K様の依頼でブレーキレバーを600アルテグラのエアロブレーキレバーに交換。
僕の記憶では当時(1993~1996年頃)のブレーキレバーだとデュラエースの次に軽かったのが105のレバーで、次にRX100(現ティアグラ)で、アルテグラはその次だったような・・・
あくまでカタログ値のデータですけど。
僕もアマチュア時代はカタログ値を参考に安くて軽くてコストパフォーマンスに優れた部品を探して、低予算で自分の自転車を軽量化する事にハマっていた時期がありました。
実際の所そこまで重量に大差がないと思うので今回はアルテグラのレバーで。
このダークグレーのカラーリングがハンドル周りを引き締めてくれるので、雰囲気は良くなりました。
旧車の改良点としてBBの交換は必須事項!
スチールフレームの場合パイプ内側の結露でできた錆びた鉄粉などもBB付近に溜まっていたりするので、BBを外してフレーム内の汚れも出してBBも新品に交換!
シャフトは本来113mmの物を110mmに短縮。
重量が軽くなるだけじゃなくてBBハンガーの捻じれ応力を軽減し、ダイレクトなペダリングを可能にする。
ただしやり過ぎるとチェーンステーとインナーギアが干渉するので、極端な短縮は厳禁。
当然ですがフロントディレーラーの可動域も変わるので要調整。
クランクボルトもついでに変更して、少し雰囲気が精悍になりました。
スプロケは12Tー28Tなんてワイドギアレシオの物を使ってらっしゃるので、是非8速化して12Tー21Tを使って頂きたいものです。
ペダルは中古でPP396を探しているみたいです。
旧型のLOOKのペダルは初心者にオススメなんです。KEOよりもトルクを掛けやすくて楽なペダリングができます。
難点は旧型のデルタクリートが入手困難な事。
でも僕個人としてはLOOKに旧型のペダルを復活させて欲しいと願っています。
もしも中古で旧型のLOOKペダルを買うならPP396かPP296、或いは一番古いPP65がオススメかな?
アルミボディなので破損しにくいんです。
僕が駆け出しの頃使っていたPP256はグラスファイバーボディなので2年半ほどで根元から割れて、走行中にスピンドル(シャフト)が抜けてしまいました。
それよりはアルミボディの方がしっかりしているので、一応オールドパーツである事を加味してお探し下さい。
近年色々なロードバイクに乗ってみて面白くない自転車が増えたなぁ~と思う事が多かったのですが、最近になってようやく「あれ?」って感じる事に気が付きました。
「最近のロード乗りってダンシングが下手な人が増えてない?」って。
シマノのSPDーRに始まり、最近のペダルは薄くなって限りなくシャフトに近いところを踏んでいる。
ダイレクトなペダリングは解るが、重たいギアが踏めなくなった要因の一つになっているなぁと感じました。
加えてカーボンフレームが増えて軽量化を追求した結果、BBの規格も増えたが・・・何よりもBBハンガーのボリュームが大きくなった。
つまりフレーム剛性が硬いのである。
ことごとくダイレクトな自転車が増えてしまった感じ。
僕はロードバイクは全身で走る乗り物だと思っている。
知らない人は「脚が太くなったりしないの?」とかよく聞いてくるけれど、脚力だけで走るスポーツではない。
上半身のパワーも、肘の屈伸もフルに活用する。
どんなに自転車を左右に振っても、身体の軸さえ地面に対して垂直ならタイヤのトラクションは逃げたりしない。
しかし最近のライダーを見ていたら自転車をリズムよく綺麗に振っている人が少ないです。
それだけ自転車が硬くなって踏みやすくなった証拠でもありますが・・・。
僕は若い頃、全身のパワーを最大限に活かす為のダンシングを身に着けました。
直線が200mあれば0発進でも時速70kmまで引っ張れる瞬発力をずっと鍛えていました。
何なら100mで時速70kmに達するくらいの瞬発力を磨こうって気持ちで走っていました。
最初はただがむしゃらに・・・ではありましたが、ダンシングで全身の筋力としなりを駆使して、自転車を左右に振ったりペダリングのコツを掴んでテコの原理を最大限に生かしてロケットのような加速を実現するべくトレーニングしていました。
『弱虫ペダル』の巻島先輩のダンシングは人間業ではありませんが、イメージとしては最初はあんな感じで良いと思います。
車体を左右に振るのと、ペダリングのタイミングがシンクロすれば綺麗なダンシングはできます。
K様もアキラ君もぎこちないダンシングだったので、昨日の午後はほぼライディング教室になってしまいましたが、お陰で2人の走りも加速が鋭くなって良い走りに変わりました。
ビンテージバイクに乗る事でこれまで忘れていた大切な事を、ようやく僕も思い出せたような気がします。
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