモチベーションを上げて走っていましたが、結局17~22kmも上り続けるレースにおいては、序盤で頑張り過ぎると後半で伸びなくなり、逆に順位とかこだわらずに、頑張るところは頑張って、回復させるところは抑えて・・・ってコースレイアウトを把握して、自分に合った走り方をしている人の方が、最終的には後半追い上げてきて、順位を稼いでいたはずの僕がドンドン抜き返され、ゴールしたら13位だったり、17位だったりして「ちくしょ~!」ってなる事が多かったんですね。
だからいい意味で我慢する走りも大切だと思うんですよ。
解りやすい例で言えば、アワイチ(淡路島一周)するにあたって、時計回りの場合・・・
岩屋から洲本までは飛ばすな!ってよく言われるでしょ?
一番走りやすくて平均時速50kmなんて数字も、もしかしたら夢じゃないんじゃないか?って、勘違いするほど恐ろしく速度に乗る区間なので、つい中二病みたいに飛ばしたくなる場所なんですよ。
でもそこで調子に乗って走ると、南あわじのアップダウンと、向かい風で止めを刺されて・・・
福良についた頃にはもう歩く事も出来ないくらいガタガタになっているっていうセオリー。
僕も含めて多くの方が経験してらっしゃいます(笑)
まあそれも経験なので、色々失敗もしてみないと解らないのですが・・・
僕の中ではそろそろメンバーの意識の持ち方を変えていきたいな~って思惑があります。
いい加減『ショップ主催の走行会』とか『店長が先頭を引かないと道が判らない。』とかいう、人任せな感覚を、間違っている事なんだと知ってもらいたい。
チームとして本格的な活動を将来的に目指しているので、チームの1員としての自覚を持ってもらいたい。
僕の以前のチームには、その人任せ感覚から抜けられないメンバーが何人かいて、それがチーム崩壊へとつながりました。
1人1人が責任を持ち、各々の役割や立場を把握すること。
それがなければ強いチームにはなりません。
1人、2人速い選手がいたぐらいでは、それはチームじゃなくただの烏合の衆なのです。
速かろうが遅かろうが、チームのメンバー1人1人の意識が高いチームの方が、まとまりもあってメンバー同士が成長するのである。
うちのメンバーには育てれば全国に通用するメンバーが数人います。
トライアスリートの八尾さんみたいに、監督である僕が最前線で走れる力があれば、僕1人で先頭を引き続けてもいいのですが、恥ずかしながら体重も落とせない、疲れも溜まる一方で、走行会を始めた当初より遅くなっている僕には、先頭を引き続ける資格がない。
経験だけはあるので、指示やアドバイスならいくらでもできる。
レースの戦い方もあれこれシミュレーションできる。
メンバーに合った走り方も、一緒に考えてあげられると思う。
逆に僕も自分の落ちたレベルを取り戻したいと思う。
そんな思惑を一つずつ実現させていきたいので、そろそろ走行会の趣向を変えていきたいと思っています。
今度は鶴甲を下ってから変電所までの上りを走る。
上り始めの激坂で女子高生の黄色い声を聞いて、マサやんは大興奮!
ここの坂道は先ほど上った坂道よりも登坂が厳しく辛い。
でもジワジワと調子を戻すには外せないルート。
ここでメンバーの様子を見てもう一段階、登坂レベルを上げようと思い・・・
御影山手を下った後、深田池から甲南病院まで上る。
ここでH川様の調子が上向いていれば更に上るつもりでした。
「だいぶ良くなってきました。」
「本当ですか?それならこのまま行っちゃいますよ!」
鴨子ヶ原~渦森台の激坂を上る。
ここはさすがに強烈でしたが、O様2号のアタック・・・素晴らしかったです。
マサやんもヒデさんに負けじとよく頑張っていました。
そして住吉へ下るついでに・・・
壁も上っておきました(笑)
H川様は完全復活できたそうです!
逆に鴨子ヶ原で頑張ったO様2号は、ここで一度足を着いてしまう。
それにしてもここではトミーさん2号が強かった。
前輪が浮くくらいの壁なんですけど、ちゃんと僕にピッタリマークしてました。
最近加わったメンバーはすごいアラフォーばかりで、本当に驚きます(笑)
帰りは国道43号線で時速50kmオーバーで、マサやんと平地勝負がしたかったのですが・・・
意地悪なトラックに幅寄せされまくって、ゆっくり走っているのに進路を塞がれ、普通に走るのもままならなくて・・・
フラストレーションがスーパー溜まりました。
平地は違う機会に発散しますか・・・
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