僕の予想では2020年はコーダーブルームにとって勝負の年になるような気がします。
カーボンフレーム採用のハイグレードバイクはともかく、主力が大幅に変わってしまうからです。
あくまで僕の評価ではありますが、コーダーブルームの特筆すべきはアルミバイクの完成車をしっかり作り込んできたところじゃないかと思っています。
まさにこれからスポーツバイクを始めたいって人にお勧めしやすい自転車。
価格的にも求めやすいし、それでいて高い戦闘力。
ファーナ700のティアグラ仕様でさえ、乗る人が乗れば市販のそのままの状態でもレースで勝ててしまう走りができます。
税込み12万円のロードバイクがオプションパーツによる特別なチューニングなしでもパフォーマンスを発揮できるなんて、これまでのロードバイクでは考えられなかった事なんです。
だって某有名ブランドや高級ブランドのロードバイクって、最低でも30万円以上の完成車なのについているホイールって前後セットで1万8000円程度のシマノ製の最安値クラスのホイールだったりするわけで、そりゃパフォーマンスもくそも無いじゃないですか?
結局ホイールを決戦用に新調して、タイヤもレース用に変えて・・・
それだけでプラス10万円以上のコストが追加される訳です。
12万円のコーダーブルームは、重量では9kg前後で決して軽いとは言い切れませんが、ホイールのハブは2018年モデルまでヴェルタ(ノバテックの子会社)で製造したハブを採用していました。
つまり日本製のシールドベアリングを採用しているハブなので、スチールボールなのに滑らかな回転で、ホイール前後重量が1800g程度って事も加えて、お値段以上の高性能ホイールだったんですね。
それが2019年モデルから仕様が変わってしまい、強みが無くなってしまっています。
加えてファーナSLとSL2が事実上生産終了で在庫限りとなった今、スペック及び走行性能の高さにおいて、SLシリーズに匹敵する主力製品をこれからどうするのか?
そこが今回のコーダーブルームの課題でありテーマなのです。
そして今のご時世『ディスクブレーキを採用しないと遅れている』的な風潮になっているので、当然こういうラインナップが準備されている。
これについては仕方がない事とはいえ、自転車業界に誠意を感じない部分でもある。
「これからはディスクブレーキの時代でしょ?」とか、「ディスクの方がブレーキが良く効くから当然の結果でしょ。」なんてありきたりの言葉を平然と言ってのけるメーカー営業マンとか、販売店スタッフとか・・・それに乗せられてその気になる消費者とか・・・
想像しただけでも反吐が出そうな話です。
選択肢としてはあってもいいけど、『ディスクロードが正義』みたいな風潮が根付いてしまったら、僕は本当にこの業界を気持ち悪いと感じて軽蔑してしまいます。
単純に流行りものを作って購買意欲を掻き立てようという思惑しか見えてこないというか・・・。
ロードバイクって以前はもっと硬派な乗り物だっただけに。
きれいごとではございますが、自転車屋として自転車を売る立場として、大切なのはメーカーごとの味わいやこだわりを自転車の乗り味に落とし込む企業努力。
そこに共感した人がユーザーになって、体の一部として大切に乗って頂く事。
そうあるべきだと思っています。
ブランドイメージだけでゴミを売りつけるメーカーにはもううんざりですし、本来職人の技術と工夫が走りで表現されるべき乗り物なのに、どれに乗っても似たり寄ったりの乗り味っていうのも、いい加減飽きてきたってのはあります。
乱暴な言い方かも知れませんが、良い金属フレームを作っているメーカーの方が信用できるんです。
ファーナ700-105はファーナ105と改名。
SLシリーズが無くなったので区別する必要がなくなったというか・・・
価格は買い求めやすくなっています。
元々アルテグラクラスのホイールだったものがRS300になってしまったのは残念なのですが、所詮備え付けのホイールなんてトレーニング用だと思えば済む話なので、そういう意味では納得のいく価格にはなっています。
納得いかないのはこれ。
2019年モデルからホイールがシマノのRS100になっています。
確かにマイナーチェンジで重量は軽く仕上がっているみたいですが、ホイールはそのまま使うよりもカスタマイズする方が良いかも知れません。
シマノ製ホイールは耐久性は良いと思いますが、回転性能はいまいちです。
強いてメリットがあるとすれば、後々11速化が簡単にできるって事かな?
