山篭りが楽しみ過ぎて夜中の3時頃まで寝付けなかった僕ですが・・・
朝5:30の目覚ましで起床!
左手に連なる山々の奥に尖った山頂が見えているのが爺ヶ岳(じいがたけ)です。
そして正面の山間の谷の向こうに見える山は小遠見山(ことおみやま)なので、あの向こう側(北東斜面)が五竜遠見スキー場(現・五竜スキー場)です。
実は当店のお客様にも後立山連峰に来ていて、前日僕が大町入りするまでに丁度入れ違いで神戸に帰った方がいます。
扇沢から柏原新道を種池山荘まで登り、爺ヶ岳を経て冷池(つめたいけ)山荘でテント泊。
翌日鹿島槍ヶ岳を越えて八峰キレット~G5~五竜岳と歩いて遠見尾根を下山のルート。
これはこれで僕もすごく行ってみたいルートのひとつです。
とりあえず朝も温泉に入って寛ぎました。
そして通常7:00から案内の始まる朝食ですが、無理言って6:45から一番乗りで頂きました。
朝食ビュッフェ・・・盛り付けがベーコンとニラレバ炒めを欲張ってはみ出している辺りはご愛嬌という事で。
僕は朝食ビュッフェにベーコンがあるか否かで評価を大きく変えてしまうほどベーコンが好きです。
最近は発ガン作用とかも気にして加工肉食品は控えめにしているのですが、それでも全体的に内容が充実していたのでちょっとテンションが上がりました。(笑)
黒部ビューホテルの朝食ビュッフェはメチャクチャ豪華です!
メニューも豊富でヘルシーな料理も多かったです。
一番の驚きは鰆(さわら)のたたき!
僕の知る限り長野県に美味しい寿司屋は皆無と言われる程、まともな海の幸が無くて・・・
むしろ魚といえば「イワナかヤマメ、カジカだろ?ちなみに好きな魚は鮭だ!」って、とぼけた事を言うのが長野県民だと僕は勝手に思っている。(笑)
実際の所は焼き魚しか食べた事が無くて、美味しいお刺身に出会った事が無い。
そして川魚が豊富な県と言ったって、実際の所スーパーには売ってません!が正解らしい。
それも過去の話になって来たのか・・・大町温泉郷で鰆のたたきだなんて!
朝から感動しながらご馳走になりました。
そして7年前(2014年)の安曇野サイクリングの頃を思い出します。
料理に入っていたキノコをイタリアンレストランでシェフをしているピナイさん(ニックネーム)が「これってなんていうキノコですか?」って僕に聞いて来たので、それがエリンギである事を伝え、他の参加者の皆さんも「エリンギに間違いないですよ!」って教えたのに納得できず、「あの~すみません!これってなんていうキノコですか?」ってここの仲居さんに聞き直したという失礼極まりないあの事件!(笑)
結局仲居さんにも「エリンギですよ!」って答えられて、周りの「だからエリンギって言ったやろ!それをわざわざ聞き直すとかお前、我々を馬鹿にしてへんか?ホンマにええ加減にせえよ!」って場の空気が凍り付いたというあれ。
あの頃の当店はスタッフにこそ恵まれなかったけれど、お客様方とは賑やかにサイクリングを楽しめていたので、そう思うと幸せな時間だったと思います。
結局7:30にチェックアウトして国道148号線に合流!
木崎湖のローソンから高瀬渓谷の向こうに烏帽子岳~三ッ岳の稜線(裏銀座)が見えるはずですが、厚い雲が邪魔をしています。
これは木崎湖、中綱湖と同じく仁科三湖(にしなさんこ)の一つ青木湖畔からの景色。
ここからちょうど向こうの山の更に向こうに鹿島槍ヶ岳が見えるはずなんですけど、雲で全然見えませんね~。(涙)
青木湖の向こうの山はサンアルピナ(鹿島槍&青木湖&さのさか)の3つのスキー場があって(現在は運営会社が変わって違う名前になっている)湖を見下ろしながら滑れるお洒落なスキー場で、学生の頃から憧れはあったのですが結局まだ一度も滑った事が無い。
国内でスキーを滑るなら八方尾根が一番楽しいので・・・僕はここまで来たら迷わず八方へ行ってしまうのである。
でも湖畔にある青木湖キャンプ場は、よく幼馴染と信州放浪の旅をしていた頃にシュラフとランタンだけ持参してバンガローに泊まったり、学生時代に当時の彼女とキャンプに来た事のある場所なので何かと思い出深い所ではある。
国道148号線は流れが決して遅くはなかったものの、速くも無くて・・・
そういう時はつい地元スペシャルルートを使ってしまうのですが、今回はまさかの大失敗!
