最近高級車の修理や点検が増えてきました。
しかしそんな自転車ほど厄介な修理や、原因の追究にてこずる事が多いもの。
先日お預かりした淡路島一周メンバーのT様のドグマもそのひとつでした。
ペダリング時にトルクをかけるとギシギシと軋むんですよ。
それだけ聞いたら絶対に駆動部分のどこかに原因があるって、すぐにわかる話なんですが・・・
どうしてもBB周りを疑ってしまい、クランクとBBをはずして見たものの、BBの右側のカップが緩んでいた以外は特に問題もなく・・・
とりあえず鉄粉などをクリーニングし、グリスをたっぷり塗ってから装着!
しかし一向に音が消えない(汗)
どこかのブログで、シートピラーとシートチューブの連結部分である、クランプバンド周りに原因がある場合が・・・などとあったので、ピラーを抜いてクリーニングし、砂や誇りを拭き取ってからカーボン用コンパウンドを満遍なく塗って装着!
それでも音が消えない(涙)
ピナレロジャパンさんに問い合わせても、そういうリコールは無いと言われ・・・
もしクレームをあげるとしても購入店からご連絡が欲しいとの事で、あえなく原因追求を断念。
後日聞いた話だと、ホイールのクイックシャフトの締め込みが足りなかったのだとか・・・
そんなに緩かった覚えは無かったのだけど、相当カッチリ締め込まないと駄目なんでしょうね。
結局そんな単純な見落としだったのかと思うと悔しいな~(苦笑)
まあこれでまた僕も経験値がひとつ上がりました!
T様ありがとうございます!!
そして最近またとんでもない自転車が修理で入ってきました。
リアディレーラーを外してみたところですが、ディレーラーハンガーの変形が判りますか?
では判りやすく真後ろからみたらこんな感じです!
ワンピースネタで申し訳ございませんが、ブルックの『ナナメ45度』ってやつですね(汗)
ここまで内側に入ったら変速なんてまともに使えません。
そして100%完璧に直せる保証もございません!!
でも当店で修正すると・・・
どうですか?
ほぼ完璧に真っ直ぐです。
でも僕が納得いくくらい、スムーズなシフトチェンジ(変速)がなかなかできません。
ここからまた試行錯誤しながら、可能な限りスムーズにします。
カンパニョーロのメカってのも曲者ですね。
シマノよりも調整が大雑把な感じで・・・
ところでこの自転車何だと思います?
カンパニョーロ・アテナ11スピードを付けているあたり、相当マニアックな自転車だというくらいは、自転車を噛んでいる人なら気づきますよね?
ジャジャ~ン!
そうです『アレックス・モールトン』です!!
完成車価格100~200万円という至極の一品です。
腕時計で言うところの・・・
ドグマがローレックス・デイトナだとしたら、モールトンはパテックフィリップかショパールといったところ!
えっ?パテックは言いすぎ?(笑)
でもそのくらいレアで高級な自転車なんです。
ミニのくせにロード並みに速く、何よりステンレス製の美しいボディと、見れば見るほど首を傾げたくなる様な不思議な造形美!
サスペンションの構造も独特。
フロントも特殊なサスペンション構造になってます!
まあ神戸でもモールトンのオーナーは少数派です。
っていうか、買いたくても買えません!(笑)
この接合部分で分解することができます。
ワイヤー類も真ん中で着脱可能にできます!
いや~っ!
面白いけどメンテナンスが面倒くさい自転車です(笑)
こちらのオーナーは近々イタリアに行くそうで、現地で安くカンパニョーロ・スーパーレコードのEPS(電動シフト)のフルセットを仕入れようかと模索中らしいです。
そして購入した際はうちで愛車カザティのロードに装着してくれと頼まれました(汗)
EPSのバッテリーをどこに固定しようか?
考えただけで触るのが恐ろしい!(笑)
そりゃあ自転車屋だって緊張する自転車くらいありますよ!!
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