正確にはフロントチェーンリングも11速対応のものに交換しないといけないけれど、取り急ぎSTIレバーとスプロケとチェーンを交換すれば11速化できてしまいます。
今のティアグラのリアディレーラーは可動域の調整で11速まで使える事を実験済みですので。(シマノは推奨していませんが)
いずれにしてもフレームの重量が軽くて、価格の割にスペックが高いっていう事は強みです。
しかもすべてのクラスにディスクブレーキモデルを用意しています。
これには驚きました!
クラリス仕様のみ機械式ディスクブレーキで、それ以外は油圧ディスクブレーキを採用しています。
油圧ディスクについては、くどいようですがメンテナンスがマメじゃない人には絶対に勧めたくありません!
工賃も高いですから、ズボラでケチな人は絶対に買わないで下さい!
スチールフレームのジリオも現状はマツダ自転車工場で製作したモデルを用意していますが、いずれ台湾製に切り替わる可能性も・・・
買うなら今のうちに・・・って話になるかも知れませんね。
録画を撮ってあるので、当店でもご覧いただくことができます。
これは実際に撮影で使われた自転車の写真です。
T-800カーボンなので、乗り心地や伸びのある加速感を楽しめそうなフレームです。
これが事実上ファーナSLシリーズに代わるニューモデルという事になります。
トライアスロンバイクはフレーム価格の安さにびっくりです!
レイルリミテッド・・・クロスバイクで7.8kg!
とうとうカーボンクランクやカーボンハンドルまで採用してこの価格。
相変わらずクロスバイクへの本気度がすごい!!
僕は個人的にレイル700SLが好き。
ロゴがカッコ良すぎです!
レイル700は大幅な変更は無し。
ハブがノバテック製ではなく、オリジナルハブになっていますが、ベアリングの精度や重量など、ほぼ変わらないものを採用しているので、これまでと変わらず高性能です!
レイル700Aは当然レイル700と同じフレームで、デチューンしただけのモデルなので、手軽に高性能を味わいたい人向けの自転車です。
新色のオリオンブルーは僕好みな色です。
レイル700ディスクEX
従来のレイル700Dをカーボンフォーク仕様にしたものですが、色々と企業秘密が満載の1台です。
この仕様で72000円(税別)は破格の安さです。
しかも今回はアルミフォーク仕様も用意して価格を抑えてきました。
ディスクブレーキモデルはロードもクロスバイクもかなり充実したラインナップです。
アッソンシリーズはほぼ変わらずのラインナップです。
そして次はネストのコーナーへ・・・
ネストは主にオフロード系を充実させています。
これも今徐々に人気が高まっているグラベルロードというジャンルです。
本格的なeスポーツにも参入です。
アキラ君が欲しがっていました。(笑)
本当はこっちが欲しいとか・・・
彼は最近自転車を買いすぎ・・・
確かにMTBでバイクコントロールの基礎を身に着けて欲しいとは思いますが。
MTB初心者はこれでも十分な性能だと思います!
ジュニアマウンテンバイクもラインナップ!
こちらはシクロクロス用のフレームです。
ディスクロードのフレームも製作。
ネストもクロスバイクをラインナップ!
ただしネストのクロスバイクはコーダーブルームと比較すると、やや重量が増してその分剛性や耐久性が増しているのだとか。
僕も若狭でのレンタサイクルには一部ネストを採用します。(外国人客対策)
コーダーブルームのレイル20がラインナップから無くなって、代わりにネストがミニベロをラインナップ。
クロモリフレームで乗り心地と耐久性重視のオシャレなフレームです。
こんな価格でフレーム売りもしちゃいます!
このスペックは20年前ならTNIでも12万円以上はしたはずです。
アルミフレーム・・・本当に安くなったなぁ~。(汗)
ロゴもカッコいいしこれで高性能バイクを安く作ってみるのも有りですね!
SORAの完成車が税込みで10万円未満とか・・・安過ぎでしょ?
最近各メーカーからラインナップが消えつつあるフラットバーロード。
これは安田大サーカスの団長が乗っている実車です!
カタカナで『ネスト』と書いているのが逆に斬新でカッコいい!
幼児用のストライダーみたいな自転車もラインナップ!
これなら玩具じゃないので安心して販売できそうです。
カラーリングもオシャレでカッコいい!
ネストもこれからメジャーなブランドに成長するといいな・・・
いや我々自転車屋が育てていかないといけませんね!
皆さんも是非応援して下さい!
0 件のコメント:
コメントを投稿