佐野坂交差点で右折して長野県道33号線(白馬美麻線)に合流すればスムーズに八方尾根スキー場方面へ行けるので、翌日の合流前に車を駐車する八方第二駐車場の場所も確認しつつ、そのまま岩岳スキー場を抜けて栂池高原までほとんど信号に捉まることなく行こうと思っていたらエネオスのガソリンスタンドのあるあの区間だけが工事で通行止め・・・。
結局写真の信号の所までUターンしてから148号線に戻らされるという二度手間になってしまった。
『策士策に溺れる』・・・幸先の悪いスタートである。
僕は変な所で験担ぎをする癖があって、信号にほとんど捉まらない!渋滞に捉まらない!予定時間よりも早く目的地に到着する!って事が幸先の良いスタートと考えてしまう節があって、物事が自分のイメージ通りスムーズに進まないと途端に気持ち悪くなる。
どうにも僕はそこで深呼吸して気楽に行こう!って思考にはなかなかなれない悪い癖があるのだ。
一度そうなると動揺してミスが続いてしまったり・・・
この後飯森駅前を通過した辺りで改めて県道33号線に合流する分岐があるのだが、ドライバーにそれを伝え遅れてしまう。
更にその先のローソンの前でも左折すれば予定通り復帰できるのに、そこまで行くと逆に開き直って違うルートで行かないとモヤモヤが治まらないのである。
あえてカツカツのスケジュールを組んでその通り遂行できないとイライラし、そうなると全く違う手段で目的を遂行し気持ちを切り替えないとスッキリしないタイプ。
そうやってわざと自分に脅迫的なプレッシャーをかけて験担ぎする人って意外といたりしませんか?(僕の周りには残念ながらそういう人がいないので、毎回僕だけが変わった人扱いされて上手く話をまとめられてしまう・・・苦笑)
「何のメリットがあるのか?」って聞かれたら・・・
そんなものはない!デメリットしかない!
でも敢えてそういう状況に身を置きたくなるのはなぜかと言うと・・・
予定通り上手く行った時が何よりも心地良いから!
そのままの勢いで全てが上手くいく気がするからである。
単純に自分のモチベーションを上げる為の仕込みがカツカツのスケジュール。
多分これを言ったらそのスケジュールに付き合わされているメンバーはみんな激怒するかも知れないので、複数のメンバーで活動する時はある程度潰しが効くようにプランを複数考えていたりする。
そこは僕も柔軟には考えているので、24時間365日すべてがゆとりのない生き方をしている訳ではないっていう事だけは改めて申し上げたい。(自分にだけは常に何かに追い込まれているような状況を作って徹底的にシビアに生きている)
白馬駅前交差点で左折して本来行きたかったルートに復帰する。
好日山荘の看板の向こうに八方尾根スキー場が見える。
リーゼンスラロームの上がゴンドラアダムの終着点ウサギ平駅。
その上がウサギ平ゲレンデで、右上に黒菱ゲレンデが見える。
観光組とは翌日(7月27日)の14時頃、あの更に上のリーゼングラートの頂上にある八方池山荘(標高1830m)から45分程登ったところにある八方池(標高2060m)で合流予定。
そう、あの八方尾根スキー場の向こうの雲の中に唐松岳(標高2696m)があって、今回僕が歩くのはその右手の稜線である。
因みに写真の道路の向こうに見えているのは同じく八方尾根スキー場の咲花ゲレンデと北尾根。
八方尾根スキー場が如何に変化に富んでいて、しかも広いスキー場であるかはこの写真からでも十分に伝わるのだが・・・
本来この景色だと、その北尾根の向こうに白馬鑓ヶ岳(標高2903m)も見えるのだが、鑓ヶ岳~唐松岳の間の稜線に今回の目的地・・・日本3大キレットの一つである『不帰の嶮』(かえらずのけん)が存在する。
一般登山道としてのテクニカル難易度を相撲の番付で表現するなら大関級には入るらしい。
段々スキー場が近付いてきました。
時々雲の切れ間から不帰の嶮までのルートが顔を覗かせていたのですが、写真を撮ろうとするとまた隠れました。
そこの八方尾根の看板の裏が八方第二駐車場。
僕も以前唐松岳に登った際に利用させて頂いた駐車場です。
栂池高原へはここの交差点を右折(北上)します。
そして北西向きの道を正面に見えているのが小蓮華山(標高2766m)で、左の雲に隠れているのが白馬岳(標高2932m)です。
この道をまっすぐ進むと『おびなたの湯』を経由して『猿倉荘』へと続きます。
『猿倉荘』は白馬大雪渓の玄関口であり、鑓温泉への分岐ルートもそこが出発点になります。
我々は写真正面に見える看板の付近を右折し、倉下の湯を過ぎてから北向きのT字路を左折・・・トンネルを抜けて岩岳スキー場前をスルー。
更に落倉のペンション街を抜けたら間も無く栂池高原到着となる。
駐車場で靴を履き替え、準備が整ったところで『ゴンドライブ』に乗って出発。
現在の時間は8:36です。
本当は栂池自然園を8時には出発したかったのですが、朝ごはんの時間は早められないですし、途中道路工事で迂回もさせられたので致し方ありません。
ここからだと自然園は雲の上ですね。
僕にとって自転車のヒルクライムレースのデビューが『つがいけサイクル』だった事もあり、ここに来るとある意味故郷に帰ってきたような気分になります。
いつもは自転車で上っている林道コースを上から眺めるのは不思議な気分でした。
「はっ?なにこれ?恐竜って福井県みたいやな。」
良くわからないけど、最近八方尾根や岩岳、栂池では夏の高原リゾートとして積極的な改革が進んでいる模様。
スキーとスノボの人気が不振(というより雪不足の時もあったりする)で、スキー場の新たな可能性をあれこれと考えて、白馬をオールシーズン楽しめる地域(リゾート)にしましょう!って頑張っている訳なんですよね!
考えている事が僕と同じなので悔しいというか、僕も若狭でできる事をガンガン進めて行かなければ・・・って気持ちにさせられます。
下界を見下ろしています。
写真中央上に写っているのは落倉のペンション街で、左上に写っているのが栂池高原のペンション街です。
『つがいけサイクル』はあのペンション街より3km程下ったJR白馬大池駅の見えるカーブからスタートします。
いよいよ雲の中に入って行きます。
雲の向こうの山の上がゴンドラの終点です。
そこで栂池ロープウェイに乗り換えて、一気に標高1830m地点までワープ(ズル)するという寸法です。
これは今後・・・富士登山を五合目からする人たちに「ちゃんと0号目から登山しろ~!」なんて非難できませんね!(笑)
これは限りなく同じズルです!!(結局限られた時間内で面白い所を歩こうと思ったら致し方ないのですが)
ロープウェイが満席で乗れませんでした。
次のロープウェイを待っている間に、駅の壁に貼ってあった写真でおさらい!
写真がスタート地点(栂池自然園)から天狗原(てんぐっぱら)~白馬乗鞍岳~小蓮華山までのルートをざっくり示しています。
そして小蓮華山から白馬岳まで・・・
これがこの日(初日)に踏破する全容です。
写真中央の三国境という場所は富山県と新潟県と長野県の3県の県境になります。
これは翌日歩くルートであり、北アルプスに数ある難関ルートの一つです。
下山は唐松岳から八方尾根に下る予定です!
こんなポスターもチラホラ。
別に珍しくはありません!
栂池では今から20年前の時点でエサ不足でペンション街まで下りて来ていたくらいなので、これから歩くルート上でクマに出会ったとしても特別不思議な事ではないのです。
バッタリ出会ったら殺るか殺られるか・・・そのくらいの覚悟は常に持っておきたいと思います。
本日もソロで登るのでクマ鈴は装備しません。(一応ザックには入れている)
鈴の音で位置が特定され、匂いと足音の振動で単独行動だということがクマにはすぐにバレてしまうので、もしも秋田県の『スーパーK』のように気性が荒く積極的に人を襲う性格のクマがいたら大変です。
なので僕は単独の場合はクマ鈴は鳴らしませんし、真っ暗闇ではヘッドランプを頭に着けても基本的には点灯させません。
あくまで遭難した際に自分の居場所を示す最終手段の道具くらいにしか考えていません。
というのはどこまでいっても僕個人の持論なので、考え方は人それぞれです。
僕の考えでは本来10km先の匂いまで嗅ぎ分けられるクマが、たまたま風下から人が歩いてきたとして、それに気付かずに至近距離でバッタリ出くわす事自体がクマ自身も非常に驚くような事(僕がこれまで4度出会ったクマのうち、少なくとも3度は至近距離だったのですが、目があった瞬間クマの方が驚いて逃げたり、唸ってはいるけどピクリとも動かなかったり・・・だったので、僕はクマも相当臆病な生き物なんだろうなと思っている)なので・・・仮に出会ったとしても、その後の行動さえ誤らなければ概ね何とかなるものである。
ロープウェイの駅を出ました!
正面の山が白馬乗鞍岳(標高2456m)です。
ここからの標高差が600m少々なので、乗鞍岳山頂までは摩耶山に登るくらいの気持ちで軽く行ってみたいものですね。
ヤマケイのタイムレコードでは栂池自然園~白馬大池山荘までは3時間ジャスト(休憩時間抜き)となっていますが・・・
普段摩耶山を登る時の時間を考えたら・・・「3時間もいるか?」って感じはするのですが一体・・・。
実は白馬乗鞍山頂の向こうにある白馬大池は非常に幻想的な場所で・・・
初めてつがいけサイクルに参加した際も白馬大池の写真に一目惚れして、チームの仲間に「今からここ行ってみない?」とか言っていたんですけど・・・
「片道3時間で往復5時間以上って聞いているし、そもそもクリートのついた自転車の靴で歩くなんて無理やって!」というチームメイトに諭されて結局行った事がまだなくて・・・
ずっと「距離なんてたかが知れているのに往復5時間以上かかるなんて!俺やったら往復2時間ちょっとあったら余裕で行けるわ!」とか思っていた場所なんですよ。
いよいよ片道(登り)3時間と云われている真の意味を検証できます。
ここは僕が初めて参加した時の『つがいけサイクル』のゴール地点。(標高1850m)
「俺が出場するからには優勝の2文字しかないに決まっているやんけ!実業団がなんぼのもんじゃ!」と息巻いていたロードバイク歴数ヵ月の若造が、鈴木雷太氏や村山利男氏といった怪物に出会って鼻っ柱をへし折られ、井の中の蛙が大海を知った記念の場所でもある。(笑)
もちろん別にビッグマウスだった訳ではなく・・・当時、自信を裏付けるだけの脚力やスタミナは間違いなく持っていたので、ここで想像をはるかに超える強者に出会ったというのが正しい。
しかも怪物級に速い選手は他にもまだまだたくさんいて、ヒルクライムの難しさとか選手の層の厚さとか・・・多くの事を一日で思い知らされた懐かしい思い出。
あの頃は何度挑んで勝負に負けても、「次こそは俺が勝ってやる~!」って逆に闘志が湧いてワクワクしていたのだけど・・・無駄に歳は取りたくないものですね。(苦笑)
今となってはヨーロッパに行く事を諦めて、自転車に乗るのも見るのも嫌になって競技から離れていたサラリーマンの頃の時間がもったいなくて・・・できる事ならその時間を取り返したかったなぁ~。
人生後悔と挫折の連続ですよ。
その翌年から『つがいけサイクル』のスタート地点が変わり、ゴールはロープウェイの駅前になったんですよね。
一番奥の建物がビジターセンターです!
あそこで登山届を出してからじゃないと出発できません。
観光組はビジターセンターから栂池自然園に入園します。
上は長袖のTシャツ1枚です!(笑)
もしもの為のウインドブレーカーはザックの中に入れています!
今回は一眼レフカメラも持たずにスマホのカメラだけで撮影を頑張ります。
まあこんな感じで届けを書いたら受付窓口に提出して出発します!
何だかんだで出発時間は9:30となりました!
受付の人には「今から白馬岳に行くの?」って言いたげな対応をされましたが・・・
スロースタートで申し訳ございませんね!(笑)
文句は朝ごはんを7時じゃないと無理だという宿泊施設に言っておくれ!と責任転嫁して、いよいよ登山スタートします!
さあ無事に白馬岳に到達できるのでしょうか?
そして僕が行くと決まった瞬間発生した台風8号が本州に接近しているそうで、翌日はどうなる事やら・・・。
しかし毎度毎度思うのだが、僕が山に行くタイミングって・・・何故こうも毎回台風とぶち当たるのだろうか?
頼むから気持ちよく山を歩かせてくれ!
という訳で次回お楽しみに!
0 件のコメント:
コメントを投稿